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【伊東由樹のメガトレンド最前線!】3TIMES「IFデザインアワード」WINNER 伊東由樹にNEWデストロイヤーの全貌を直撃インタビュー!【第3回】

連載:伊東由樹「メガトレンド最前線!」

いま話題沸騰のバスロッド、NEWデストロイヤー究極のスペックに迫る

話題のロッド「新ハカイ王」新生デストロイヤー。

これまで2回に渡りメガバス代表の伊東由樹氏に、開発コンセプトや5Dグラファイトシステムについてなど、開発の裏側を解説していただきました。

今回は究極とも評されるその“スペック”について、更に掘り下げてお伺いしていきたいと思います。

出典:YouTubeチャンネル「Megabass Channel」

 

B.A.S.Sエリートプロ、クリス・ザルディンのフィッシングスタイルから生まれた「ザルディン3Dダイナミクスパフォーマンスグリップ」は、伝説のメガバスロッド、「ARMS」を連想させますが

メソッドやオペレーションによって“グリップの仕方”がおのずと変わってくるのが、バスロッドのエルゴノミクスですよね。例えば、クランクやスピナーベイトなどファストムービングの釣りをする時とソフトベイトで濃密なコンタクトをしている時とでは、ロッドの保持の仕方を自然と変えられているアングラーが多いかと思います。

新型グリップの「ザルディン3Dダイナミクス」では、日本とアメリカのメガバスのファクトリーチームやフィールドテスターを対象に、様々なメソッドで自然に握られるグリッピングの傾向を私なりに統計化しています。指の位置や手の平への収め方を最大公約数的に最適化させた3次元フォームをデザインして整えて形状化しています。

 

30数年前にハンドメイドした「ARMS」のチークウッドグリップの時からすでにバスロッドのエルゴノミクスについては強く意識してきました。

NEWデストロイヤーの一部機種に採用したカーボン製の3Dグリップは、カーボンという素材そのものが発揮する高い振動伝達性を活かすためにも、アングラーに直感的な使用感をもたらすグリップです。ロッドガイドを滑るラインの振動やグリップ内のブランクス・フレーム構造(最新のグラコンポ構造)を通じてルアーアクションのピッチの質や底質感知のイメージを直感的に伝える「ダイレクタビリティ」を追求しています。

 

現状のエリートシリーズなどアメリカのタフなトーナメントで勝つためには、日本的な繊細でテクニカルな釣りは欠かせません。勝つために必須のアプローチとなっています。

昔のアメリカの釣りといえば、グリグリ巻き通して広くガンガン攻める…など、広域エリアを体力勝負で攻め続けられるアングラーが台頭する場面が多かったように思いますが、現在はそうしたパワーゲームのエリア攻略に加え、緻密なスポットフィッシングを展開するアングラーが勝利する場面が増えましたね。

 

Megabass of Americaのクリス・ザルディンは、ある意味、我々日本人以上に繊細な感性を研ぎ澄まし試合に臨んでいます。ルアーのコントロールは、東洋的ですが、「気」を込めて戦うのが彼のスタイルです。

 

極限の集中力を維持し続けて勝つためには、余計なストレスをいかに排除するか、繊細なルアーコントロールへの集中力をいかに持続させるか、がとても重要です。

ロッドパフォーマンスのMAXを常に発揮させるグリッピングフォームを追求したのが3Dダイナミクスのカーボングリップです。

 

ガイド周りにもこれまでの標準的バスロッドとは違う細部のこだわりがありますね。ガイドのセットアップがモデルによって違うのは、量産する上では生産効率も悪くコストアップになってしまうと思うのですが、あえて機種ごとにガイドを厳密に最適化するという…一品物のカスタムロッドのような作り方ですね。

 

そうですね。96年にデビューした初代デストロイヤーのエンブレムには、「メガバス・カスタムロッド」と表記されていましたから。

NEWデストロイヤーは、最新のロッドテクノロジーを用いつつ、ブランドの理念に原点回帰した設計を行っています。たとえば、すべてのガイドスレッドについてオーバーラッピングによる重量増加がないよう、厳密にガイドスレッドの巻き幅を管理して生産しています。

具体的にはガイドフットの長さ+1mm~1.5mm程度以内でスレッドを巻いているんです。ロッドのガイドスレッディングはガイドの密着強度を確保するため“長め”に巻きたくなる箇所で、強度重視の糸の巻き方がされますから、一般的な生産ラインでは量産時のスレッド長の管理をギリギリまで短く厳格化させることは、強度品質の保証上から困難です。

したがって、同モデルでもグリップを除いた「ブランク+ガイドの総重量」の公差が数グラム単位で重くなることが避けられないのが一般的です。しかし、デストロイヤーでは、使用するスレッドと浸透コート剤を研究し、高い密着強度が得られるものを採用し、量産時にも、「ガイドフットぎりぎりの長さ」+数ミリ程度のスレッディング幅で巻き上げています。

つまり、ガイドフットに対しオーバーラップするスレッディングを廃止し、これによってガイドを乗せたブランク上の総重量の増加を徹底して抑え込む軽量化にこだわっています。

ガイドフットの素材は超軽量のチタン、リングはあらゆるものを試した結果、超軽量のトルザイトリングに重量面で遜色ない軽さと耐摩耗に優れた最新のSIC―Sリングを用い、さらなる軽量化へのバランスを図るため口径と配列も吟味して搭載しています。

 

また、ビッグベイトやクランキング、フィネスフィッシングやソフトベイトのロッドではそれぞれモデルごとに使用するガイドの口径やガイドの数を変更。様々なメソッドを色々なフィールドで試し、現場テストで得られた最新の見解をフィードバックして各モデルのガイドセッティングを決定しました。

これまでのバスロッドよりも一層メソッドごとに特化したスペシャルなラインアップとして、それぞれの釣りに最適化したモデルでシリーズを構築しています。

 

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