山本康平( Kohei Yamamoto) プロフィール
ブラックライオンの山本康平です。
開発にじっくりと時間をかけて作らせてもらったのが、BLACKLIONの次世代エギングロッド「ラーテル77」。
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実はこれまで、ラーテル77のコンセプトや開発したいきさつなど、なかなか細かい部分までご説明できていなかったので、今回、その辺りを詳しくご紹介させていただきたいと思います!
ちなみに、まずは全体像を知っていただくために動画をご用意させていただいたので、ぜひご覧ください!
次世代エギングロッド【 Rater77 】ラーテル77 設計思想 Q & A
それでは、ラーテル77について、詳しくご紹介させていただきます!
ラーテル77を開発しようと考えたキッカケとは?
まず最初にお話ししたいのが、私がなぜ、このラーテル77を作ろうと思ったのか? という点なんですが、そもそもの理由は、ズバリ、以前と比べてイカが釣れにくくなってきたと感じていたからなんです!
私自身、長い間、エギングを楽しんでいますが、5年ほど前から、明らかにイカが釣れにくくなってきているのを感じていました。たぶん、
エギンガーの方なら、同じ印象をお持ちの方も多いかと思います!
そんな状況の中で、何とか釣果をだそうと、色んな釣り方を試したり、サイトでイカの反応を観察し続けたりと、試行錯誤を続けていました。
そんな試行錯誤の末に、「釣れにくくなったイカ」を抱かせるために必要な「2つの要素」が見えてきたんです。
で、実際、その2つの要素を考慮に入れた攻めを行えば、いつも明らかに釣れるイカが増えたんです!
ホントにそうなのか? と何度となく試してみても、結果がついてきました。
そんなことを繰り返しているうちに、自然と「2つの要素」が簡単に演出できるロッドが欲しい! と、強くと思うようになって、結果的にラーテル77を開発することにつながったんです。
イカが釣れる「2つの要素を満たす誘い方」とはどんなモノなのか?
では、私が実感したイカが釣れる「2つの要素」とはどんなモノなのか? というと…。
1つは、「エギの姿勢を安定させてフォールさせること」。
そしてもう1つが「エギを柔らかく動かす」ことだったんです。
もう少しこの2要素について詳しく説明すると…
「エギの姿勢を安定させてフォールさせること」で釣れるイカが明らかに増える
まず「エギの姿勢を安定させてフォールさせること」についてですが…。
イカを抱かせるアクションを考えた場合、注目しがちなのは、どんなシャクリアクションが有効なのか? などシャクリ方だと思います。
だけど、僕自身は、シャクリよりフォール! 安定したフォールこそが釣果アップのキモだと強く、現場で実感したんです。
近年、シャクリによってスイッチが入って釣れるイカは少ないのですが、「安定したフォールのエギしか抱きたくない」というイカって、実はかなりたくさんいます。
釣れにくくなった今でも、イカが高確率で抱いてくるのは、安定した姿勢・頭の角度を保ったままフォールしたり、またシャクった後にフォール体制に入る時に急激に頭を下げるのではなく、滑らかな動きで頭を下げ、その姿勢のまま安定してフォールすると明らかにイカの反応がイイんです。
恐らくですが、安定したフォールは、イカに違和感を与えにくく、またイカは、エギ(エサ)が自分の存在に気付いていないと考えて、抱きスイッチが入りやすいのでは? 理解しています。
鋭いダートの動きを見慣れたイカも「柔らかいいエギの動き」には反応!
そしてもう1つ、最近の難解なイカを抱かせる要素だと私が実感している「柔らかいエギの動き」についてです…。
バシバシと鋭いダートの動きのエギは、多くのイカが見慣れてしまっているので、反応しづらくなっていると考え、意識的に「柔らかい動き」でシャクる攻めをかなり長い期間に渡って試していたのですが、実際、柔らかいエギの動きが釣果に結びつくことを数多く体感することができたんです。
特に人気の釣り場や、春、秋の各シーズンとも、人為的プレッシャーが蓄積されるシーズン進行が進むにつれて、「柔らかいエギの動き」の優位性が実感できたんです!
釣れにくくなったイカを抱かせる2つの要素「「安定したフォール」「柔らかいエギの動き」を実現するため、ラーテル77には「かなり柔らかいブランクス」を採用
さて、釣りづらくなってきた中でも、よりイカを抱かせる要素になると確信した「安定したフォール」、そして「柔らかいエギの動き」を簡単に出せるようにするべく、ラーテル77では、かなり曲がる胴調子の柔らかいブランクスを採用しました。
海中のエギは、実はちょっとした波風でもエギに抵抗がかかり、ピョコピョコとエギの頭の角度が動いたり、エギ自体、バタついてしまい、安定したフォールを演出できなくなります。
だけど「柔らかいブランクス」にすることで、ロッドがエギの動く抵抗を受けた時に、柔らかいブランクスがそのテンションを吸収してエギを安定させてくれるんです!
柔らかいロッドでシャクルと、明らかに柔らかいシャクリアクションがだせる
また柔らかいブランクスでドラグを少し緩めた状態でシャクってやると、明らかに柔らかいシャクリアクションがだせるんです。
さらに、柔らかいブランクスを使うことで、シャクリからフォールへの移行もかなり滑らかで、そのまま安定したフォールで誘うことができるんです!
エギングロッドとしては珍しいティップ部には高弾性カーボンソリッドを採用することで、柔らかいブランクスでありながら抜群のアタリ感知能力を実現
さて、柔らかいブランクスの利点はお分かりいただけたとは思うのですが、柔らかいカーボン素材だけを使ったロッドにしてしまうと、キャストやシャクリがしづらいのでは? とか、アタリが分かりづらいのでは? と不安に思う人も多いと思います。
もちろん、その辺りの不安も解消してあります。
まず、キャストやシャクリ面でストレスを感じないよう、粘りのあるブランクスの採用、そして7ft7inchというレングス設定にすることでクリアしています。
そして「アタリを取る」という点に関しては、エギングロッドとしては珍しいティップ部には高弾性カーボンソリッドを採用することで、柔らかいブランクスでありながら抜群のアタリをアングラーへ届けてくれる仕様にしています。
トップガイドから5番ガイドまでの間に高弾性カーボンソリッドを採用
というわけで、ラーテル77は、柔らかいブランクスでエギを安定させながら、カーボンソリッドティップでアタリを取る! という、ちょっと特殊仕様なロッドとして完成しました!
ラーテル77は、これまでのエギングロッドとは使用感がかなり違うので、初めて使った時にはビックリするかもしれませんが、使い込んでいただけると、難しくなってきた令和の時代のエギングをさらに楽んでいただけると思いますし、新たなエギングの世界を実感していただけると確信しています!
これからの新たな時代のエギングに本気で挑むための次世代エギングロッド「ラーテル77」の世界を体感していただけると幸いです!
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【雑学コラム】ラーテルとは?
ラーテルはイタチの仲間。体長約60~80cmの小型哺乳類で気性が荒く、自分よりもはるかに大きなライオンやハイエナに対しても果敢に立ち向かいます。「世界一怖い物知らずの動物」としてギネスブックにも登録されています。ラーテルの頭部から背中は、分厚い皮膚で覆われていて、ライオンの鋭い牙と強い顎の力も寄せ付けず平気です。ラーテル自身も鋭い牙を持っていて、逆に臆することなく果敢に反撃するので世界最強とも言われています。ブラックライオン(BLACK LION )
和歌山県田辺市を拠点とするSWルアーメーカー。 エギングやティップランでアオリイカををターゲットとし、フィールドでの実釣を積み重ねたアイテムづくりを心がけた開発を展開。 またイカメタルゲームでのケンサキ(マイカ)釣りやタイラバで狙う真鯛釣りに関するアイテムなども輩出中!