ルアーフィッシングのトピックをこまめにお届けする釣りの総合ニュースサイト

LureNews.TV YouTube Channel

【JBマスターズシリーズ参戦記】第3戦の舞台は大減水の河口湖。狙うはネイティブか放流か/伊藤康晴

寄稿:伊藤 康晴
  • X
  • Facebook
  • Line
  • はてなブックマーク
秋のバス釣り入門

皆さんこんにちは!サンラインバステスターの伊藤康晴です。

伊藤 康晴(Ito Yasuharu) プロフィール

ライトリグを得意としながらも、いろいろな釣りに造詣が深いオールラウンダーな一面も持つJBマスターズ参戦中のトーナメンター。 弱冠18歳でプロ登録、数々の上位入賞、A.O.Y.に輝く実力者。

今回は、JBマスターズシリーズ参戦記の第2弾として、8月9日~10日に山梨県河口湖で開催された第3戦の様子をお伝えします。

本戦に向けてどのような事を考えてどんな練習を行ったのか、練習を踏まえてどんなタックルを用意し、試合本番でどうやってバスをキャッチしたのかなど詳細にお伝えできたらと思います。

今年の河口湖はニュースにもなるほどの大減水
ボートを降ろすのも一苦労…

ニュースにもなっていたくらいなので皆さんご存じかもしれませんが、今年の河口湖は過去に例が無いほどの大減水。20年以上通ってきた中でも見たことがないほどの減水で、ボートを降ろす為のスロープもこの影響で使用できない場所が出るほど。普段私が使用していたスロープもこの減水では使用することができず、まずはボートを降ろすことが可能なマリーナ探しから始めました。

また、減水の影響で本来ウィードが生える場所が陸地になってしまっていることから、ウィードが極端に少なく、このあたりも考慮しながら練習を行う必要がありました。

約10日間の練習期間を設定

なんとかボートを降ろしたら、いよいよプラクティスです。今回は試合の1か月前から約10日間の練習期間を設定しました。

河口湖特有の放流バスも視野に入れつつ、上位を狙う上で絶対に避けて通れない“沖のワカサギを捕食するネイティブバス”を中心に狙って練習を開始。河口湖の沖のバスはトーナメンターの間で「日本一難しいバス」と言われているのは有名な話で、今大会の練習期間中にもその難易度の高さを痛感…。天候が荒れた日やバスのスイッチが入っている瞬間はバイトに持ち込むことができますが、晴天無風などの状況では練習段階でもなかなか口を使わせることができませんでした。

唯一得られた感覚としては、ベイトの群れに着いているバスより、ベイトを探して回遊しているバスのほうが食わせやすいということ。

上位を狙う上で絶対に外せないネイティブバスですが、大きく外してしまうリスクもあることから、放流バスでベースを作ってから沖のネイティブバス狙いにシフトする戦略をイメージして練習を終えました。

練習中、ジグ&ポークでキャッチした1500gクラスのナイスバス

試合本番!放流バスでベースを作りながらネイティブ勝負

初日はKBH周辺の放流バス狙いからスタート。ウィードが極端に少ない今年の河口湖ですが、このエリアは唯一バスが潜れる高さまでウィードが伸びており、最も可能性を感じる場所です。

ウィードの中に確実にルアーを入れることができ、効率も良いことからリーダーレスDSでのウィード撃ちをメインに、バスが見えた際にはスピニングタックルでのDSを使用。開始2時間ほどでリミットメイクできたため、残り時間全てをネイティブに費やしましたが、何度かあったチャンスをモノにできす、初日は2244gで14位スタート。

2日目も同様の戦略で挑みましたが、放流でのベースを作ることができず、1本800gで単日38位。結果的には総合21位という成績で終わりました。

ウィードなど柔らかいカバーを近距離で狙う際はラインの使用感や初期性能の維持を重要視

今回バスをキャッチしたのはベイトタックルでのリーダーレスDSとスピニングタックルでのDS。メインで使用したベイトのウィード撃ちは1日中撃ち続ける釣りなので、ラインは使用感がしなやかで初期性能が長続きするシューター・FCスナイパーをセレクト。

ウッドカバーなどを撃つ際は「シューター・オーバーテックス」のような硬めのラインをセレクトすることが多いのですが、今回はウィードなのでウッドカバーよりもラインに掛かる負担は低め、とはいえ近距離を繰り返し撃つことから初期性能は維持してほしい…。そこで、プラズマライズによってラインの初期性能が長続きするシューター・FCスナイパーをセレクトしました。

プラズマライズは従来のコーティングとは違い、糸質そのものを変える効果があり、初期性能の維持を確実に体感できるレベル。今回の試合も最後までラインの使用感を損なうことが無く戦えました。まだ体感していない方は是非試して頂きたいと思います。

メインタックル

ロッド:グラスルーツ エンゲージ ナイヴス EKC66M
リール:スティーズリミテッド KTFカスタム
ライン:サンライン FCスナイパー 12ポンド
ルアー:ポーク
フック:ジャッカル サイス ♯1/0

今回の優勝パターン

第3戦の河口湖を制したのはベテランの林直樹選手。

その優勝パターンはライブスコープの釣り。ではあるんですが、直接バスを狙うのではなくライブスコープでバスが回遊してくるであろう場所を探し、バスを待ち伏せるような釣り方でグッドサイズをキャッチしたとのこと。

リグに関しても、ポークでは従来不可能とされていたネコリグをポークの中にラインを通すようにして上手くセッティングするなど、他人がやらないような工夫をしていたのが印象的でした。やはり皆と同じことをやっていては勝てないのが今のトーナメントということでしょうか。

近年優勝から遠ざかっていた林選手ですが、数年ぶりの優勝ということでとても嬉しそうな表情が印象的でした。

マスターズ全4戦中、3戦を終えて

第3戦を終えた時点で、私自身の年間ポイントランキングは2戦までと変わらず6位。

残りは最終戦の野尻湖のみとなりましたが、年間優勝の可能性がゼロになった訳ではない為、最後まで諦めずにやりきってきたいと思います。

出典:NBCNEWS JB公式サイト

過去の参戦記

【JBマスターズシリーズ参戦記】シビアな戦いを制するのは「タックルセッティング」/伊藤康晴

【JBマスターズシリーズ参戦記】激闘の第2戦。勝敗を分けたタックルセッティング/伊藤康晴

サンライン(SUNLINE)

1977年設立、山口県岩国市を拠点とするラインメーカー。 独自技術の開発力が高いだけでなく、大手材料メーカーや大学研究機関との連携・共同研究 により、最新テクノロジーを駆使したライン開発も進めている。また各分野に約400人強のフィールドテスターがおり、現場からのフィードバックも豊富。 最新テクノロジーが導入されたあらゆるジャンル(バス、ソルト、トラウト、鮎、へらぶな、渓流など)のラインを続々と輩出中!
釣りの総合ニュースサイト「LureNewsR(ルアーニュース アール)」