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【主原剛が考える胴の間のスピニングタイラバ】なぜ「桜幻鯛ラバーR」唯一のスピニングモデルは短めなのか

寄稿:主原 剛
タイラバ特集

皆さんこんにちは、ラグゼ・プロスタッフの主原剛です。

今回はラグゼのタイラバシリーズ「桜幻」に新たに加わったアイテムたち、そしてそれがなぜ必要だったのかなどを紹介したいと思います。

超高性能と使い勝手の両立。「桜幻鯛ラバーR」誕生

まず今年の「桜幻」を語る上で欠かせないのが、タイラバ専用ロッド「ラグゼ・桜幻鯛ラバーR」です。

出典:ラグゼ

高弾性カーボンを極限まで細くすることで、究極の高感度と食い込みの良さを両立させた桜幻シリーズに加わった桜幻鯛ラバーR。

昨年の発売から好評を頂いている桜幻鯛ラバーXが究極の性能を目指したF-1マシンだとすると、今回発売となった桜幻鯛ラバーRは超高性能だけど一般道も走れるしコンビニにも寄れる、フェラーリやポルシェといったスーパーカー。

規格外の高性能ながら使い勝手の良さを両立したモデルとなっています。

ラグゼ・桜幻鯛ラバーR唯一のスピニングモデル「S64M-solid.RF」

桜幻鯛ラバーRシリーズは全5機種。ベイトが4機種とスピニングが1機種となっています。

ここでは新たに加わった「待望」のスピニングモデル「S64M-solid.RF」について熱く語ってみたいと思います!

待望のスピニング
目指したのは激戦区を戦い抜くプラスワン

タイラバ激戦区の瀬戸内沿岸では、ここ数年スピニングタックルによる浅場でのキャスティングタイラバが一定の人気を得ています。

場合によっては水深5m程の船の底を擦りそうなくらいの浅場でも展開するゲームですが、驚くほどの大ダイもバイトしてくるスリルが魅力です。

そうした流れの中、桜幻としてもキャスティングをメインにロッド開発を進めてきましたが、開発を進めるうちにヌッシーなりに疑問や不満や要望がふつふつと湧いてきました。

出典:ラグゼ 桜幻鯛ラバーR・S64M-solid.RF

問題はスピニングロッドに求める主眼をどこに置くのか、だったのです。

遠投性能より「快適さ」を求めて

端的にいうと、キャスティングを主眼に置いたロングロッドは取り回しにくい、という結論です。

誤解のないように伝えておくと、遠くに飛ばすにはロングロッドが有利なのは間違いありません。

ただし、そのロングロッド、一体どの釣座で使い勝手がよいのかという問題です。

ロングロッドだと振り回して使えるのは船のミヨシかトモの釣座に限られてくるのです。

加えてここ数年の全国的なタイラバの発展で、アングラーの皆さんの技術がメキメキ上昇し、渋い日に船の潮上に上手なアングラーさんが入ると、潮下まで魚が回ってこないこともしばしば発生するようになりました。

それでもロングロッドだと潮下最後端の釣座では投げて筋をかわすことが可能です。

しかし、船の真ん中の胴の間では喫水が浅いため、ロングロッドではアンダーで投げると水を掻いてしまいムチャクチャ投げにくいのです。

「そうだ!スピニングタックルが必要なのはむしろ胴の間なんだ!」

ここでS64M-solid.RFを見てみると、レングスは6.4ft。

より遠くへ、プラス10mを求めた遠投性能重視のロングロッドではなく、必要な遠投性能を持ちつつ、胴の間でも快適に使えるレングスが重要、そこに主眼を置いたのです。

胴の間、アンダーでのキャスト。水を掻くことなく(竿先が水中に突っ込むことなく)キャストができる

 

潮上に上手なアングラーさんが入っても、チョイ投げして流す筋を他の人と変えることによって自分だけの筋で自分だけの魚を釣る。

これこそがヌッシー的スピニングタックル論です。

喧々諤々の議論の末6.4ftに辿り着いたレングス。

これなら大概の船の胴の間でも水を掻くことなくアンダーでキャストできます。

長い開発期間の末にようやく出来上がったのが今回の桜幻鯛ラバーRシリーズの目玉であるS64M-solid.RFです。

ぜひこのロッドでタイラバをキャストして、他の人には釣れないゾーンで自分だけの魚を釣り上げてください。激戦区でも他のアングラーさんに先んじて魚をヒットさせる究極のプラスワンロッドになると思いますよ!

S64M-solid.RFの特徴

と簡単に書きましたが、短いロッドレングスの中に重いタイラバシンカーを投げる機能と柔らかく食い込ませる機能の相反するものを収めるのは大変な苦労!

S64M-solid.RFはソリッドティップとチューブラーのバットで構成されています。これにより短めのレングスでありながら遠投性能と食い込みの良さをバランス良く両立させているのです。

ハードタイプのカーボンソリッドはリトリーブ中の感度だけでなく、テンションフォールでのライン反応も敏感にとらえます。

推奨キャスティングシンカーは60~80g、そのサイズならPE0.8号とフロロリーダー4号といった一般的なタイラバのライン構成でも問題なくキャストできます。

メインとなるのはシャローでの展開。タイラバシンカーは60~80gが好適。写真はラグゼ桜幻鯛ラバーQのTGシンカー60g(カラー:ピンキーアマダイ)

出典:がまかつ

なぜ?小口径ローライドガイドなのか

特筆すべきは目を引くほど小口径の第一ガイド!

出典:ラグゼ

第一ガイドが小口径ローライドガイドになっている

ここになぜ他のスピニングタックルのような大きなガイドがないのかというと…

スピニングタックルは構成上リールを巻くと第一ガイドの中でラインがクルッと半円回った後にストンと落ちる動作を繰り返すのです。

これが連続するとトントントンとラインがガイドを叩く振動となって実に不快!

ルアーにアクションをつける為にシャクるなど、ほかの釣りでは気になりませんが、まっすぐ等速巻きを基本とするタイラバでは不快でしかありません。

小口径ガイドにすることで不快な振動を極力抑えることができ、巻きに集中できるのです。ガイドを小口径にすることで発生する抜けの悪さも、重くて空気抵抗の少ないタイラバシンカーでは問題ではありません。

合わせるリールはヌッシー的には一番スプール径が小さい番手でかつローギアのもの。スプール系が小さいリールを組み合わせることで小口径ガイドと相まって快適に使用することができます。

注意点としてはリーダーはキャストする際にリールに巻き込むか巻き込まないか位の長さにしてください。短いのはOKですが、長すぎるとキャスト時にトラブルの原因となります。

胴の間において、スピニングタックルで筋を変えることで活路を見出す、そしてそれを誰もが快適に。桜幻鯛ラバーR・S64M-solid.RFはそんな時の強力な相棒になってくれるはずです。

【ラグゼ桜幻鯛ラバーRの公式製品ページは→コチラ

主原 剛(Tuyoshi Nushihara) プロフィール

主原剛(ぬしはら つよし)…がまかつ・ラグゼプロスタッフ、東レテスターなどを務める。タイラバやジギングをメインにオフショアルアーフィッシングを得意とし、近畿圏を中心に、さまざまなエリアで実践を重ねるアングラー。1971年生まれ、大阪府在住。愛称はヌッシー。

がまかつ(がまかつ)

1955年創業。大阪府大阪市に本社を置き、シンガポールに本店を置く。釣り竿、釣り針、ウェアなどをメインに製品を開発・製造・販売を行っており、ルアー部門では「ラグゼ シリーズ」が有名である。