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今江克隆のルアーニュースクラブR「ビッグクローラーベイトが究極進化!新型アベンタを遂に公開」の巻 第1016回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR

「アベンタクローラーRS」の弱点

しかしながら、「アベンタRS」にも弱点はある。

それはまず、「桐ウッド」と言う天然素材をボディに採用しているがゆえの泣き所で、天然ゆえの個体差が必ず出ること。

これはプラスティックで浮力を得るために使いたくなるソリッド樹脂の「発砲素材」同様、ボディ内部の浮力の均一性にバラつきがどうしても出る。

「アベンタRS」に発砲樹脂を使わなかったのは、発砲樹脂の場合、内部に成型時ボイドと呼ばれる空洞部分が出来ることが多々あり、これがどこに発生するか分からず、バランスに大きな影響を与えるからだ。

特に左右均等バランスが重要なクローラーベイトでは致命傷になりかねず、クローラーベイトに最適な素材として高密度軽量でボイドが少ない、日本ダンスや高級家具に使われる「桐ウッド」に行き着いたのである。

それでも「アベンタRS」には天然素材ゆえのバラツキは付きもので、出荷段階の選別で検査基準をクリアしたモノだけを出荷しているが、合格品の中には平均基準値をはるかに超えた「奇跡の浮力バランス」を持つ「神」と呼ばれる個体も存在するのも事実だ。

桐ウッド製の「アベンタRS」は、良くも悪くも天然素材ゆえ微妙な個体差がある。主にその差はサイズ対比の浮力差である。最良の「アベンタRS」には「ナンバーズ」と「神」の名を与えて、試合やここ一番でしか使わないよう大切に保管している

秘密の話をすれば、自分の経験的には、確率的に5つに1つ、約20%は神になれる天性の素質を持つ「アベンタRS」が存在する。ただ、勘違いしてもらいたくないのは、基準値をクリアした製品はそれだけで最強のクローラーベイトであることには変わりはない。とんでもないものが偶然存在するのが天然素材の面白さで、逆にどんなに素材を厳選しても、選別検査で廃棄される製品ロスも多いのである。

そして「アベンタRS」の他の弱点としては…

  1. 飛距離でフルサイズにはやや劣ること
  2. 「桐ウッド」ゆえに「アベンタ」シリーズの最強ポイントである接触金属サウンドの内部反響がオリジナルより弱いこと
  3. ウッドゆえに樹脂ほど耐久力がないこと

強いて言えば、この3点だろう。

ただ、飛距離に関しては後方配置の羽根の形状から、前方配置の通常のクローラーベイトより格段に真っすぐ、さらに飛ぶことは、間違いないのだ。

このようにコンパクトサイズとしての「アベンタRS」は、今江的には「同サイズ対抗」であれば、もはや終着点、究極のクローラーに限りなく近いと考えている。

そうなると上記3点の弱点を樹脂化で克服したいと思うのは当然の成り行きだ。

弱点を樹脂化で克服すべく…

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