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難攻不落のハイプレリザーバーで試す価値あり。春~初夏までの攻略テクと釣り方に応じた“ライン選び”

寄稿:安達 裕
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皆様、こんにちは。 サンラインテスター“安達裕(あだちひろし)”です。

私は普段、兵庫県を中心に活動しておりJBトーナメントは“生野銀山湖シリーズ”に参戦。新型コロナウイルスによる感染も落ち着き、3年ぶりに自由に行動できるようになったため、県内のため池や河川でプライベートフィッシングも楽しんでおります。

関西には多くのリザーバーが存在します。特長はバンクから急深でクリアウォーターが多く、バスが移入されてから50年以上も経つフィールドも。ですので、個体は大型化し超天才に。更に毎週末アングラーに狙われているため難易度MAX。そんな難攻不落なフィールドの春~初夏までの私なりの攻略法をご紹介させていただきますのでぜひ参考に。

安達 裕(Hiroshi Adachi) プロフィール

生野銀山湖をはじめ、兵庫県のため池や河川などをホームに活躍、トーナメント歴27年の実力派アングラー。2004年、2008年、2019年にはJB生野銀山湖アングラーオブザイヤー(年間1位)を獲得。フィネススタイルを軸に、打撃系や巻きモノなどの釣りも得意とする。普段は従業員200名規模の会社を経営、海外にも拠点を置き、出張の際は怪魚釣りを満喫することも。

キモは季節の進行と水位。関西リザーバーの特徴

そもそも関西リザーバーは農業用水と飲料目的であることがほとんどです。つまり季節の変化と共に、人工的な増減水があります。

1年のサイクルとして春は上流の雪解け水が流入して満水、5月になると田植えが始まり減水が進みます。そして梅雨になればインレットから多くの水が流入して水位が回復し、夏は雨が降らず炎天下で再び減水。秋は台風上陸で増水し冬を迎え、いざ冬になれば雨量が少なくなり減水が進み…改めて春、といった感じで季節は巡ります。

したがって関西のリザーバーは急深であることに加え、1年を通じて増減水も激しいという過酷な環境下。その中でバスは命を育んでいます。だからこそ、リザーバー攻略でキーとなるのは「季節の進行と水位」となのです。

1年を通して難易度の高い春、どう攻める?

お察しの通り、1年を通して一番難しいのが春のリザーバーです。

一方で釣れる法則を見つけると嘘みたいに大きなバスが沢山釣れるというのもこの季節ならでは。狙うバスはプリスポーン。季節の進行に加え、その日の天候と気温が重要なキーになります。個人的に感じているのは、爆風や寒波は良くない場合が多く、むしろ晴天無風が好ましいです。そんな状況で狙うべきは「ワンドのカバーやゴミ溜まり」あるいは、「沖の中層やシャロー」です。

ワンドのカバーやゴミ溜まりではテキサスリグやリーダーレスダウンショットを

カバー撃ちでは、1/2oz以上のテキサスリグやリーダーレスダウンショットを使用します。ここで使用するラインは強靭性と耐久性を持ち合わせた「シューター」(14lb以上)。

サンライン公式「シューター」詳細ページはこちら

中層やシャローではミドストやホバスト、ミノー&シャッドを駆使したフィネス攻め

中層もしくはシャローでは、フォール速度を遅くしてしっかりアピールしたいのでフィネスな展開に。ミドストやホバスト、サスペンドミノーやシャッドなどが有効となります。

ここで組み合わせるラインはPEラインの「ソルティメイト PEエギULT HS4」、「ソルティメイト PEエギULT HS8」(0.3~0.6号)。PEラインの浮力を上手く使いこなすことがキモになります。リーダーは磯釣りで鍛え上げられた「トルネードVハード」(1~1.5号)。

サンライン公式「ソルティメイト PEエギULT HS4/ソルティメイト PEエギULT HS8」詳細ページ

サンライン公式「トルネードVハード」詳細ページはこちら

アフターバスに対してのアプローチ

産卵を終えればオスもメスも体力を大きく消耗。

同時に減水が進みバスにとって1年で一番ストレスを感じる季節。こうなれば動きの速いルアーに反応しにくくなります。横の動きではなく、縦の釣りや点の釣りにシフトする必要があります。足の速い小魚をイメージするのではなく、動きの遅いエビやカニ、死にかけのベイトフィッシュ、昆虫をイメージするとバイトに持ち込める可能性が高まります。

表層系であればトップやI字系などがメインに

表層系では大型羽根モノ、ポッパー、そしてステルスペッパーのようなI字系ルアーがオススメ。組み合わせるラインは、ライン自体が沈みにくいナイロンライン「シューター・マシンガンキャスト」を使用します。

サンライン公式「シューター・マシンガンキャスト」詳細ページはこちら

ボトムに張り付くバスにはノーシンカーやネコリグなどのサイトフィッシングが効く

また、体力がなくボトムに張り付いているバスに対しては、ノーシンカーやネコリグを用いたサイトフィッシングで攻略。キャスタビリティと操作性を重視すると若干柔らかめのフロロカーボンライン「シューター・FCスナイパー」がオススメです。

サンライン公式「シューター・FCスナイパー」詳細ページはこちら

アフター回復バスの攻略法とは?

体力も回復し、何でも捕食する季節。

やはりキーとなるのは梅雨の雨とインレットからのニューウォーター流入。低気圧と低水温を意識すると良いと思います。雨が降る直前の冷たい風や独特の匂いを感じ、気圧が低くなったことを感じたら、スピナーベイトやチャターベイトのような強めの横の動きが釣果に繋がります。適当にキャストするのではなく、状況を良く観察してプレッシャーを与えないようにキャスト回数は最小限。岩や流木に対する下流側のヨレ、風の当たるバンクなどを狙うと効果的。特に釣り方は限定されないので、幅広い釣りでアプローチできます。流れや風が強い場合は、ラインの軌道が把握できるフロロカーボンライン「シューター・FCスナイパーBMS AZAYAKA」がオススメ!

サンライン公式「シューター・FCスナイパーBMS AZAYAKA」詳細ページはこちら

といった感じで、春~初夏にかけてのリザーバー攻略法を紹介しました。

軸になるのは“産卵”。産卵前は体力をつけるために荒食い。産卵時期はオスとメス共にデリケート。特にメスは気難しく、食欲より繁殖が優先。産卵後は著しく体力消耗。同時に減水が進み、日影がなくなり過酷な状態に。梅雨は恵みの雨となり体力回復に向けた捕食に入る。このような産卵前後の行動パターンを理解すると、必然的にエリアが絞れると思います。また、ロッドやルアーセレクトに意識が行きガチですが、実はラインの“細さ”、“重さ”、“硬さ”を使い分けることで劇的に釣果が変わることも! 全力で今シーズンも釣りを楽しんでいただければ幸いです。

皆様良い釣りを!!

サンライン(SUNLINE)

1977年設立、山口県岩国市を拠点とするラインメーカー。 独自技術の開発力が高いだけでなく、大手材料メーカーや大学研究機関との連携・共同研究 により、最新テクノロジーを駆使したライン開発も進めている。また各分野に約400人強のフィールドテスターがおり、現場からのフィードバックも豊富。 最新テクノロジーが導入されたあらゆるジャンル(バス、ソルト、トラウト、鮎、へらぶな、渓流など)のラインを続々と輩出中!