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天龍・ルナキアの新機種「LK532S-ULS」。超フィネスショートモデルがアンダー1gのジグ単をさらに明確に!

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ついに天龍のアジ・メバルロッド「ルナキア」の新機種が登場となる。

ルナキアは、既存モデルが58から82のレングスがあり、ジグ単特化の超フィネスモデルから、ロックショアエリアでの遠投性能を求めたロングキャストモデルまで、ライトゲームにおけるさまざまなシチュエーションを想定した5機種がラインナップされていました。

その完成度の高さから、「天龍をルナキアで知った」という方も少なからずいるのではないでしょうか。

ルナキアの新機種LK532S-ULS

さて、そんな天龍を代表するライトゲームロッド「ルナキア」の新機種は LK532S-ULS

念のため表記をおさらいしておくと、レングスは5’3″。2は2ピースを意味し、Sはスピニング。そしてULSはウルトラライト(UL)のソリッドティップ(S)。

シリーズ中、最も短く、ULアクションも初。既存モデルのLK582S-LSよりもさらに短く、アクションもULということでショートディスタンスの超フィネスモデルといえるでしょう。

モデル レングス[ft] 継数 アクション 仕舞寸法(cm) ルアーウエイト(g) ライン(lb) PE
(号)
リアグリップ長(mm) PE(号) 先径(mm) 自重(g) カーボン/グラス(%) 価格(税別)
LK532S-ULS 1.60[5’3″] 2 EXF 82.5 MAX1.5 MAX2 145 MAX0.3 0.6 47 94/6 ¥34,500

ルナキア全機種詳細は天龍公式ページより→こちら 

実は昨年公開した、蔵野雅章テスターのアジング実釣動画で、チラリとそのプロトモデルが映っていたわけですが…。

その際、最後の最後に尺アジを釣り上げたのが、その53のプロトだったのです。

実釣動画はこちら

アンダー1gのジグ単をより明確に

ではLK532S-ULSの存在意義はどこにあるのか。

前述の通りルナキアは機種が豊富で、58や63といったジグ単を得意とする機種があります。

ただ、多くの方がご存知の通り、ジグ単とひとことでいってもさまざま。53が意識するのは、アンダー1gのジグ単の操作感と感度。

そのため、上記スペックの通り、MAXでもルアーウエイトは1.5g。もちろん、これはMAX表記であり、天龍で推奨しているタックルバランスは以下の通り。

・リール:150g以下(スプール径40mm以下を推奨)ドラグ設定(300g程)
・ライン:モノフィラ(1-2lb)、リーダー(フロロ2-4lb)
・ルアー:ジグヘッド単体(1g以下)

出典:天龍公式

つまりは、ノー感じになりがちなアンダー1gという展開で、より明確に情報をアングラーに伝えてくれるロッドといえます。

また、スペック表のPEラインの項目が「-」となっているのは、現状ではエステル、フロロラインの使用を推奨する意味。

近年はいわゆる〝沈むPE〟が脚光を浴びているものの、まだまだラインナップが十分とはいえない中では、エステル、フロロラインが超軽量ジグ単での操作や潮なじみに有利というところから。当然、そうしたPEのさらなる発展によってはPEの使用も十分考えらるようになるでしょう。

ルナキアLK532S-ULSの特徴

58をベースに、上記のようなコンセプトに向けて開発された新機種LK532S-ULS。

まず、繊細な操作感、潮流変化やバイト感度を得るために、先径0.6mmと非常に細いものになっています。

これは58の0.8mmよりもさらに細い径。そしてショートタイプのカーボンソリッドをティップに採用しています。

バット部にはおなじみC・N・T(カーボンナノチューブ)。

先の動画でプロトロッドで尺アジを抜き上げていますが、このあたりの安心感というのはルナキアならでは。繊細でありながら、タックルバランスさえマッチしていれば豆アジから尺アジまで対応可能。

ガイドはチタンフレーム・SiC-Sリング。ティップ部にはKタイプ、バット部には糸抜けもよいATタイプ。

グリップレングスについては145mmと58と同レングスとなっています。

もちろんおなじみの西陣織仕様のカーボングリップも。

掛けも乗せも、こなせる器用さが魅力

こちらも、プロト時代に蔵野さんがキャッチしてくれたアジ。小型から大型まで楽しめる

誤解を恐れず、ルナキアの63と58を分けてみると、おおまかにいえば63は掛けにいくロッド。58はわずかな居食いバイトを聞くようにアワせられる乗せのロッドといえます。

一方で今回の53は、どちらもアングラー次第でしやすい。

繊細なティップがリグを違和感を与えず吸い込ませることが可能。ショートソリッドなので、そこからつがれる張りのあるチューブラ部分に負荷が掛かる。ここで違和感を感じてアジが反転するとフックがカンヌキに掛かることが多いのだとか。

繊細なティップが、違和感を持って反転するまでの時間を、わずかだが長くしてくれる印象だそうです。

アングラー側は、このわずかな時間を有効に使えます。その一瞬で掛けていくのか、あるいはあえて反転させてスイープに掛けるのか。

繊細であるがゆえの「掛け方」の選択肢ができるというのも面白いロッド。

天龍公式では分かりやすく特徴を挙げてくれています。

長所
・1g以下のジグヘッド単体が扱いやすい。
・軽量感と絶対感度の良さ。
・ワンテンポ遅れてもフッキングできる。
・モノフィララインと相性が良い。

短所
・飛距離は望めず、水深10m以上は不得意。
・1.5g以上のリグは使えない。
・PEラインの使用には向いていない。

ちなみに、個人的な感想で申し訳ないですが、上記蔵野さんとの取材でプロトを軽く振らせてもらった感じとしては、飛距離に関していうと、確かにメチャ飛ぶわけはありませんでした。

けれども、意外と飛ぶ!という感触でした。パリッとした感じの割にはキャスト時にはしなやかで、ウエイトをしっかり乗せて投げることができましたよ。

天龍(TENRYU)

1961年、六角竹竿加工業として下伊那郡鼎町下茶屋に塩澤製作所設立。1990年、株式会社 天龍に社名変更及び改組。創業当時、六角竹竿で一世を風靡し、1970年には日本初となるバスロッドを自社ブランドで発売。以降、カーボン素材を主軸に幅広い時代のニーズを先読みしたアイテムを輩出している。ソルトウォーターでは超軽量&高感度のSWライトゲームロッド「ルナキア」、ライトジギングでは「ホライゾン」が有名なほか、バス、トラウト、エリアフィッシング、さらにはテンカラなど、非常に幅広いジャンルでこだわりの強いロッドを生み出している。