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【夏のため池攻略】ラグゼ・赤松拓磨が多用する「バイブレーション」の出しどころと使い方

寄稿:赤松 拓磨
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夏のバス釣り特集

皆さんこんにちは。LUXXEルアーデザイナーの赤松拓磨です。

梅雨が明ける7月中~8月は猛暑日が続き、僕がホームとするため池では水温が30度を超える所が増えてきます。

こうなると魚の活性が極端に落ち、食い渋るタイミングが多くなります。

そんな時に僕が多用するのがバイブレーションによるリアクションの釣りですが、今回はその釣り方を紹介したいと思います。

▲ラグゼ・ルアーデザイナー赤松拓磨さん。引き抵抗が軽いのに、しっかりアクションが手元に伝わる驚異のバイブレーション「アベンジバイブ」を生み出した

赤松 拓磨(Takuma Akamatsu) プロフィール

ラグゼ アベンジシリーズのルアーデザイナー。ホームエリアは兵庫県東播エリア。ため池の釣りが得意で、プラグの釣りを好む。好きなルアーはビッグベイト。年間ランカー捕獲数は10本以上で自己記録は60cm

バイブレーションを投げるエリア

夏にバイブレーションを投げるのに、一番の問題となるのはウィード。

冬と違って夏はウィードが生えているエリアが多くなります。

ウィードジャングルになっているエリアではもちろん投げられませんし、そんなエリアはウィードの中をテキサスやラバージグで釣るしかありません。

なので、僕がバイブレーションで狙うのは、皿池タイプのウィードが少ないため池です。

ウィードやシェードが少なく、魚が逃げ込む所がないようなため池がベスト。

夏は、ウィードやシェードが少ない皿池タイプのため池の「少しでも深い所」。これがバスを絞りこみやすく、またバイブレーションも使いやすい状況となる

こんなため池では、少しでも水温が低い池の最深部に魚が集まります

そのためエリアも絞りやすく、ハマれば連発します。

ため池では、取水口の前や、インレットから取水口までのチャンネルラインが水深の深くなりやすい所なので、まずはその辺りから狙うのがよいと思います。

冬と違って、エビなどのベイトは豊富なので、ベイトの溜まるエリアも抑えておくことが大切です。

バイブレーションを投げるのに適したタイミング

「バイブレーションの釣り」と聞くと朝夕のフィーディングタイムや、雨の日の高活性なタイミングをイメージされるかも知れませんが、僕が狙うのはピーカン無風の日中です。

写真はアベンジバイブ。ローライトなどいかにも釣れそうな状況では、むしろ魚の活性が高く魚が散り散りとなり、効率よくバイブレーションで釣るには向かない!? そんな状況では、アベンジプロップなどが好適

アベンジバイブ58

誰もが使いやすく、誰もが釣れるを目指したアベンジルアーの第一弾がアベンジバイブ58。全長 58mm・ウエイト 14g。フックはフロントにトレブルRB M #7、リアに同#8

これは僕が何度も経験したことですが、ローライトでいかにも「巻いて釣れそう」というタイミングでは、バイブレーションを巻いても全く反応がなく、むしろ気温が35度を超え、釣りをしているのが嫌になるような天候の方がバイブレーションの反応が良くなります。

これは、高活性のタイミングでは、魚が池の各所に散ってしまうため、効率が悪くなってしまうからだと思います。

それに、そんなタイミングではバイブレーションよりも有効なルアーが増えます。

例えばアベンジプロップなどのトップウォーターですね。

釣り方のイメージとしては真冬と同じで、深場で体力を温存しているバスの目の前をバイブレーションで素早く通してリアクションバイトを誘うイメージです。

アベンジプロップ80

キャスト時に抵抗にならない開閉式ウィング、またそのウィングがソフトな素材で淡い音を出す

2枚の金属ワッシャーが接触する金属音でもバスを誘う。水面を意識しているような時には有効なトップウォータープラグ

基本はタダ巻き

アクションとしては基本、タダ巻きです。

ノーマルギアのリールで、少し早く巻くくらいのスピード(1秒に2回転半ぐらい)が、僕がベースとしている使い方です。

あとはその日の状態に合わせて、リトリーブスピードを早くしたり、遅くしたり、と調整します。

これはアベンジバイブだけにいえる事ですが、ロッドを角度は水面に対して少し立てるぐらいの角度で、バイブレーションにしっかりと水圧をかけてあげるイメージで使うとアベンジバイブの隠されたアクションが発揮されるとか、されないとか。

作った本人が言うのもなんですが、なぜ釣れるかは不明ながら、とにかく釣れるアクションが出てます(笑)。

なぜバイブレーションなのか

今までにもバイブレーション以外のルアーを試したことがありますが、一番反応がよかったのがバイブレーション。

特にバイブレーションは大きな魚が釣れます。

シャッドも釣れますけど、池の最深部を狙うためには飛距離がいるので、バイブレーションはその点でも優れています。

LUXXEムービーもチェック

出典:LUXXEMOVIE

クランクやスピナーベイトのように水を大きく動かし過ぎるルアーよりも、ピリピリとタイトなアクションの方が反応がいい

あとは障害に当たった時に大きく軌道が逸れてしまう物より、直進性が高いルアーがバイトを多く出せます

僕がデザインしたアベンジバイブは、ルアーのアクションが手元にしっかり伝わるのに、引き抵抗が非常に軽くなるようにデザインしています。

超スローリトリーブ~高速リトリーブでもアクションが破綻しないので、様々なリトリーブスピードに対応しています。

ヘッド部のフラット面は障害物に当たった際にルアーの姿勢をコントロールしてくれるダンパーの役目も果たしているので、横倒れしたり、軌道が大きく逸れる事がありません。

使用タックル

どの釣りでもそうですが、特にバイブレーションはタックルバランスが非常に大切です。

基本的にバイトがリアクションバイトなので、掛かりが浅くなりやすいですし、高水温による低活性で魚があまりルアーを追いかけない。

だから、一瞬のバイトを絡め取れるタックルバランスが必要です。

ロッドはML~Mクラスのロッドで、ロッド全体が曲がる様な中弾性のロッドがよいです。

ラインはフロロラインを使用しています。ロッドが曲がる分、ラインは伸びが少ない方がメリットも多いです。

もちろんフックは常に鈎先の鋭い物を装着しておくことをお勧めします。

タックルデータ

ロッド:アベンジB66-M-R
リール:メタニウムMGL ノーマルギア
ライン:フロロ14lb

がまかつ(がまかつ)

1955年創業。大阪府大阪市に本社を置き、シンガポールに本店を置く。釣り竿、釣り針、ウェアなどをメインに製品を開発・製造・販売を行っており、ルアー部門では「ラグゼ シリーズ」が有名である。