ルアーフィッシングのトピックをこまめにお届けする釣りの総合ニュースサイト

LureNews.TV YouTube Channel

今江克隆のルアーニュースクラブR 第959回「上半期のトレンドを発表!」の巻

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
  • X
  • Facebook
  • Line
  • はてなブックマーク

「ビッグスライダー」が2019年下半期はくる

さて、今年の上半期トレンドルアーはこの3つなのだが、8月にはある意味で非常に興味深い同系統の「硬柔ビッグスライダー」ルアーをリリースできそうである。

その硬い方が、開発開始を公表してから既に3年目に入っていた、池原ダムのモンスターハンター黒崎健一君が熱望しリクエストして来たビッグペンシル「スラムドック」。

池原の名手、黒崎健一氏の熱望から誕生したスラムドッグ。 7月の最終プロトで63cm、58cmをキャッチし、3年掛かりでようやくOKが出た。

寡黙な黒崎君が自らペンシルベイトを作ってほしいと申し出た来た理由は、池原のモンスターフロリダ系に「アマゾンペンシル」の金属サウンドが非常に効くという事実を掴んでいたからである。

しかし、さすがの肉体派?の黒崎君をしても「アマゾンペンシル」を1日引き切るのはキツかったようで、アマゾンを「この大きさ」にしてほしいと、自ら木を削って送ってきたのが3年前だった。

ところが、意外にも開発に苦戦した理由は、ナイロン20lb基準で動きと音を出すことはすんなりできたのだが、フロロ14lbを使うとどうしてもドッグウォークの途中でアクションが乱れがちになったのである。

ナイロンに比べ比重が遥かに重いフロロは、大遠投するとアクション途中でラインがその真ん中付近で深く沈んでしまい、ルアーの姿勢に大きな影響を与えるのが理由である。

自分的にはとっさに全国標準装備的タックルである、ジグやビグベの14lbフロロ&Hアクションロッドでも、すぐさまチェンジして使えるビッグペンシルがほしかったのである。

この要望の実現が一番難関だった。

奇しくも、開発開始翌年にはブランドン・パラニュークがストームの「アラシ ラトリントップ ウォーカー(130mm32g)」でB.A.S.S.エリート優勝、今年は遂にケビン・バンダムもがストライクキング「KVDメガドーグ(153mm56g)」を出すなど、偶然にもビッグペンシルブームが来ている。

この超絶賢そうなフロリダを狂わせるペンシルベイトはなかなか存在しない。 黒崎氏は「低伸度」と「低比重」を重視し、20lbナイロンで使用する

偶然にも「黒崎ペンシル・スラムドック」は145mm 40gと、その中間に位置する絶妙なサイズ感になっていた。

ノイジーな「アラシ」を上回る金属サウンドと、サイレントだが「アマゾンペンシル」ばりの水推しを発揮する「メガドーグ」に匹敵するパワーを兼ね備えたのが「スラムドック」である。

黒崎君が海外トーナメントに興味があるとは思えないわけで、この絶妙のサイズ感とサウンドを3年前、パラニュークやバンダムに先駆けて指定してきた黒崎君のモンスターハンターならではの嗅覚には驚かされてしまった。

ま、アマゾンペンシルを15年以上前に作っていた自分に時代が追いついてきたってことですけどね(笑)。

2017年の7月には既に三原が池原ダムでテストをしていた「スラムドック」。 あれから2年、ようやく8月末に陽の目を見ることができそう

そして、ほぼ同サイズでもある「柔のスライダー」として、琵琶湖プロガイド・薮田和幸の激推し荒絶賛な、「ブータスライダー(170mm・28g)」も8月登場予定。

コチラに関しては後日、実釣動画と共に詳細解説してみたいと思います。

5 / 5
前へ