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加来 匠 レオン「ライトゲームマニア第6回」ジュラクローJura Clawの開発現場の裏側をお見せします!

連載:加来 匠レオン「ライトゲームマニア」
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加来 匠 レオン「ライトゲームマニア」
隔週 土曜日配信

レオン 加来 匠(Kaku Takumi) プロフィール

加来匠(かく たくみ) 中国&四国エリアをホームグラウンドとし、メバルやアジ、根魚全般の釣りを得意とする生粋のソルトライトリガー。レオンというのはネットでのハンドルネームとして使い始めたが、いつの間にか、ニックネームとして定着。ワインドダートやSWベイトフィネスなどを世に広めた張本人、新たなスタイルを常に模索中! 「大人の遊びを追求するフィッシングギアを提供する」ことを目的としたプライベートプロダクション「インクスレーベル」代表もつとめる。

 

今回は、現在最終追い込み真っ最中のプロダクトネタです。そのプロダクトの名は…。

 

Jura Claw(ジュラクロー)【インクスレーベル】

最終追い込み中のプロダクトなのがJura Claw(ジュラクロー)。これはいちおうホッグ系に属する根魚対応ワームですが、僕が描いた基本コンセプトはカニやフナムシのように扁平部分を持つワームです。

 

長年根魚を追っかけてきた僕の観察では、彼ら(ムラソイ、カサゴ、ベッコウゾイ、キジハタ、アカハタなど)が食べているエサは圧倒的にカニ

クローやホッグと呼ばれるワームの形状はおおむねザリガニやエビを模した物ですが、長年根魚を追っかけてきた僕の観察では、彼らが食べているエサは圧倒的にカニ。ムラソイもカサゴもベッコウゾイもキジハタもアカハタも吐き出した物や胃の中を見ると圧倒的にカニだったんです。

 

 

根魚類の吐き出した物や胃の中を見ると、八割くらいがカニという事実

根魚類の吐き出した物や胃の中を見ると、八割くらいがカニ。

エビやイカやタコや小魚も食べては居るけれども、その比率は大体似たような感じで、やっぱり圧倒的にカニ。

エビが入っていてもザリガニ形状のエビなどほとんどいなくて、爪のないセミエビとかが入っています。多分、生活環境の中ではカニが一番たくさんいて、なおかつ一番捕まえやすいエサなのではなかろうかと…。

ムラソイは格好のターゲット。ジュラクローは一見、バルキー系なシルエットですが20㎝以下のおチビ君が平気で喰ってくる

 

だけども、何なのでしょうね。業界に存在するホッグやクローは90%くらいがエビやザリガニの延長線上のフォルム。
ぼくは、コレは日本のソルトゲーム用ワームは淡水主体のバスフィッシングの影響を受けすぎだと思っているのです。
日本にソルトワームが存在しなかった時代にバス用のホッグを持ち込んだところ、非常に良く釣れたということが背景にあると思うのです。

 

バークレイの「クリケット」がヒントとなり、アロマノカリスの形に

でも僕が小学生の頃から根魚を釣るのに使っていたエサはカニやヤドカリやフナムシだったのですよ。

長じてルアーフィッシングをやるようになり、ある日カタログで目にしたバークレイのクリケットという小さな扁平ワームに目を奪われ、早速取り寄せて使ったらビックリするくらい釣れるではないですか!

根魚もメバルもチヌもマダイだって釣れてしまう。やっぱりね、平たいの効くよね、と言う思いでしたよ。

現行モデルのクリケット

 

出典:YouTube LureNews.TVチャンネル

 

 

実は「扁平系ワーム」のデザインに3年近く前から取り組んでいました

ということで、インクスレーベルのワーム企画の中に最初から存在するこの「扁平系ワーム」のデザインに3年近く前から取り組んでいたのです。

極端な事を言えば、小判のような形のワームを作ればそれで良く釣れるのです。でもそれではつまらない。

平たくて水を受けやすくてスライドするボディに、かつ何らかの機能的ギミックや魅力的なルックスを加えたいと。

 

最初に目を付けたのがアロマノカリスのフォルム

最初に目を付けたのがアロマノカリスのフォルム。かっこいいし釣れそうw

ということでインクスラボのスタッフとさっそくデザインに取りかかり、わいわい言いながらスケッチを重ねていきました。

まずはスケッチを重ねる

 

 

出来上がったボディにアームやツメを足して大まかなデザインが出来上がる

そうして出来上がったボディに、水押しやフォール時のアクションを出すためにホッグ系のアームや爪を足して大まかなデザインが出来あがる。

 

できあがったデザインをプロデザイナーに渡し3Dキャドで描いてもらう

これを選任のプロデザイナーに渡して3Dキャドで描いて貰う。

 

当然フックセットした時のこともデザインに考慮

 

そこから先は細かい修正をかけていって、どんどん理想の形・動きのモノに仕上げていく

さらにそこへ細かい注文を入れて修正を掛け、どんどん理想の形になっていく。

いやあ〜本当に面白いです。

漠然としていたイメージが具体的な形にまとまった瞬間は何とも言えない高揚感があります。

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