進化していくONETEN(ワンテン)
そしてここから、ONETEN(ワンテン)はオリジナルモデルに数々のマイナーチェンジを施しつつ、様々なバリエーションを展開していきました。
一例として、“FX-ONETENツアープレミアム”は、アーロン・マーティンスをはじめとしたメガバスのサポートプロと、ほかのトーナメンターとの差別化を図るために開発したモデル。
可動式のリップはキャスティング時には折り畳まれて飛距離を稼ぎ、ジャーキング時はジャークごとにリップの角度が変わって予測不能なトリッキーなダートアクションを演出する。メガバスのサポートプロが勝つための改良を施した、まさにツアープレミアムと呼ぶにふさわしい特別仕様でした。
またONETEN+1(ワンテンプラスワン)は、オリジナルモデルよりワンランク深いレンジを攻めるためのモデル。
「オリジナルのワンテンは水深2mにクルーズしている個体を少し浮かせて食わせるイメージ。潜行深度は1.5mほどですが、プラスワンはそれよりも下の層でトリックダートをするように設計。
当時、このレンジでしっかりダートするジャークベイトはなかったのです」と伊東は言う。
リップは潜行深度を考慮したロングビル仕様だが、ダイビングモデル特有のワイドなウォブリングを抑え、そのレンジでもトリッキーに明滅することを念頭に置いて設計されている。
また、ボディ形状もフラットサイド化し、光線量の乏しい一段下の水深でも、しっかりとフラッシングインパクトを出すよう考えられています。
ワンテン以外にも、X-80、VISION 95、フラップスラップ、さらにはそれらの前身とも言えライブXリベンジや、シャッディングXなど、いずれ劣らぬジャークベイトをラインナップし、あらゆる条件下におけるシステマチックなジャークベイトゲームを確立したメガバス。
こうしたすべての過程の中心にいて、いまだ“KING OF JERKBAIT”の名をほしいままにしているルアー。それがONETEN(ワンテン)なのです。
発売年表