チューブワームという存在
流行り廃りの激しいバスフィッシングの世界では、昔は良く釣れたのに最近は全く使われなくなったというルアーが幾つもある。その中の1つが「チューブワーム」だ。
レギュラーサイズの「ファットギジット」はベテランバサーに馴染みの存在だが、トーナメントシーンにおいては「ミニチューブ」も欠かせない存在だった。

△MGミニチューブ
1990年代にバストーナメントを席巻していたミニチューブ。当時はミニチューブ専用のジグヘッドも数多く発売されていた。
かつての日本のバストーナメントで一世を風靡した感のあるミニチューブだが、アメリカでは元来クラッピー用のワームとして広く使われているものだ。日本のバスフィッシングシーンではすっかり廃れてしまった存在だが、アメリカでは今も変わらずクラッピー用の定番品となっている。
そして日本では思わぬところで今でもミニチューブが支持され続けているのをご存知だろうか。
カサゴに効果は絶大、遊漁船の推奨事例もアリ
北海道と東北を除き、全国各地で狙う事が出来るカサゴ(ガシラ)にリルハスラーのミニチューブは効果絶大なのだ。
「カサゴは小さいワームなら何でも釣れるでしょ?」と思われがちだがそうではない。中には沖釣り仕掛けにリルハスラーをセットして使うことを推奨している遊漁船もある。決して小型のワームであれば何でも良いわけではなく、リルハスラーが現場で選ばれ推奨されている事こそが何よりの証と言えるだろう。
「リルハスラー」販売休止、そしてスミスから再販へ
リルハスラーは元々OFT社が販売をしていた製品だ。そしてそれを購入するユーザーのほとんどはカサゴを始めとしたライトソルトゲームの愛好家だったという。だがOFT社は2018年に廃業してしまう。この際に一部のリルハスラーのユーザーは在庫があるうちにと店頭在庫の買い溜めに東奔西走したそうだ。
OFT社廃業の際、スクリューテールグラブなど一部の商品はスミスで販売を引き継ぐことになった。だがその中にリルハスラーは含まれていなかったのだ。
やがて市場在庫のリルハスラーが枯渇してくるとスミスに対してリルハスラーの販売要望が多く寄せられるようになった。特に和歌山、大阪方面からの声はスミスとしても無視することが出来ない件数へと膨れ上がっていった。そのような状況を踏まえ、スミスでは2019年にリルハスラーの再販へと踏み切ることになった。但し、カラーラインナップは一部を除き刷新されている。
効果的な使用方法とは?
効果的な使用方法も解説していきたい。
ジグヘッドリグ
ミニチューブはあらゆるリグに対応できるワームであるが、最もシンプルなのはジグヘッドリグ。ボトムでステイさせている間にも、水の動きにシンクロしてテールが勝手に動いて魚を誘ってくれる。
カサゴの場合はボトムでポーズしている間にジワリジワリと間を詰めてワームに近付いてくる。そして軽くリフトアップさせた瞬間に飛びついてくるというケースが多い。
かつてチューブワームはジグヘッドを本体内にインサートして使われることが多かったが、海で使う際にはヘッド部分を本体外に出した方が使いやすい。
スプリットショットリグ
ジグヘッドリグではどうしても根掛かりしてしまうような捨て石周りなどでは、軽めのスプリットショットリグでズル引くのも良い。リルハスラーは本体内に空気を含んで水中でも浮きやすいため、思いのほか根掛かりを回避してくれる。
ライトテキサスリグ・ブラクリ仕掛けなど
消波ブロックの隙間などを狙いたい場合はライトテキサスリグが扱いやすいだろう。またリルハスラーは生エサ代わりにハリに付けても効果を発揮する。ブラクリ仕掛けにセットするというのもアリだ。
カラーラインナップ
リルハスラーのカラーラインナップは大きく2系統に分かれている。スタンダードカラーとグローカラーの2系統だ。使う時間帯などによって使い分けよう。
LH01(レッド/ホワイト)
LH25(ホワイト/クリアースパークル)
GH04(ピンク/ホワイトグロー)
GH07(レッド/チャートリュースグロー)
GH13(レッド/ホワイト)
GH15(ホワイト/チャートリュース)
よくよく考えてみたら日本には古来からタコベイトという存在があるわけで、ソルトの釣りでチューブワームが効くのは当然と言えるだろう。一口サイズのタコベイトとも言えるリルハスラーのミニチューブはそりゃ釣れますよね。
リルハスラー1.5インチ SPEC
全長:1.5インチ(40mm)
入数:10本入り
価格:¥450+税
スミス公式「リルハスラー1.5インチ」詳細ページはこちら
