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【JBマスターズシリーズ参戦記】シビアな戦いを制するのは「タックルセッティング」/伊藤康晴

寄稿:伊藤 康晴
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春のバス釣り入門

皆さんこんにちは!サンラインバステスター“伊藤康晴”と申します!

伊藤 康晴(Ito Yasuharu) プロフィール

ライトリグを得意としながらも、いろいろな釣りに造詣が深いオールラウンダーな一面も持つJBマスターズ参戦中のトーナメンター。 弱冠18歳でプロ登録、数々の上位入賞、A.O.Y.に輝く実力者。

現在はJBマスターズシリーズへの参戦を中心に活動しており、すっかりトーナメントの魅力にハマってしまい気付けば参戦歴は20年を超えています。JBトーナメントといえば「TOP50シリーズ」が最高峰ですが、開催場所や季節によってはTOP50より勝つのが難しい…と言われるまでハイレベルな試合がマスターズシリーズなんです。

JBマスターズシリーズ参戦記

そこで、少しでも皆さんの釣りのお役に立てれば…と、今回から「JBマスターズシリーズ参戦記」をシリーズでお届けしていきます。

まずは第一弾として、奈良県津風呂湖で行われた開幕戦の様子から。本戦に向けてどのような事を考えてどんな練習を行ったのか、練習を踏まえてどんなタックルを用意し、試合本番でどうやってバスをキャッチしたのかなど詳細にお伝えできたらと思います。

津風呂湖での試合に関して

快適に釣りをする為のレンタルボート用品が重要

津風呂湖はマイボートの持ち込みができず、レンタルボートのみとなります。全国にもレンタルボートのみの湖はたくさんありますが、そういったフィールドでは当然、狭いボート上で快適に釣りを行うためにレンタルボート用品が重要になります。

私はデジタルストラクチャーの製品を使用させて頂いており、レンタルボート用に専用設計されたショートマウントやショートバウデッキ、ハイデッキ、ライブウェルを使う事で快適に釣りができる仕様になっています。全ての製品がコンパクトなので、車に積む際にもスペースが確保できる点も大きな魅力です。

試合前のプラクティスで、魚を釣るだけでなく試合に向けたイメージを膨らます

試合前には必ずプラクティスに入るようにしています。魚がどこで釣れたかより重要なのは、湖の雰囲気を感じ、フィールドコンディションを自分の肌で感じること。今回の津風呂湖戦は試合1週間前の2日間と試合前日しかプラクティスに入れませんでしたが、ベイトの有無やバスのポジション、現在の水位と季節から、どんなスポットが有効になるかなど湖全体を回ってチェックしました。

プラクティスではちょうど寒波に当たってしまい、霙混じりの雨で気温は3℃前後、水温も日に日に下がって8℃前後とかなり厳しい状況で、色々と試すもバスはキャッチできず。魚探の映像を頼りに、バスと思われる魚のポジションを確認。チェックしてみると例年豊富なワカサギがほとんどおらず、練習前に想像していた沖のワカサギに着くバスを狙うパターンは成立しなそうな為、“バスが着きそうな沈みモノを中心に狙う”イメージでプラクティスを終えました。

いざ試合本番!重要なのは…

初日は無念のノーフィッシュ。2日目に…

初日は何度かチャンスがあったものの、ものにする事ができず無念のノーフィッシュ。年間ランキングを考えると1本でもウェインする事が重要になる為、集中力を切らさないよう2日目に挑みました。

そして2日目。初日の失敗から狙う場所を少し変え、流れが大きく当たらないインサイドベンドを狙うことに。朝イチ入った入野筋の水深5m前後に沈んだレイダウンにマイクロホバストを絡めるように狙い、何とか1本キャッチすることに成功。

これをヒントに同じ様な条件の場所を狙いましたが、残念ながら2本目は追加できずタイムアップとなりました。

集中力を切らさずやり切るにはシビアなタックルセッティングが重要

今回バスをキャッチしたのはマイクロホバスト。軽量なリグをストレスなくコントロールするには、タックルセッティングがとても重要。そう、リグに適したロッド、ライン、フックなどのセレクトが大切です。

私が本番でメインに使用したタックルがこちらです。

ロッド:グラスルーツ エンゲージ ナイヴス EKS62XUL-ST
ライン:サンライン ソルティメイト PEエギULT HS4 0.3号
ルアー:ジャッカル エリーゼ
フック:ジャッカル トラップマイクロ #6
シンカー:ジャッカル TGネイルシンカー 1.3g

ラインについて

今回使用したソルティメイト PEエギULT HS4の最大の特長は“強度”。

特に今回のように、シビアな状況下でレイダウンなどの沈みモノを狙うようなシチュエーション、かつ試合で1匹が重要になるようなシチュエーションでは安心感が違います。

今回の優勝パターン

開幕戦の津風呂湖は制したのは冨澤真樹選手。

冨澤選手はここ数年の成績が特に飛び抜けており、昨年もマスターズ2試合で優勝と圧倒的な強さを誇ります。

今回は人が多いエリアを避け、フレッシュなバスを求めて移動を繰り返し、自身が得意とする表層系の釣りであるスイベルキャロを使用して春らしいナイスコンディションのバスをキャッチ。バスにルアーを見切られない為にリグのコントロールや泳がせるレンジが重要だったそうで、2日間共にリミットメイクのトータルウェイト7キロオーバーでの圧勝でした。

トーナメント参戦のすすめ

私自身、人と競うことが好きというのがありますが、トーナメントはとにかくその日の自分の釣りがどの程度正解だったのかが残酷なまでに結果に現れます。トーナメントに出る前はそれまで自分の中だけで完結していたその日の釣りが、他人と比較する事でどれだけフィールドに合わせられていたのかが見えるのです。

また、参戦を続ける事でレベルの高い釣りを間近で見る事ができますし、仲間や他の選手からの情報なども入ってくるようになり、自ずと釣りのレベルが上がるのも魅力のひとつ。そんな中で好成績を遺せば、普段の生活ではまず味わえないような感動や興奮を味わう事ができます。

少しでも気になっている方は、是非トーナメントデビューしてみてはいかがでしょうか。

サンライン(SUNLINE)

1977年設立、山口県岩国市を拠点とするラインメーカー。 独自技術の開発力が高いだけでなく、大手材料メーカーや大学研究機関との連携・共同研究 により、最新テクノロジーを駆使したライン開発も進めている。また各分野に約400人強のフィールドテスターがおり、現場からのフィードバックも豊富。 最新テクノロジーが導入されたあらゆるジャンル(バス、ソルト、トラウト、鮎、へらぶな、渓流など)のラインを続々と輩出中!
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