テンリュウ公式スタッフブログが面白い。
製品開発コンセプトやちょっとした裏話なども掲載され、興味深く読ませて頂いている。
さて、いよいよ渓流シーズンということで、目に留まった最近のブログが以下。
テンリュウのレイズオルタ・RZA5102S-LLTを極細PEラインでネイティブを楽しむといった内容。テキストはテンリュウスタッフの舟木雄一さんだ。
レイズオルタ スペック
出典:テンリュウ公式
品名 | タイプ | 全長 ( m [ft]) |
継数 (本) |
調子 | 仕舞寸法 (cm) |
ルアーウェイト (g) |
ライン (lb) |
ライン (PE/号) |
リアグリップ (mm) |
先径 (mm) |
自重 (g) |
使用繊維 カーボン/グラス (%) |
本体価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
RZA5102S-LLT | S | 1.78[5’10”] | 2 | R | 92 | MAX5 | MAX4 | MAX0.6 | 185 | 1.6 | 83 | 87/13 | ¥48,000 |
RZA602S-MLMT | S | 1.83[6’0″] | 2 | R | 94 | MAX6 | MAX6 | MAX0.8 | 185 | 1.2 | 85 | 94/6 | ¥49,000 |
RZA612S-LT | S | 1.86[6’1″] | 2 | R | 95 | MAX5 | MAX5 | MAX0.6 | 185 | 1.1 | 85 | 96/4 | ¥49,000 |
RZA622S-ULS | S | 1.88[6’2″] | 2 | R | 97 | MAX4 | MAX4 | MAX0.4 | 185 | 0.8 | 80 | 95/5 | ¥49,500 |
RZA5102S-LLTと極細PE
本来的にはレイズオルタはエリアトラウトを軸にしたロッドで、超低弾性カーボンを軸としたブランクスとなっているのがRZA5102S-LLTだ。そのフィーリングはグラスのようなフィーリング。
このモデルと0.2号以下の極細PEラインによる組み合わせで、タフな状況を攻略できる新たな世界が見えてきたという。
とはいえ、何も極細PEとRZA5102S-LLTの組み合わせが常にベストセッティング、というわけではない。それは上記のテンリュウ公式スタッフブログにも記載されているのだが、普段通りの状況であればスタンダードなPEラインを使えばよい。
超低弾性カーボンで違和感与えずバラしにくく
ただし、RZA5102S-LLT×極細PEという組み合わせ、この武器をひとつ手の内に入れておくとグッと幅が広がるのもまた事実だ。
実は舟木さんは昨シーズンも各種レイズシリーズと極細PEラインの組み合わせを、さまざまな状況で試してきた。その経緯は公式スタッフブログの「TroutFreaks(トラウトフリークス)」というシリーズで、併せてご覧頂きたい。
さて、ではレイズオルタRZA5102S-LLTと極細PEライン(具体的には0.175~2号)が特にその効力を発揮したシーンはどんな状況か。
RZA5102S-LLT(Variable Crankin’)
全速度域をカバーするクランキンスティック
ブランク全体に超低弾性カーボンを採用し、その許容範囲は巻き抵抗の強弱を問わず幅広い速度域のルアーに対応。止水域では様々なクランクベイトの扱いに長け、ストリーム系のフィールドではダウンストリームの攻略が得意。伸度が少ないラインを使う事で、ブランクの特性を最大限に引き出します。出典:テンリュウ公式
それは、初夏から夏へと差し掛かり水温20度を超えるようになった状況で、早瀬に付くような魚を狙う時だという。
適水温を超え、積極的なアタックをしてこなくなりがちでバイトが出ても浅い、弱い…そんな状況下では超低弾性カーボンと極細PEラインの組み合わせが活きるシーンが多くあったそうだ。
つまり、フレキシブルさが弱々しいバイトとケンカせず弾かない。かつ極細PEラインは飛距離・感度において申し分ないのは想像できる。ナイロンラインも一手だが、その感度と飛距離においてはやはりPEが勝る。
入れたい場所へ確実にプレゼンテーションでき、かつそこでのわずかなバイトを感じ取る。そこでフッキングした際にRZA5102S-LLTのブランク特性が、魚の暴れるテンションを吸収し、キャッチ率が上がったという。
今後手の内に入れておきたい組み合わせに!?
もちろん、注意すべき点もある。「ただし、このロッドを使う際はダウンクロス気味に探る様にしていたので、テンションは抜けにくい状況であった点は考慮したいところだ」、そうブログには綴られており、またラインコート剤なども極細PEラインは必須とも付け加えられている。
早い段階での水温上昇、その状況に流れを求めて渓魚が早瀬に付くことが今季以降も考えられる。感度を損なわずにバイトを弾かない組み合わせ…というのを一考しておくのもよいかもしれませんよ!
テンリュウ公式「レイズ オルタ」詳細ページはこちら
天龍(TENRYU)
1961年、六角竹竿加工業として下伊那郡鼎町下茶屋に塩澤製作所設立。1990年、株式会社 天龍に社名変更及び改組。創業当時、六角竹竿で一世を風靡し、1970年には日本初となるバスロッドを自社ブランドで発売。以降、カーボン素材を主軸に幅広い時代のニーズを先読みしたアイテムを輩出している。ソルトウォーターでは超軽量&高感度のSWライトゲームロッド「ルナキア」、ライトジギングでは「ホライゾン」が有名なほか、バス、トラウト、エリアフィッシング、さらにはテンカラなど、非常に幅広いジャンルでこだわりの強いロッドを生み出している。