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今江克隆のルアーニュースクラブR 第995回「フカボリ!リップ付きビッグベイトの新たな可能性」の巻

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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「リップ付き」のメリット

リップ付きのメリットは、リップレスに比べ「カバー回避力の差」が最も明確だが、「任意の水深まで素早く潜らせられるころ」、「そこから止めた時に制動が効くのでスポットに長く留め置けること」、そして「ピンポイントで粘って動かして誘えること」だろう。

リップ付きべビッグベイトのメリット

  • カバー回避能力が高い
  • 任意の水深まで素早く潜らせられる
  • 潜らせて止めた時に制動が効くのでスポットに長く留め置ける
  • ピンポイントで粘って動かして誘える

この中でも最近注目されているのが「一定スポットで粘って誘うトゥイッチ」である。

発祥地は定かではないが、リップの抵抗を活かして、ビッグベイトをかなり激しめの連続ショートジャークで、できるだけ移動させずに首を振らして誘う方法だ。

リップレスビッグベイトの顎(アゴ)リグ仕様でのボトム一点シェイクが、とても有効なのは以前から何度か書いているが、リップオンビッグベイトはそれに近い狙いがある。

顎リグ仕様の「ジャイアントレプリケーター」を使って、南紀のグッドサイズを仕留めていたノッチ君。 彼の使い方がリップオンベイトの奥義の一つ「煙幕ショートジャーク」である。

杭、アシなどの縦ストラクチャーの中層や、背の高いエビ藻パッチの際や穴、橋脚の横桁陰などで粘るようにパシパシと、できるだけ移動させないよう連続ショートジャークして誘う。この方法は一見、ラインが激しく水を叩くことが気になるが、ビッグベイトサイズになるとラインの水切り音以上に大きな波動が大きなリップとボディから発生するため、バスの注意を引かないのかもしれない。

また、ラインの水切りが気になる場合は、ロッドワークではなく、リールのハンドル操作で行う「三角巻き」で演出することもできる。

「リップ付き」しかできないテクニック!

いずれにせよ、移動距離を抑えた連続ショートジャークは、リップ付きビッグベイトにしかできないことは確かだ。

2月末〜4月に掛けては中層でのショートジャーク、5月から7月に掛けてはボトムでの煙幕ショートジャークがとても有効になる。

これが煙幕ショートジャークの実例(右から左へ連続写真)。顎リグセッティングにし、障害物回避力の高いリップで砂底をかきあげるようにヒラを打たせる。砂泥の煙幕によってバスが見破りにくくする、スポーン後期のバスにとても効くテクニックである

自分の経験的には、2〜4月、特にクリアウォーターでは大きさの割にナチュラルで弱い完璧サスペンドのリップレスビッグベイトに軍配が上がる。しかし、特にマッディレイクでバスが本格的にスポーンを意識しはじめると、リップオンタイプがガゼン有効になるように感じている。

ミッドスポーンは言うまでもないが、意外にリップオンタイプの煙幕ジャークは「アフターのドシャローフラットに出た大型バス」にはとても有効だと言っておこう。もちろん、リップ付きビッグベイトの表層直下弛(たる)ませ巻きが最も旬になるのも、アフタースポーンであることは基本中の基本である。

さらに続く、リップ付きの有効テクと注目ベイトを紹介!

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