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【ワームを吐き出す動作がアジのアタリ】ラインが受ける潮の抵抗でアタリの伝わり方が違う!家邊克己が語る「アジのアタリ」について

連載:家邊克己の「週刊!アジングマニアックス」

今回はアジのアタリについて、少し僕の考えを紹介したいと思います。

家邊克己 Yabe Katsumi プロフィール

サーティフォーCEO、製品開発責任者。全国津々浦々、アジが釣れると聞けば、ドコへでも足を運び、実際に釣って、アジングの楽しさを広く世に伝える、まさに「アジングの伝道師」というべき人物。かなり頻繁に全国各地で参加費無料のアジングセミナーも開催中! 釣具メーカー「34(サーティフォー)※社名は[みんな幸せに!]に由来」を立ちあげ、自身のノウハウを詰めに詰め込んだ製品開発に没頭中。京都府出身、福岡県在住、1958年9月生まれ。

 

アジがワームを吸って吐き出すスピードは0.2秒

アジのアタリとは何なのか? と考えた時に観察するしかないと、10年以上昔に水槽にいるアジにラインに結んだワームをぶら下げて食い方をビデオに録画しながら観察したことがあります。

ワームを見つけたアジは、次から次へと接近してきてワームを口の中に入れて吐き出すを繰り返していました。その吐き出すスピードは異常に速く、後程ビデオで確認すると0.2秒が平均! 人間の反射速度はかなり遅く、あのメジャーリーガーだったイチローさんでさえ0.3秒と言われているので、0.2秒でアタリとして感じてアワセを入れることは一般人の我々には不可能に近い。

 

このことからまずはアジのアタリはこの瞬間的な吸い込みではないということが分かりました!

 

アジのアタリは飲み込んだ物を吐き出そうとする時の動作

なおも観察を続けると、吸い込んだ後に時々口やエラを大きく開けて首を振るアジが出てきました。どうも飲み込んでしまい吐き出そうとしているような感じで、かなり首を振ってやっとの思いで吐き出したりしています。長く掛かるアジで約5秒、平均で約3秒でした。

これならば我々の反射速度でも十分に間に合います。

 

アジは私たちが思っている以上に大きな群れで入ってきていて、ワームを見つけると次から次へと食える物かどうかの確認作業を常にしていると思います。

そしてその中の何匹かが飲み込んで吐き出せないのだと考えられるのですが、当然水槽のアジと自然に泳いでいるアジは違う可能性があるので、その後何回も確認をしに海に行きました。

 

自然に泳いでいるアジにもテスト

どうやって確認するかと言いますと、明るいライトの下には得てして表層に浮いている豆アジがいます。

そのアジは群れでクルクルと泳ぎ周って水面に漂うプランクトンを食べているのですが、そのアジの群れの中にワームを刺したジグヘッド0.3gを付けて漂わせるようにして食い方を確認すると、水槽と同じように吸い込んでは吐き出すを繰り返しました。

しかし目では口に入ったのが見えるのに、ロッドに何も感じないのです。

吐き出すまでが速すぎて感じないのか、目では確認できて確実に口の中に入れているのは見ているのに全く感じない。

 

まだサーティフォーを立ち上げる前の話なので色々なロッドで試しましたが、どのロッドも同じで全く分かりませんでした。

このことからもアジのアタリは吸い込んだ時に出るものではない、と裏付けが取れました。

確かにそのアタリが感じられるロッドを作ればアタリは感じられるかも知れませんが、反射神経が追いつきません。

しばらく観察を続けたのですが、結局そのアジは豆アジということもあって飲み込むことはなく、アタリとしてロッドに感じることはありませんでした。

その後も機会があるごとに確認していたのですが、豆アジが水槽のアジのような吸い込んで吐き出せないという動きをすることはなかったです。

 

アジのバイトがワームを吐き出す動作だと知って「オープンゲイブ」のフックを開発

これらのことから言える1つの事実は、アジのアタリは吸い込んだのを感じているのではないということと、アジが吸い込み過ぎて飲み込んだ場合吐き出すまでに3秒から5秒掛かるということで、それを私達はアタリとして感じているのかも知れないと言うことです。

 

しかし水中撮影のない時代なので、それ以上はやれていないのですが、それらのことからアジが吐き出せないならアタリとして表現され、釣り人に伝わるのではないかとは言えると思い、アジが吸い込んだ時に口中どこかに引っ掛かるようにジグヘッドのフック形状をオープンゲイブ(針先が開いたタイプ)にすることを思い付きました。

これで通常のフックと比較テストしたら、確実にアタリとして感じる物が増えたのですが、アワセのタイミングを変える必要が出てきました。

通常のクローズドゲイブのフック形状は、アタリは少ないものの確実にフッキングします。

そこで従来のフックとはアワセのタイミングを色々変えてやると、確実にフッキングができるようになってきた。

 

その頃はアジのエサが小魚だったので、今以上にアワセのタイミングが難しかったのですが、今はプランクトンがメインベイトなので、全くそのようにタイミングを変える必要もなく問題なく使うことができます。

小魚の場合、逃げ惑うので次から次へとアジも追い掛けなくてはならず、落ち着いて食べることができないのですが、プランクトンの場合は逃げることがないのでアジの食い方も変わってアワセのタイミングも取りやすいのです。

 

アタリを鮮明にするには使うラインの太さが重要

次にアタリの感じ方で重要なのがラインの太さです。

ある時に沖に突き出た堤防で、潮が左側を向けば突いて来て右側を向けば離れていくと言うポイントに入った時があります。

その際に、1gのジグヘッドを付けた同じタックルを2組用意してラインだけ片方は0.2号、もう片方は0.4号のどちらもエステルラインの「ピンキー」を付けテストをしたことがありました。

サーティフォー公式「ピンキー」詳細ページはこちら

 

最初は左側を向いて釣りを開始しましたが、0.2号だとアタリは感じ難く、それでもカサカサという感じで感じとることができます。

0.4号の方は全くアタリを感じることができませんでした。

そこで反対を向き再び釣り始めたのですが、今度は0.4号の方はコンッと綺麗なアタリが出て確実にフッキングしますが、0.2号の時にはグズグズといったような妙な感じのアタリがきてフッキングはできますがバレることも多くなりました。

これはラインの受ける潮流によるもので、実際の釣行ならばそのラインにあったジグヘッドの重さを変えることで対処はできますが、テストなので同じジグヘッドでやった結果です。

 

潮の種類によってラインの号数を使い分ける

突き潮の場合はラインが太いとラインが潮に押されジグヘッドが引っ張れる形で早く沈むので、アタリが出なかったと考えられ、対処法としてジグヘッドを1gから0.6gにしたらアタリは出ました。

 

対して反対側の場合は、沖に潮が流れるのでラインが膨らんで0.4号だとジグヘッドの沈下スピードが通常の1gよりも遅くなり、アタリがでやすかったのとラインが張ったので明確なアタリが出たのだと考えられ、0.2号だとジグヘッドの沈下スピードが速く細いラインなので、ラインの膨らみも足りずアタリが明確では無かったのかと考えました。

そこで0.2号の方はジグヘッドを0.8gにして対処したトコロ、綺麗なアタリが出てくれました。

このようにラインが受ける潮の抵抗によってアタリの伝わり方が変わり、ひょっとしたらまだ仮説ですが、アジのアタリはすべて同じで、潮の影響でラインが曲がることにより伝わり方が違うだけなのではないだろうかと考えるようになっております。

 

これは最近ボートアジングにおいて40m位の超ディープを3gのジグ単で釣るようになってから余計にそれを思うようになりました。

ディープの場合、潮が2枚にも3枚にも分かれて流れることが多く、それによりアタリの伝わり方が全然違うことに気がつきました。

これはまだまだ仮説の段階なのでこれから色々テストをして導いていきたいところです。

アジのアタリ面白いですよ。

 

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