2025年の今年は当たり年。
…なんて、盛り上がりを見せる「タチウオジギング」。
ライトで手軽、それでいてゲーム性は高く奥も深い。釣って楽しい、食べておいしいタチウオジギングは、オフショアジギング入門にピッタリの人気ターゲット。そりゃあ、全国にファンが多いのも頷ける。
今回は、そんなタチウオジギングを始めるに当たって“ぶっちゃけ何(タックル)がいるんだ?”と。お話を伺ったのは、先日ロケを行ったシャウトの向林さん。

向林 克也(MukobayashiKatsuya) プロフィール
タックル、何がいる?
まずは何がなくても、とりあえずタックルがないと釣りに行けない。
遊漁船によってはレンタルタックルがあるところもあり、必ずしも必要ではないかもしれませんが、やっぱりガッツリと取り組むにはタックルはあった方がいい。そこで、何を、どれくらい持っておけばいいのかお話しを伺いました。
まずはロッド。タチウオは引きがめちゃくちゃに強いかと言えばそうではなく。また、激しいジャークが必要かと言えばそうでもなく。
向林さんいわく、使用するジグのウエイトに合わせて用意するのが◎。具体的には「150g程度のジグが背負えるライトジギングロッド」がパワー的にも扱いやすいとのこと。
実際、ロケで使用されていたのはシャウトのライトジギング用のプロトロッド。このクラスのロッドだと、ロックフィッシュや青物狙いにも併用できるので、1本あると便利。
向林さんが使用しているのは「オシアコンクエスト/シマノ」の300番クラス。ギアはハイギアを使用。
いわくハイギア・ローギアにそこまでこだわりはないそうで、ジグを回収する際にハイギアの方がラク、使いやすいというのがその理由。リール自体もそこまでこだわりはないそうで、PEラインの1号が200~300m巻けるモノがあればいいとのこと。
ここまではライト系のジギングタックルがあれば、とりあえず成立はするんだなぁという印象。…なんですが、ラインに関しては少し注意が必要とのこと。
上記でも少し触れましたが、PEラインは1号を目安に“最低でも200mは必要”。
大阪湾などでよく見かけるフグが途中でラインを食ってしまったり、あるいは隣の人とオマツリすればその人が掛けているタチウオの歯がラインに触れて高切れする可能性がある…というのがその理由。
リールに巻いているラインが少なければ、高切れ一発で釣りは終了。ここで200m以上巻いていれば、たとえ半分になってもまだなんとか釣りは続行できる…という。多ければ多いほど良いという訳でもないですが、200~300m巻いておいた方が無難ですよ~とのこと。
続いては意外と知らないリーダーについて。向林さんはPEの先にフロロカーボンの5号を2ヒロほど。そして、その先に“先糸”としてフロロカーボンの90lb~100lbを30~50cmほど付けているとのこと。
これはやっぱり“歯対策”。よく堤防のタチウオ釣りなどでワイヤーを付けることがありますが、向林さんの経験上ジギングではワイヤーを付けると見えてしまうからか、明らかに食いが落ちるそう。それでも活性が高いときはそこまで影響はないとのことですが、渋い状況になればなるほど、その差は顕著に表れるんだとか。
ジグは150g辺りを軸に、好みであれこれ揃えれば良し。向林さんのオススメはもちろんシャウトの「ショーテル」。
そしてアシストフックは、向林さんはタチウオ用の「サーベルアシスト」をフロントに、そしてリアには「サーベルクアッドアシスト(状況によってはグロークアッドアシスト)」を使用。
フロントとリアは基本的にどちらも付けておいた方が◎。タチウオはフォールで食うことが多く、リアに掛かることが多い。そのためリアには4本針のクアッドアシストを使用。一方、シャクっている時や巻き上げているときに食ってくるような魚はフロントに掛かることが多い。そのためフロントも付けているという感じだそう。
ここでのポイントは、ジグにアシストフックをセットしたときに“フロントとリアのフックが干渉しないサイズを選ぶ”ということ。バーブレスなので掛かっても外れやすいのは外れやすいものの、やはり面倒だと。
あると助かるこんなアイテム
食べ物・飲みモノ、そして釣れたタチウオを持って帰る「クーラー」。そして危険な歯を避けるべく、「フィッシュグリップ」や「タチウオばさみ」があると便利。そして、ジグの交換やフックの交換用に、またフックを外したりもできる「プライヤー」も必需品とのこと。
それともう一つ。「フックリリーサー」があるとかなり重宝するそうです。
その理由は“リリースできる”ということ。ご存知の通り、タチウオはウロコがない魚。そのため釣れた時にガッツリ掴んでしまうとスグに弱ってしまいリリースできなくなると。
もちろんタチウオは美味しい魚。持って帰ることが前提ではあるんですが、数が釣れすぎた時やサイズが小さいときなどはリリースしたい。タチウオ用のアシストフックはバーブレスのモノが主流なので、フックリリーサーがあると船べりで魚体に触れることなくリリースできるという。
さぁさぁ、これからがハイシーズンとなるタチウオジギング。釣って楽しく、食べておいしいタチウオを狙いに行ってみてはいかがでしょうか。きっとその魅力にハマります…よ?