幅が広がるメタルジグ
アジングにおける代表的なルアーとして、ジグヘッド&ワーム(ジグ単やフロートリグ)、プラグ、そしてメタルジグが挙げられます。
今回はメタルジグのお話。飛距離、タフさを持つジグはひとつ忍ばせておくだけでアプローチの幅がグッと広がりますよね。
引き続きダイワの渡邊長士さんにメタルジグのアレコレを聞いてみました!
まず今回のジグ攻略で渡邉さんがメインで使用したのが「月下美人 プリズナーTGデカアジ・デカメバルSPEC」。
プリズナーシリーズといえば、月下美人プリズナー、月下美人プリズナーCV(コンパクトバージョン)、月下美人プリズナーTGのラインナップがあります。
そのTGのデカアジ・デカメバルSPECということで、より沖目を狙える重めのウエイト、太軸のフックが採用されています。
月下美人 プリズナーTGデカアジ・デカメバルSPEC
ウェイト(g) | サイズ(mm) | フック仕様 | メーカー希望 本体価格(円) |
7 | 45.0 | チヌ胴打金針3号 | 850 |
10 | 50.5 | チヌ胴打金針4号 | 880 |
13 | 55.1 | チヌ胴打金針5号 | 900 |
ダイワ公式月下美人 プリズナーTGデカアジ・デカメバルSPEC詳細ページはこちら
分かりやすくプリズナーTGと比較してみましょう。
プリズナーTGが3・5・7gだったのに対し、こちらのデカアジ・デカメバルSPECは7・10・13gのウエイトラインナップ。
またプリズナーTGがシングルアシストだったのに対し、デカアジ・デカメバルSPECは太軸金針のツイン仕様となっています。
より沖へ
まず、重たいウエイトがラインナップされたことで単純に飛距離は伸びます。
いわずもがな、高比重タングステン素材&薄型コンパクトボディはその飛距離をより稼いでくれます。
非対称センターバランス設計になっているため、フリーフォールではヒラヒラと舞うようなスローフォールを演出。
薄型ボディは潮流に乗って強烈なスライドアクション。そしてこの薄型ボディは細かいロッドアクションを加えることでスイムし、フラッシングで誘うことも可能となります。
デカアジをキャッチするフック
そして、ティンセルの太軸金針。その飛距離で沖目にいるデカアジやデカメバルを掛けた時にも安心の強度なのはもちろん、金針かつ平打ち加工され、針自体のキラメキで集魚効果も期待できちゃうというわけです。
一瞬のデカアジタイムに!
渡邉さんがよく使うシチュエーションとしてはデカアジがベイトを求めて入ってきやすい日が暮れ始めたマヅメ時。
この時間帯は沖からやや岸寄りにとデカアジが入ってくることが多いといいます。
ところが、それがどのくらいの「距離」でどの「方向」で、その「レンジ」はどこか、これは実際に釣ってみないと分かりづらい。
そんな時に月下美人 プリズナーTGデカアジ・デカメバルSPECは飛距離も出せて、効率よくあらゆる方向にキャストでき、レンジも探れるから多用するといいます。
デカアジが入ってきてコンタクトできる時間はそう長くはない。
一瞬の勝負で素早くアジの座標をつかまなければならず、そういった時にメタルジグは最適なんだとか!
もちろん、初場所のデイゲームなどで、その飛距離を活かして効率的に探っていくにも向きます。
ただし、デイで使用する場合はもう少しメリハリをつけたシャクリを入れて跳ねさせてヒラヒラフォール…という感じで探っていくとバイトに至りやすいとか。
タックルセッティング
ロッド:月下美人 EX AGS AJING 75HS-SMTT・E
リール:セルテートLT2500S-XH
ライン:UVF月下美人デュラセンサー+Si2 0.4号
リーダー:月下美人フロロリーダー6lb
今回使用した渡邉さんのメタルジグタックルは上記の通り。
ロッドには月下美人 EX AGS AJING 75HS-SMTT・E。
AGS(エアガイドシステム)搭載のフラッグシップモデルだ。75HS-SMTT・EはメタルジグからMAX25gまでの重たいキャロなどに対応する、遠くで操作できる遠くでも掛けられるロッド。
もう一歩先を探りたいなんて時のリグにメチャクチャ広く対応してくれるのがうれしい機種!
今回はジグ中心にご紹介していますが、ロケでは新作のフロート(飛ばしウキ)月下美人月ノ彼方FのLLサイズ(19g)もぶっ飛んでいきました(笑)。
ちなみに、面白かったのがダウンショット。渡邉さんはバチコンアジングで使うようなダウンショットリグも駆使していたのですが、この時も同機種を使用。ナス型オモリは3号を使用していて、約11g程度なので余裕で振り切れていました。
リールはセルテートLT2500S-XH。LTコンセプト&モノコックボディをまとい、よりヌルヌル感を増したセルテート。
説明するまでもない高性能リールですが、渡邉さんが愛用するのはハイギア(今回はXH)。
ハイギアの一般的なデメリットとしては巻きが重い、一定リトリーブが難しいといったところでしょうか。
ただ、ここ最近のスピニングリールはそのデメリットが大幅に改善されているのがひとつ。そして狙うフィールドによってはボトムタッチからモタモタしていると根掛かりしてしまうポイントで素早く離せること。
また、素早く巻いてアジへのフッキングを確実にするなど、メリットの方が多いことからハイギアを愛用しているそうです。
さらにいえば潮流の変化などで「ん?重くなった」といった部分が感じやすいのが好みなんだとか(自転車で例えると、ちょっとした坂道でも変わらずシャカシャカ登れるローギアに対し、お!これは坂道キツいな…と感じるハイギアみたいな)。
ラインには遠投系リグの使用を想定したPEライン。UVF月下美人デュラセンサー+Si2。
出典:ダイワ公式UVF月下美人デュラセンサー+Si2詳細ページ
デュラセンサーとは原糸が太くより真円になった「タフPE」をNEW Evo Si2といわれる特殊加工で滑らかさと耐久性がアップしたもの。そのデュラセンサーをさらに密に編み込んだ「マッスルPE」という設計がされているのがコチラ。
簡単にいえばデュラセンサーの中でも密に編み込まれた「もっとスゴいデュラセンサー」的なPEラインなのです。
0.15~0.6号までのラインナップがあり0.15号は3本編み、0.2号&0.3号は4本編み、0.4~0.6号は8本編みと使用が想定されるシチュエーションごとにブレイド数にもこだわられています。
遠くで操作する掛ける、掛けて確実に獲る、そのためのPEラインといえます。ラインカラーの桜ピンクも非常に見やすい!
リーダーには月下美人フロロリーダー。こちらも2020年10月に登場したばかりのアイテムで、簡単にいうと月下美人リーダーをより強く、しなやかにしたもの。
どうしてもアジを何尾か釣ると、リーダー結束部が締め込まれてきていずれ弱ってくるのですが、しなやかさも相まって結束しやすく、また強度が落ちにくい結束強力を重視した設計になっているんだそうです!
またそのしなやかさは軽量リグを多用するアジングにおいて操作性もよくなります。
クセのつきにくい平行巻(DPLS)でナチュラルクリアカラーとなっています。
こうしてみると遠距離攻略だからこそ、遠くでもしっかり繊細さと感度を得られ、かつ耐久性に優れたタックルをセレクトしていることが分かります。
アジの群れをスピーディーに狙いたい!そんな時に活躍する月下美人 プリズナーTG
というわけで月下美人 プリズナーTGデカアジ・デカメバルSPECをご紹介してきました。
デイでのサーチにはもちろん、特にマヅメ時の「ここ一番のデカアジ」狙いにぜひ投入してみたいアイテムですね!