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【春の琵琶湖】バスプロガイド礒村雅俊の巻物ローテーション

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春のバス釣り特集2021

「らしさ」を取り戻した琵琶湖

琵琶湖からウィードが消えた数年前に比べると、今の琵琶湖にはウィードが戻って来た。

こうなると本来の「琵琶湖らしい釣り」が復活する。

ウィードがない時代は、メタルバイブやアラバマリグのようなウィードに当てないルアーが主役だった。

だが、いまはウィードが生い茂ったことでディープクランク、スイムジグ、スピナーベイトなどの巻きモノがメインルアーとなっている。

アベンジクランク400。最高傑作となるポテンシャルを秘めたラグゼの最新クランクベイトだ

アベンジスピン。低重心でコンパクト、誰が使っても安定して泳ぐバランス設計に優れたスピナーベイト

これらルアーは、冬から春に移行するバスを釣るのに効率がよいため、昔から今に至るまで、琵琶湖では不動のパターンである。

バスプロガイド礒村の春の巻きモノパターン

ラグゼプロスタッフの礒村もガイド業を営む上で、ゲストに効率よく魚を釣って貰うために、この季節は巻きモノの釣りをメインパターンとしている。

「琵琶湖のようなウィードが多くあるフィールドでは、どうしてもバスがウィードに固執します。だからウィードの成長やベイトの動きに合わせてバスも動くので、その時に合ったルアーを適切に選ぶ必要があります」

琵琶湖の中でも南湖をメインとしている礒村だが、南湖と言ってもエリアは広い。

そんな中からどうやって魚を見つけ出すのか。

「去年の12月ぐらいからウィードが枯れずしっかり残っているエリアが結構あるんです。ただ、釣れるスポットはかなり狭い。まばらにウィードが残っているんじゃなくて、ベースとなるウィードがしっかりあって、そこに背の高いウィードが残るエリアが最も魚をストックしてます」

越冬場所をしっかりと把握する事が、春にバスを釣るための近道である。

そこから春になるにつれてバスが春の場所へと移動していく。

「春の場所へ移動といっても、正確にはポジションは変わりません。越冬場所からそんなに動くことはなく、ウィードの中から外に出て、ウィード付近を回遊してくるベイトを追い出すだけですね」

礒村はベイトの種類に合わせてルアーを選び、さらには使い方までも変える。

冬から春のメインベイトはヒウオ。春になるとそこにモロコが混ざる。また、5月頃から10月頃まではハスがメインになる。最近では、ここにワカサギがまざるようになってきた。

年中いるベイトとして、忘れてはならないのが子バスである。

ブルーギルが琵琶湖からほとんど姿を消した現在では横に動く細身の魚がバス達のメインベイトになっている。

「バスがまだウィードの中に居て、ベイトもウィードから離れないタイミングはスイムジグでウィードの中を狙います。ただ、濁りが入るとスイムジグでは弱くなる。そんな時はアベンジクランク400ですね。ウィードに当てて、ゆっくりほぐして外す。これが効きます」

一日巻き続けても疲労感のない「引き抵抗の軽さ」を実現しながら、アングラーに伝わるピッチはクリアで海中の情報が手に取るように分かる。相反する要素を実現したアベンジクランク400

アベンジクランク400のタックルセッティングとロッドアクション

アベンジクランク400を使用するタックルはなるべくウィードを切らないようにするため、グラスコンポジットか中弾性カーボンか低弾性カーボンがよい。

以前はATS70M(ラグゼ)のグラスコンポジットを使っていたが、最近はアベンジ70MH(ラグゼ)が使いやすい。

リールはローギアタイプを使用する。ラインはフロロの14lbで、伸びの少ないタイプが感度も良く、ウィードを外しやすい。これはロッドが反発の少ない物を使う分、ラインでフッキングを補助するイメージだ。

アプローチ① ウィード直撃&ほぐし

「ただ、普通にウィードを外すだけではバイトしてこない状況もあります。そんな時はリーリングでウィードを外す動きが効きます。イメージとしては、ウィードに当ててから、ハンドルを1回転ぐらいだけ巻いてルアーを少し引っ張って外すイメージです」

この時、ロッドの角度にも拘る。ウィードに強く当てる時はしっかりとロッドを水面につき立てるようにしてルアーに水圧をかけて巻く。

これを礒村は『ロッドを立てる』と表現する。

ロッドとラインに急な角度が付くようにする事でルアーがしっかり4mまで潜り、ウィードに深く当てることができる。これはクランクベイトを可能な限り急潜行させる方法。

アプローチ② ウィードを空かす

一方で、クランクベイトをなだらかに潜行させ、伸びたウィードの先端をマレにかすめる操作方法がパターンにはまるときもある。

これを礒村は『ウィードを空かす』と表現する。

ウィードを空かして使う時はなるべくラインが水を切るようにし、ロッドに伝わる抵抗が軽くなるよう、ロッドを横に構えて巻く。

ウィードの上面をクランクのリップで触りながら巻いてくるイメージである。ベイトが浮いている時は、このウィードを空かす使い方がハマる。

イフリートB70MH‐F

「ベイトがウィードの上に浮いている時はイフリートのB70MHを使ってウィードを空かしながら巻いてくるイメージですね。そしたらクランクを巻いている感触が突然、消えるんですよ!『中層食い上げパターン』ですね(笑)」

アベンジクランク400は1つのルアーで色んなパターンのクランキングに対応してくれる。

潜行角度が浅く、横に移動する時間を長く取れるアベンジクランクだからこそ、ウィードに当てる釣りから、上を空かす釣りまで幅広く対応してくれるのだ。

あらゆるクランキングを1つでこなすアベンジクランク400。潜行角度が浅く長く横に引ける特徴を持ち、ウィードに当てることも「空かす」ことも可能だ

一日の内でもバスのポジションが目まぐるしく変化するこの季節だからこそ、1つのルアーで使い方次第で狙いを変えられるアベンジクランクはタイミングを逃しにくいのだという。

夢あるビッグバス、その近道はさまざまな状況の把握


その日の状況をしっかりと読み解くことが、この時期のバス達を釣る近道であることに間違いない。

礒村は風向きや、水温の上がり方、放水量など多くの情報の中から今に合った条件を選び魚にアプローチすることはもちろん、それによってベイトがどう動くかまで予測している。

例えば、放水量が少なくなれば濁りが入るエリアができる。特に春は澄んだ水の場所が多いため、濁ったエリアを攻めた方がバスを釣りやすい。

また、風があればベイトが沈むのでクランクやスピナーベイトの出番だが、風がないとベイトが浮く。ウィードから離れて浮いたベイトに付くバスは、アラバマリグが釣りやすい。

「ベイトがウィードから完全に離れたレンジにいる時は、クランクだとバスのレンジを素通りして潜り過ぎてしまいます。そういうときはアラバマリグが魚も引っ張れて良いですね。このあいだもアラバマリグでお客さんに68cm5600gを釣って頂きました。琵琶湖って夢あるでしょ(笑)」

年間300日程を湖上で過ごす礒村だからこそ、魚の動きとフィールドの変化をいち早く読み解き、これだけの釣果を維持できるのであろう。

使用タックル

アベンジクランク400 / 空かし対応中層巻き用

ロッド:イフリート B70MH‐F
リール:ダイワ スティーズA TW 5.3(匠ベアリング本多式・自転式チューニング)
ライン:山豊テグス ファメル フロロドレイク 14lb

アベンジクランク400 /ウィード直撃ほぐし用

ロッド:アベンジB70MH‐R
リール:ダイワ スティーズA TW 5.3(匠ベアリング 究極式 アベンジクランク400専用チューニング)
ライン:山豊テグス ファメル フロロアディクト14lb

礒村雅俊(Masatoshi Isomura) プロフィール

礒村雅俊(いそむら まさとし)…ラグゼプロスタッフ。琵琶湖におけるバスフィッシングのプロガイド。釣れるテクニックをわかりやすく解説し、スキルアップできるうえに高確率でデカバスに会えるとして人気。繊細なワームの釣りはもちろん、トップ、ビッグベイト、クランクベイトなど、ダイナミックなゲームも得意。南湖をメインにフルタイムガイドとして活躍し、その季節とタイミングに合った釣りを心がけている。同じく琵琶湖プロガイドである関根健太とルアーメーカー「KID」も立ち上げている。1985年生まれ。趣味はサッカー観戦。

 

アベンジクランク400

1日巻き続けても疲れない引き抵抗と、アングラーに明確に伝わる強いアクションが特徴のアベンジクランク400。 いわゆる4mダイバーで、幅広くサーチすることもでき、風切りの良いボディ形状は向かい風の中でも安定した飛行姿勢を維持する。既存のディープクランクの常識が変わるラグゼ渾身のディープクランク

アベンジクランク400詳細ページはこちら

ラグゼ イフリート

常識を覆す超軽量パワーロッド。ブランクスマテリアルに世界最強クラスの高強度カーボン「トレカT1100G」と「ナノアロイ」の採用で軽さとパワーにプラスしてキャスト性も抜群

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ラグゼ アベンジ

“現場主義”から生まれた究極のバーサタイルロッド、「アベンジ」。 多様化するフィッシングスタイルやルアーにあわせて全12機種を展開

ラグゼ アベンジ詳細ページはこちら

がまかつ(がまかつ)

1955年創業。大阪府大阪市に本社を置き、シンガポールに本店を置く。釣り竿、釣り針、ウェアなどをメインに製品を開発・製造・販売を行っており、ルアー部門では「ラグゼ シリーズ」が有名である。