普段は釣れないような魚が釣れる。
現実逃避。
仲間とワイワイできる。
など、“遠征”の楽しさは枚挙にいとまなし。…そして「観光」という魅力もまた。
大月町の観光スポット
高知県/大月町と言えば。もはやルアーニュースR公認の釣りの聖地、パラダイス。
豊後水道と黒潮の流れがぶつかる海域で、実に1000種類以上、日本の海の1/3の魚種が生息しているとも言われており、釣り人なら一度は訪れてみたい地域。高知県の左下に位置しており東京からもっとも遠いと言われ、編集部のある大阪からでも片道6時間掛かる秘境。
だからこそ、釣りはもちろん「観光」も楽しみだったりする。と言う訳で「一般社団法人 大月町観光協会」が推奨する、大月町に来たならここに行くべき!な11か所の観光スポットをご紹介。夏休み前のタイミングに必見。
宿毛湾の南に突き出た大月半島の先端に位置し、半島と2本の橋でつながる「柏島」。「船が宙に浮いて見える」ほど透明度が高いエメラルドグリーンの海が話題となり、注目の観光スポットとなりました。
豊後水道と黒潮の流れがぶつかる海域に面しているため、日本の海の1/3の魚種が生息しているともいわれており、世界でも有数のダイビングスポットとして知られています。柏島周辺には柏島橋のたもとや「柏島白浜」、「竜ヶ浜キャンプ場」といった海水浴が可能な場所があり、サマーシーズンは大勢の人で賑わいます。浅瀬でもサンゴや色とりどりの熱帯魚を観察することができ、シュノーケリングなどのアクティビティも人気です。
周囲約4キロの柏島には400名ほどの住民が暮らしています。その街並みはどこかノスタルジックな雰囲気でのんびり散策するのもおすすめです。
柏島から車で約15分ほど東、樫ノ浦周辺の海岸線一帯を「樫西海岸」呼び、樫西海中公園に指定されています。海岸から少し沖に見える弁天島は、島の中央に海食洞が特徴的で、樫西海岸のシンボル的な風景。その弁天島ですが、島との間は潮が引くと浅瀬になり、さらに干潮時は歩いて渡ることができます。
周辺の浜は粗めの砂利や岩、磯場が多く、潮溜りが点在しており、海の生き物観察などの磯遊びを楽しめます。また、周辺にはキャンプ場やシーカヤック を体験できる施設もあり、マリンレジャーも人気。柏島だけじゃない、海の魅力を存分に味わえるスポットです。
大月町の中央付近に位置する「大洞山(おおほらやま)」の山頂にある「大洞山ウィンドファーム」は2018年3月に創業を開始した風力発電施設。山頂の尾根づたい約7.5kmにわたって11基の風車が立ち並んでいます。普段は立ち入ることができませんが、定期的に開放されており、開放日には風車を間近に見ることができ、山頂からの眺望である眼下に広がる山々、遠くまで続く海の絶景を眺めることができます。また、麓や海上から遠く眺める風車も印象的で、大月町の新しい見所のひとつとなっています。
大洞山ウィンドファームの開放日やイベントについてお知らせはこちら
大堂海岸を柏島へ向かう途中、大堂山の山頂にある展望台。大堂山は周辺の山と比べても標高が高く、東に白い岩肌の断崖絶壁が続く大堂海岸、西に宿毛市の離島、沖の島や鵜来島、豊後水道、南にはどこまでも続く太平洋と360°のパノラマビューが楽しめる展望スポットです。柏島を眼下に眺める代表的な景観もここからの眺望で、柏島を訪れる際には必ず立ち寄っていただきたい場所です。また、展望台から観音岩の間には遊歩道が整備されており、断崖絶壁を眺めながらの散策を楽しめる他、タイミングが合えば野生の猿に出会える大堂お猿公園にも立ち寄ることができます。
柏島の手前、大堂海岸に立つ観音岩。高さ30mほどの花崗岩で、その名の通り海からそびえ立つように見える姿が観音菩薩に似ていることからこの名がつきました。その昔沖を航行する船を照らしたと言う伝説があり、荒々しい断崖の下に立つその姿からも神聖な雰囲気を感じることができます。観音岩は、県道沿いから大堂山展望台まで続く遊歩道に入ってすぐの場所から見ることができ、気軽に立ち寄ることができます。
また町内のクルーズ体験においては、そびえ立つ観音岩の迫力ある眺めを海上から楽しむことができます。
滝という名がついていますが、水の流れる滝ではなく、この地方で断崖を「滝」と呼ぶことからこの名がついています。そして、この場所には名の元となった悲話が。江戸時代、お万という盲目の美女が島守に恋をしました。しかし、恋する島守の職務の妨げになると、高さ120mの崖から身を投じたといいます。この悲話を悼んで、この断崖は「お万の滝」と呼ばれるようになったそうです。
「お万の滝」は観音岩のすぐ東に位置し、遊歩道から眺めることができます。
柏島までの県道43号線から少しはずれ、一切(いっさい)地区の漁港に向かう旧道の途中にある展望・休憩所。大堂山展望台と同様にこちらも柏島の代表的な景観を楽しむことができる、絶好の眺望スポットです。東屋のある展望スペースからは、眼下に柏島、柏島に重なるように幸島(こうしま)、蒲葵島(びろうとう)、沖の島、鵜来島などの離島、太平洋を眺めることができます。県道から少しはずれた場所にあるものの、休憩だけではもったいない、わざわざ立ち寄る価値のある場所としておすすめです。
足摺宇和海国立公園は、高知県足摺岬から愛媛県宇和に至る海岸線エリアを中心に指定された、景勝地や海中公園などの観光スポット群からなる国立公園の総称です。大月町では、柏島や大堂海岸などの景勝地をはじめ、樫西海岸が海中公園として指定されています。いずれも自然の雄大さを感じることのできる美しい景観や、魚やサンゴ礁など多種多様な生物環境など、足摺宇和海国立公園の魅力を形作る観光資源のひとつとしての役割を担っています。
大月町役場にほど近い長沢地区の丘陵に立つ1本の桜、「月光桜」。植物学者牧野富太郎博士が生前に研究し「アシズリザクラ」という名前で新種として登録しようとしていたといわれ、「満月に満開になる」という言い伝えのある幻の山桜です。その花は開花すると花びら全体が白く、輝くような光沢を発するのが特徴。花の見ごろは3月下旬から4月上旬で、花の見ごろの時期にはライトアップされ「月光桜」のイメージ通りの幻想的な姿を目にすることができます。また、その時期には各種イベントを開催しており、お花見の気分を盛り上げてくれます。
花の美しさはもちろん、幹径が1mもある巨樹から四方に広がる枝ぶりからなる見事な樹形は見るものを引きつけます。
柏島北東の安満地(あまじ)地区の高台にある「雲ヶ辻公園」。ニューヨーク近代美術館に永久保存作品として作品が収蔵されるなど、世界的に活躍した彫刻家 の作品「雲が辻」の完成とともに整備された公園です。「雲が辻」は学徒出陣した戦没者への鎮魂の願いを込めて制作されたもの。荒々しい断崖の景色と異なり、遠くに柏島や宿毛湾を一望するロケーションと相まって、どこか穏やかな雰囲気の佇まいが魅力的です。
もとは「守月山月光院南照寺」と呼ばれ、神仏混合の霊場でしたが、明治以来「月山神社」と改称されました。月山の名は、神社のご神体が三日月形の石であり、また月弓大神を祭祀したことによって名付けられたことが起源とされています。大月の海の護り神として、また四国八十八ヵ所番外札所として、参拝客が絶えません。
境内には、大月町史跡に指定されている拝殿本殿と、1858(安政5)年に建立された大師堂があり、大師堂には絵金、河田小龍、宮田洞雪などの幕末維新期の絵師たちが描いたとされる天井絵が残っています。
…もうしばらくすると夏休み。遠征の計画は立てられていますか?
今まさに計画中、あるいはこれから立てる!なんて方は、選択肢の1つにいかがでしょうか。

高知県 大月町(コウチケンオオツキチョウ)