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今江克隆のルアーニュースクラブR「新作オリジナルベイトリール『グラビアス・オーロラ KTF』!注目ポイントとさらに詳細を解説」の巻 第1129回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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さて、2022年最後のルアーニュースクラブRは、早いところではこの連載の配信日(12月28日水曜)に全国店頭販売が開始される「G-nius(ジーニアスプロジェクト)」のオリジナルベイトリール「Gravius Aurora(グラビアス・オーロラ)/KTF」の詳細なスペック解説をしてみよう。

12月28日、店頭デビューがほぼ確実になった「Gravius Aurora(グラビアス・オーロラ)/KTF」。ABU時代 から続く、今江シグネチャーリールとしてのアイコンであるオーロラ仕様

「グラビアス」と「グラビアス・オーロラ」の違いは?

まずはじめに、現行標準仕様の「Gravius(グラビアス)」と「グラビアス・オーロラ KTF」との最も明確な構造上の違いは、スプールシャフトが同じ両軸受けでも「貫通型シャフト」と「スプリット型(分離型)シャフト」に分かれることだ。

貫通型は、軸が常時固定されているため剛性に優れるが、スプールがその分かなり重くなるため立ち上がりが重く、慣性モーメントが効くため回転の収束が遅くなる。

逆にスプリットシャフトは、余分なシャフトがないため剛性面では劣るが、スプール重量は劇的に軽くなるため、軽い力で軽快に立ち上がり、回転の慣性収束も段違いに速い。

簡単にいえば、軽めのルアーを軽くクイックな振り抜きで投げるにはスプリットシャフトに分があり、特にバックラッシュの制御に関しては圧倒的にスプリットシャフトに分がある。

一方、貫通型は重めのルアーの大遠投には分があり、慣性モーメントを逆に活かしてラインを送り出すことで最後のひと伸びがある。

どちらが優れているというわけではなく、貫通型と分離型はその特性を理解して使いわけることで最適解を得られるものだ。

㊨が「KTF KAHEN」スプリット(分離型)シャフトスプール、左が貫通型シャフトスプール。特性を理解して使い分けることで、その特徴を最大限に活かせられる

KTFスプリットシャフト仕様の「グラビアス・オーロラ」は、メカニカル側に専用のシャフトピンが挿入されている。貫通型スプールにチェンジする時はこのシャフトピンを抜くだけで互換性がある

専用「KTF KAHENスプール」搭載

そして「グラビアス・オーロラ KTF」の別格性能は、やはりグラビアス専用の「KTF KAHENスプール(分離型)」が標準装備されていることに尽きる。

もはやこの「KAHENスプール」の性能に関しては、天下のダイワが「アルファスフィネス」の最高機種にコラボで採用するほど歴史的に見てももはや「終点のマグネットブレーキ構造」だと思う。

「KAHEN」のメカニズム的な解説はKTFのWEBサイトを見れば分かるで割愛するが、低回転では遠心ブレーキに匹敵するゼロマグフィール、瞬間的な高回転時には超強力な磁力ブレーキを発揮、セッティングさえ決まっていれば逆風ですらサミングの必要性すらない究極のブレーキングシステムだ。

「グラビアス・オーロラ KTF」にはFINESSEスプール仕様㊧とNEOスプール仕様 ㊨の2種類がラインナップされている。もちろん互いの互換性、標準スプールとの互換性もある

「NEO」は万能型、「FINESSE」はベイトフィネスや7g以下のスピニングで使うようなシャッドプラグですら、誰でもプロ並みのキャストができる。

汎用性でいえばNEOスプールはベイトフィネスから近接戦ビッグベイトまで、何ら問題なく対応してしまうスグレモノ。キャスト時、軽く小さく振っても無重力のようにカッ飛んでしまう

ある意味、究極仕様の「FINESSE」は、初心者にこそ使ってほしい究極のアンチバックラッシュスプールだといってもよいかもしれない。

ラインキャパさえ適応であれば、FINESSEスプールはあらゆる面で最強最高のスプールだと思う。軽量ルアーでこのスプールの右に出るものはない

ブレーキ、ギア、ハンドル、ベアリング等、さらに詳細を紹介!

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