超低弾性カーボンが生んだ「新しく懐かしいフィーリング」。天龍の最新フライロッド「フェイテスベネット」のコンセプト
「OLD IS NEW」
古いものと新しいものとが見事に調和したとき
そこに湧きあがりくる懐古のおもいが
想像以上にいまによみがえってくるのです
出典：天龍公式スタッフブログ
1996年当時の天龍のカタログ、その「フェイテスベネット」の紹介ページにあった言葉。
これが、心に刺さった。
そして2023年に登場となるフェイテスベネットの開発が進んだという。23ベネットも、1996年に発売された旧フェイテスベネット同様に、「古き」と「新しき」を融合させたフライロッドである。
フェイテスベネットの異質なフィーリング
ただし、その時代ごとの「古き」と「新しき」は当然異なる。
旧ベネットはグラス素材をベースにしたフライロッドで、そのバット部にカーボン素材をコンポジット。グラス素材とカーボンの融合で新しい世界を切り拓いた。
23ベネットは「超低弾性カーボン」を用いて、カーボンながらグラスのようなしなやかさを持ちながら、ティップの収束の速さといったカーボンらしいアドバンテージがある仕上がりに。
グラスとカーボンを用いた旧ベネット。対して新しいベネットはカーボンながら超低弾性を採用することで、グラスのようなフィーリングを持つロッドとなっているという。
現代版ロッドでありながら、どこか懐かしさを覚えるフィーリングを持つフライロッド。
ゆえに、きっとこちらも〝そこに湧きあがりくる懐古のおもいが想像以上にいまによみがえってくる〟仕上がりになっているのではないかと。
スペックなどについては、前回の記事もチェックしていただければ幸いです。
簡単にまとめると以下の通り。
| MODEL | LINE WT | LENGTH ( m [ft]) |
PCS. | HANDLE TYPE | TIP DIA (mm) |
CLOSED LENGTH (cm) |
ROD WT (g) |
CARBON/GLASS (%) |
PRICE |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FB6104-#2/3 | #2/3 | 2.08[6’10”] | 4 | リッツ | 1.7 | 55.5 | 52 | 86/14 | ¥43,500 |
| FB744-#3/4 | #3/4 | 2.24[7’4″] | 4 | リッツ | 1.7 | 59.0 | 57 | 86/14 | ¥44,500 |
| FB864-#4/5 | #4/5 | 2.59[8’6″] | 4 | リッツ | 1.9 | 68.5 | 68 | 86/14 | ¥47,500 |
超低弾性カーボンの採用、そのキッカケは
さて、その超低弾性カーボンの採用。きっかけは天龍のよみがえった「スピードスティック」のサンプルだったそうだ。
スピードスティックもカーボンながらグラスのような〝味わい〟があり、それでいて収束が速い。そして、軽い。フィーリングはグラスのよう、けれど随所に現代に必要とされるシャープさがある。
「この低弾性カーボンでフライロッドを作ったら…」
新ベネット、開発が進むことになる。が、もちろん一筋縄ではいかない。
そんな開発過程での苦労話は、ぜひ天龍公式スタッフブログでご覧頂ければ。
■該当ブログ「フェイテスベネット開発秘話～Fates Benett～」
とにもかくにも、どうやら23フェイテスベネットは「これで釣ったら楽しい、うれしい」、そんな付加価値を与えてくれるフライロッドになりそうだ。
天龍公式「フェイテスベネット」詳細ページはこちら
