ルアーフィッシングのトピックをこまめにお届けする釣りの総合ニュースサイト

LureNews.TV YouTube Channel

【タイラバ基礎講座】巻いて落とすだけでマダイが釣れる「お手軽オフショアゲーム」の基本

  • X
  • Facebook
  • Line
  • はてなブックマーク
タイラバ特集2019

マダイをはじめ青物から底物まで、色々な魚が釣れちゃうタイラバ。そのお手軽さで今や全国的に大人気。

お手軽な反面、ハマればハマるほど奥深さが分かって、これがまた面白くなってくる釣りでもあります。ここでは、そんなタイラバの基礎固めをしておきましょう!

 

基本的なタックル:ロッド

ロッドは各メーカーから専用竿が出ていて、長さは6~7フィート(1.8~2.1m)前後が主流。中にはショートレングスの5フィート台のロッドや、キャスティングモデルでは7.5フィート前後のモデルもあり。

ジャッカル・ビンビンスティックエクストロC511-SULはかなりショートレングスのフィネスモデル

各メーカーからソリッドティップ、チューブラーなどがあります。念のためおさらいしておくと、ソリッドティップは簡単に言うと中身が詰まった竿先で、チューブラーは空洞。

一般的には、ソリッドは柔軟性に優れ、ナチュラルに食い込ませやすいという特徴があります。ソリッドは中空になっているので、感度に優れていて、やや張りがある傾向があります。

出典:がまかつ ラグゼ桜幻鯛ラバーXは本体チューブラに追従性に優れたソリッドティップを搭載

とはいえ、近年ではどちらも高品質な素材が出ているので、最終的には結構「好み」が大切だったりします。

全身フルソリッドのネジレの少ないモデル(例えばメジャークラフトのフルソリシリーズ)やティップに目感度・手感度に優れる金属素材を使ったロッドもあります(ダイワのSMT・スーパーメタルトップなどが有名なところですね)。

出典:メジャークラフト フルソリッドの代名詞、メジャークラフトの、その名も「フルソリ」シリーズ

 

出典:ダイワ 紅牙EX AGS K67HB-SMT。掛けに特化したSMT(スーパーメタルトップ)を搭載したフラッグシップモデル

タイラバをザックリ分けると、初期バイトからじっくり本アタリに持ち込むオーソドックスな乗せ系のタイラバと、初期バイトから早めにフッキングに持ち込む掛け系のタイラバがあります。エリアや状況、また自分のスタイルによってもマッチするロッドを選びましょう!

また、安定したリトリーブが釣果に結びつくのがタイラバ。リトリーブを安定させやすいのはグリップを脇に挟み、竿先を下に構えてリーリングすること。自身がその姿勢をしやすいロッドを選ぶのも大切です。

全国的に展開されるようになったタイラバに合わせ、今では遠征に持ち運びやすいパックロッドで、かつ高性能なものも多く登場しています。

出典:ラパラ・ジャパン トレイル ブレイザーマダイ ドカン ドライバーは4ピースでスパイラルガイド採用の便利な本格派!

 

基本的なタックル:リール

リールは小型のソルト用ベイトリール。使用するメインライン(PE)が200mは巻ける糸巻量がほしいところ。近年は深場でのタイラバもメジャーになっており、PE1号で300m以上巻ける専用機も多くなっています。また、タイラバ専用リールには視覚的に水深が分かるデジタルカウンターが付いているものもあります。

出典:ダイワ デジタルカウンター付き、かつ自分の巻き上げスピードも表示される紅牙IC

深場のタイラバで一定のリトリーブをする時に扱いやすい、小型電動リールを使った電動タイラバも注目されています。

同じリールでもハイギヤモデル、ローギヤモデルと機種が分かれていることも多いです。ハイギヤモデルはリール1回転あたり70~80cm前後、ローギヤモデルは50~60cmほどの巻き取り量を指すことが多いでしょうか。

簡単にまとめるとハイギヤは巻き上げ力には欠けるが、1回転の巻き上げ量は多い。ローギヤは1回転の巻き取り量は少ないが巻き上げ力があるということです。

ハイギヤのメリット
・回収が速い
・潮の変化が感じやすい

ローギヤのメリット
・巻き上げ力があるので巻きが軽い
・大型魚とのファイトも安心

細かくいえばいろいろあるのですが、それぞれのメリットは以上のような感じです。

こちらはダイワの紅牙TWハイパーカスタムのローギアモデル4.9L-RM。巻きが軽く、ファイトしやすいのがメリット

ハイギヤは回収が楽なのはもちろん、潮の変化を感じやすいというのがメリットになります。巻き上げのトルクこそないものの、海中の抵抗を大きく伝えてくれます。タイラバには「あっなんかココ潮の感じが違う」って感じるゾーンがあるのですが、それが分かりやすい。そういったところ(レンジ)ではマダイがバイトしてくることも多く、なんとなくアタる感じを予測しやすいというのがあります。

ローギヤは巻きが軽い。巻きの軽さは安定した一定のリトリーブにもつながります。また、ハイギヤリールでは意外と難しいスロー巻きもしやすい傾向があります。そして巻きにトルクがあるので、マダイからの初期バイトで巻いている手を止められることがなく、そのまま継続して巻き続けやすいメリットがあります。

ラパラ・ジャパンのソルディール(200L-HG)はタイラバほかベイトキャスティング、ジギングなどマルチに使えるリール。こういった万能型でも手軽に始められる

いずれにしても、一定速度の安定した巻きが必須になるので、スムーズに巻き続けられ、ドラグの滑らかなものが望ましいでしょう(ドラグ力は4kg以上あるとグッド)。

ちなみに、ビギナーで安定した巻きを求めるならダブルハンドルのリールがおすすめです。パワーハンドルは巻くのは楽ですが、片方に偏った大きいハンドルを回すと、意外と安定した巻きって難しかったりするのです。エントリーするならまずはダブルハンドルはいかがでしょうか。

 

メインラインとショックリーダー

メインライン(PE)とリーダー(フロロカーボン)は、狙うポイントの水深、魚の大きさによって差異はあるが、大まかにPE0.6~1号、リーダーはフロロ3~5号(3m前後)程度。オーソドックスなところでいうと、PE0.8号とフロロ3.5号などの組み合わせ。

リーダーは細い方が食い渋りには有効かと思われがちだが、タイラバに限ってはアタリの数にさほど違いはなく、むしろ遊動式のヘッド内を通ったり、根への擦れを意識するなら、4号を基準にしても問題ないぐらい(太い方が底は取りにくくはなる)。

リーダーの長さは3m前後からがいいでしょう。傷んだ部分をカットしたり、遊動式のタイラバを交換する時にカットしたりと、多少長めがオススメです。

 

タイラバの各パーツ

★ヘッド
シンカーの役割を果たすとともに、魚に気づかせるパーツでもある。またヘッドの形状により、タイラバのアクションも変わります(受け流す水流によりスカートなどの動きが変わる)。素材は鉛とタングステン。

同じ重量でも鉛(左)とタングステン(右)では大きさがかなり異なる。シルエットを小さく見せたい時や、フォールを早くさせたい時、ボトムが取りづらくなった時などはタングステンは武器となる

球型・ストレート系…リトリーブ(巻き)に対して真っ直ぐにタイラバが動く。球体のヘッドがストレート系の代表格で、ヘッドに余分な動きがないためナチュラルに食わせるのが得意

がまかつ 桜幻鯛ラバーQ TGシンカー。球形のヘッドにタングステンモデルが追加されている

太鼓型・バイブレーション系…サイドがフラットに(斜めに)カットされているのがこのタイプ。リトリーブすると、絶妙にブルブルとアクションし、ネクタイにも波動を受け流し、ある程度の動きを与える

ダイワのベイラバーフリー TG αヘッドの形状はサイド部分が斜めになった形状

メジャークラフトの鯛乃実もサイドフラットなタイラバヘッドのひとつ

エコギアのTGアクラバヘッドクワセも微波動タイプのヘッドといえるだろう

スラローム系…スラロームすることで大きくアピールする。ディープドテラのタイラバではスラローム型が大活躍することも多い

ジャッカルの爆流 鉛式ビンビン玉スライド。左右に振れるアクション。あえて鉛素材にすることで、ボリューミーでアピール力が強い

ラパラ・ジャパンのDOCAN(ドカン)タイラバスナッパーボールは強烈なS字アクションのハイアピールモデル

★スカート(ラバースカート)とネクタイ
スカートはマダイにアピールするのをメインに、フックが絡むのも防いでくれます。ネクタイはマダイのバイトに直結する重要なパーツで、近年ではネクタイのみのセッティングも。実はヘッドよりもネクタイの動きやカラーのマッチングが、バイトを生み出すことが多いのです。

オレンジは永遠の定番にして高実績のネクタイ。スカートなしのセッティングも多くなってきた(写真はジャッカルビンビン玉 T+ネクタイ / カーリー)

ネクタイはカラー、形状がさまざま。

形状は、大きくいえばストレート系とカーリー系の2種。ストレートはオーソドックスでナチュラルに食わせるのが得意。カーリーは基本的には水噛みがよく、強波動をだすアピール重視型。その中でもゴカイや小さな甲殻類など小さなベイトを意識した、アピールを抑えたショートカーリー型もあります。

ダイワの紅牙中井チューンSSのトレーラーに中井蟲を装着。ネクタイが細いのが特徴で、シビアな時にも効果を発揮しやすい

ほかにワーム型やタコベイト型などもあり、ベイトがマッチする時には効果的。ワーム型のネクタイはそれ自体がアピールしてくれるため、例えば潮が緩い、デッドスローがアタっているといった、通常のネクタイが動きにくい状況でもアピールしやすいからです。

オレンジやレッドは、実績の高いカラーだ(写真はラパラのスナッパーボール)

カラーもさまざまで、一概にコレとは言い切れません。それを選ぶのもタイラバの面白さともいえます。

あえて選ぶなら一つは欲しいのがオレンジ。甲殻類に似ていることもあってか、どんな時でも安定して力を発揮してくれます。

またレッドも高実績。オールマイティに使える上、水深が深くなるほど海中では黒っぽく見えるので、シルエットをハッキリさせたい時にもグッド。タイラバ黎明期、まだ固定式タイラバが全盛だった時代から、ネクタイにはオレンジや赤が多かったのも納得です。

また、イワシを捕食している時はグリーンのラメ系が強かったり、ローライトではグローも効果的。ほかチャートなんかも…と結局は色々欲しくなってしまいますね(笑)。いずれにせよ、その時期、エリアでマダイが捕食しているモノも違うので、それに応じたチョイスをしましょう!

★フック
フックは2本が多く、長短が付けられているのが標準。チヌ4~8号、グレ8~9号、マダイ8~12号あたりがポピュラー。また、専用バリでは分かりやすくS、M、Lなどサイズ表記しているものもあります。

フックにもサイズや長さ、段差の距離など複数の種類がある

★トレーラー(ワーム)
フックに主にチョン掛けで使用するトレーラー(ワーム)も今ではメジャーになりました。メリットは、これらのトレーラーそのものがアピールしてくれるため、ヘッド形状などをあまり加味しなくても使いやすい点が挙げられます。味、ニオイの要素を加えたフォーミュラ系もでているので、1つは忍ばせておきたいアイテムといえるでしょう。

イワシなどのベイトを追っているような時にも効果的になることが多いですね。

エコギアの熟成タイラバアクアシリーズなども代表的なひとつ。ワーム自体に集魚効果がある上に、その波動もあって、味とニオイと波動でマダイが連発なんてことも。

次ページ:基本的な釣り方
1 / 3
次へ