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アブガルシアから2024年5月登場の NEWバスロッド「VERSART G.O.A.Tシリーズ」の4モデルを「ミウラ的目線」で深掘り!

寄稿:三浦一真
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みなさん、こんにちは。“三浦一真”です。
今回は私も開発に携わらせていただいた2024年5月にアブガルシアから新たにリリースされるNEWバスロッドシリーズ「VERSART G.O.A.T」について、そして「VERSART G.O.A.T」のファーストリリースモデル4機種について、ご紹介したいと思います!

 

三浦一真(Miura Kazuma) プロフィール

地元和歌山を知り尽くし、野池をはじめ紀の川などでも日々バスとの出会いを楽しむロコアングラー。 陸っぱりからボートまで様々な角度からフィールドの状況に合わせた攻め方を巧みに使い分ける。 実は普段は美容師さん。ご自分のお店「azito.hairmake」で日々おしゃれさんを生みだしている。 ピュア・フィッシング・ジャパン フィールドスタッフ。1981 年1月生まれ。

2021年当時、Abu Garciaの最上位機種にのみ採用されていた100%国内生産ピュアカーボンのみを使用した「TAF製法」と呼ばれる製法を用いて造られたバスロッドとして登場したのがVERSARTシリーズ。

強度を損なう事なく軽量化に成功したうえで感度がUPし、バスロッドに求められる性能が飛躍的に向上しました。

私自身、そのVERSARTシリーズを使い込んだからこそ明確に感じる事のできた「Abu Garciaが提案するバスロッドのさらなる可能性」を具現化するべくG.O.A.Tプロジェクトがスタート! 私もその開発に深く加わらせていただきました。

それに加えて、過去にAbu Garciaから発売されたバスロッドの中でも評価の高かった名竿と呼ばれるロッドをイメージソースとして現代の製法で再表現できる可能性を模索し開発を進めて、今回実際に発売となるモデルも存在します。

今回はそんなG.O.A.Tシリーズの2024年5月登場の4モデルについて「ミウラ的目線」で深掘りしていこうと思います。

 

2024年5月登場の
G.O.A.Tシリーズの4モデルを「ミウラ的目線」で深掘り

*VGC-64L+

シャッドプラグやタイニークランクなどのスモールプラッギング、あるいはネコリグやコンパクトラバージグなどの軽量リグを狙ったピンスポットにアキュラシー高く確実に送り込む事のできるライトバーサタイルモデル

過度なパワーファイトを必要としないオープンウォーターからライトカバー攻略まで、テンポを損なうことなく精度の高いアプローチが可能。

繊細な釣りが少々苦手なミウラでも「アプローチが上手くなった!」と錯覚してしまうほどのキャストフィールの良さで、メインタックルではないものの、ボートor陸っぱり問わず確実にバスがいそうなピンスポット攻略においての絶対的バーサタイルロッドです。

 

*VGC-610M-FM

Abu Garciaスタッフの中でもファストムービング系の釣りをやり込んできた「巻き物エキスパート」アングラーから評価の高かった過去の名作ロッド(FC-611MXG-FM)をモチーフにして誕生した巻き物スペシャリティロッド

モチーフとなったロッドは謂わゆるグラスコンポジットロッドでしたが、VGC-610M-FMは低弾性カーボンをメインに100%カーボンで形成されており、キャスト時にはしっかりとウェイトを乗せてルアーをキャストできて、ルアーの振動やストラクチャーへのコンタクトを明確に感じる事ができる。

いわば、グラスロッドの良いところとカーボンロッドの良いところだけをまとめ上げ、巻き物ロッドに求められる性能の上での双方の弱点を排除した「唯一無二」なロッドです。

1/4oz〜1/2ozクラスのクランクベイト、バイブレーション、スピナーベイト、チャターベイトを中心として、1ozクラスまでのクローラーベイトなども軽快に操れます。

*VGC-610MH+

高比重系ノーシンカー、スイムジグ、テキサスリグなどといった、カバー周りでのややウェイト感のあるルアーをしっかり遠投できて、繊細に感じて、豪快にファイトできる「ミドルクラスバーサタイル」なロッド。

語弊を恐れずに言うならば、器用さが故にややパワー不足であったり、やや張り感の強さで扱いにくいMHクラスのロッドが多く存在する中で我々が目指したのは、「普通のMHクラスロッド」であり、基本を忠実に性能を追い求めた結果、どのようなシチュエーションにおいても欠かすことの出来ない絶対的守護神のようなロッドに仕上がりました。

G.O.A.Tシリーズの中で、ミウラ的にはボートor陸っぱり、季節問わず確実に1番使用頻度の高いロッドでもあり、特にパワーゲームが好きなアングラーの方に「絶対気に入ってもらえるから一度触ってください!!」と強い自信があるロッドです。

*VGS-610MS

2024年モデルの中で唯一のスピニングロッドであり、現代のバスフィッシングにおいて欠かせないパワーフィネスというジャンルの釣りをより身近に、より確実なものとしてくれます。

近年、定番となった吊るし系アプローチや、カバーネコ、沈む虫系、パワーミドストなどといった「繊細な操作」を必要とするアプローチをソリッドティップの恩恵でより繊細に、そしてフックアップ後はMクラスのバッドパワーで余裕を持ってターゲットと勝負ができる強さを持ち合わせ、相反する要素を1本のスピニングロッドに高次元で実現させました。

このロッドはVERSARTオリジナルの「VERC-610HS」を監修して使い込んだ僕が、同じコンセプトを持ったスピニングロッドが欲しいと願い、シリーズ内で最も早く開発がスタートした経緯があります。

「VERC-610HS」は特にフリーリグなどにおいて、ソリッドティップでボトムのマテリアルやバイトを繊細に感じて、フッキングモーションまでの溜めを作ることができ、Hクラスのバットパワーで楽々パワーファイトができるという僕の右腕的存在なのですが、「VERS-610MS」は吊るしアプローチでのジグなどを移動距離を最低限に抑えて繊細なシェイクでしっかりとアクションさせてアプローチする事ができ、バイトがあればフルフッキングでフックアップして、一気にカバーからバスを引き剥がすバットパワーを両立したスピニングロッドです。

個人的なワガママ!?で誕生したモデルですが、現代のバスフィッシングにおいての絶対的メソッドを的確にこなせる自信作です。

———
ここまではロッドの性能についてお話させてもらいましたが、G.O.A.Tはデザイン、コスメに至るまで一切の妥協ナシ! その辺りをご紹介!

グリップデザイン

2024年発売のG.O.A.Tは全てコルクグリップを採用しております。

EVAとコルク、、どちらが良いor悪いではなく
好みの問題もあると思いますが、ミウラ個人的にはコルクの質感が手に馴染みやすく使いやすいと感じています。

また、日々フィールドに出て無数のキャストを繰り返す事で、コルクが劣化して表面が黒ずんで目抜けしてくる事で質感がマットになりグリップ感が増してきます。

そうする事で新品状態よりも滑りにくくなり、より手にフィットしてくるのでより道具を愛する糧になるので、「G.O.A.Tを永く愛用して欲しい」といったメッセージも込めています。

 

 

ブランクスデザイン

ブランクスのカラーはガンメタ色のような無骨な風合いに、あえて主張しすぎないカラーリングでのネームやモデルの表記で統一しており、「ギアとしてのカッコよさ」を感じてもらいたく全体的にマットなイメージングでデザインしました。

といった感じで、開発に関わったアングラーとしての目線でG.O.A.Tについてお話をさせて頂きましたがいかがだったでしょうか?
Abu Garciaが骨肉を注いで産み出したバスロッドシリーズVERSART G.O.A.T、いよいよデビューとなるので、ぜひご注目ください!