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今江克隆のルアーニュースクラブR「テムジン復活!? ついに公開!テムジン・コンセプト最新バスロッド4モデル」の巻 第1007回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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さて今週は、今年のTOP50戦の守護神として2年掛かりで、自分の選手生命を60歳まで延命するために開発を続けてきた「“アンチ”ポッキーロッド」こと「TMJNウッドぺッカー510ULMX」、「TMJNハングマン511SHX」について、また未公開の裏2機種(全4機種)の開発動機を話そう。

今、自分に必要なバスロッドは?

まず昨年のシーズン終了時から、56歳を迎えた自分が今後60歳になるまでTOPプロとして現役最前線を維持するためには、フィジカル面の衰えをカバーできる、汎用性や量販を一切考えない自分のスキルのみを120%にブーストできる道具が、どうしても必要と考えていた。

しかし、すでに日本を代表する人気ロッドメーカーであるエバーグリーンでは、バスフィッシングバブルによる市場の初級〜中級者の増大から、偏った好みでは一般的にあまりにもクセが強すぎ、使いこなせないユーザーも多いことから、自分の好みに、ある程度ユーザーサイドの意見も取り入れ、より多くのアングラーが気持ちよく使えるようバランスを取りながら、30年経っても現役で使える、折れない、褪せない高品質な純国産ロッドとして開発を続けてきたと言えるだろう。

それがレッドゾーンキワキワを狙ったホモロゲの名を冠す超高弾性の「テムジン」から、反転させる間を与える謳い文句の「タクティクス」への方向転換、それに合わせて自らも「クロスファイア系」にシフトしていった裏事情である。

「コンバットスティック」の歴史は「テムジン」以降、2極分化していく。「テムジン」はコンバット史上、最もトガり切ったシリーズであり、一般ユーザーのことは、開発時にほとんど考慮していないワガママの極みだった。真コンバットの歴史はコチラから!

エバーグリーンでの最高級ロッド販売量は、並みのメーカーの販売量とはケタが違う。それだけに破損リスクやクセの強すぎるロッドは一般ユーザーに理解が得られなければ開発経費が回収できず、廃盤になってしまうことも多々あるのだ。世界初のフル50トンロッド、「テムジン・エゴイスト」などはその最たる例だろう。

しかし、この流れも「後期型インスピラーレ」では「スパインレス製法」に加え、「T1100G」と言った高弾性の張りと強度を高次元で両立する高機能素材を世界市場に先駆けて導入、「グランドコブラ」、「スーパースティード」、「ラピッドガンナー」で熟成を重ね、さらに「M40X」の世界初バスロッド導入も業界最速で始めていた。

「トレカT1100G」の技術経験の蓄積は高弾性ロッドの進化に大きな影響を与えた。今年「M40X」の登場で、「超高弾性カーボンは脆(もろ)い」と言われた時代は終わった。それがテムジンコンセプト「裏4機種」の開発動機の一つになった

ロッドにおける「高性能」が意味するところとは?

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