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今江克隆のルアーニュースクラブR「ただひたすら1匹を釣るための選択!今年の冬のルアーセレクトと狙い方」の巻 第1171回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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毎年思うことだが、ホント、地球温暖化の進行が心配になるほど、今年もまだ中途ハンパな暖かさが続いている。

この季節感のズレは、あきらかにバスのシーズナルパターンにも影響を与えているようで、ひと昔までは11月頭から旬が始まる釣りも一ヶ月近く遅れてしまっている気がする。

水温の低下が明確でなくなると、水温変化に敏感な小魚の行動が広範囲に散ったままでなかなか固まらず、それに伴ってバスもシャローからディープに散らばってしまう。

その期間が長くなればなるほどエリアの絞り込みが難しく、アングラーにとっては本当に釣りにくい季節が長くなってしまうことになる。

通常11月はターンオーバーも抜けて、1年でも最もまとめ釣りができる月だった。

しかし、近年はなかなかバス(小魚)が越冬を意識したディープに固まらず、春のような急激な「三寒四温的寒波」のおかげで広範囲に散ったそのままのポジションで低活性状態になってしまうという、とても難儀な状況が続いているように思う。

広範囲なのに、テンション低め

「広範囲なのに、テンション低め」、これが今の時期のキーワードで、ヘタをすればこのまま真冬に突入し、そのまま春になる可能性も高いかもしれない。

ゆえに最近の状況は、喰わせようとセコ(フィネス)に徹すれば徹するほど、丸ボーズ…というのが、実情なのだ。

ブッチャケ、釣れない時ほどプロアングラーの一握りがフィネスで安定して釣っているイメージがあるので、それを真似しがちだが、現実は、知り尽くしたレイクでライブスコープ併用の超ハイレベルな喰わせであることが多い。

今年のバサーオールスタークラシックの練習でも痛感したのだが、「釣れない→ルアーをフィネスにする」は、正解でないことがよく分かった。

TOP50級のプレッシャーが何日も集中して狭いレイクに掛かった「異常」な場合は別だが、毎年晩秋に開催されるオールスター程度の少人数かつ、超広範囲エリアという「平常」状態であれば、釣ってくるアングラーは「スレたバスがいる場所でより繊細により正確に」ではなく、「釣れるバスとの遭遇をより高確率に」した者が上位になるという印象が極めて強い。

この難しい時期にバスを釣る最大のキモは、一に「キャスト数」、二にバスがいた時に喰わせるのではなく即回答が返ってくる「反射喰い」させられる釣り方を、三に「長時間信念をもって反復」できるかどうか、だと今江的には確信している。

釣りがブレた時点で限りなくボーズ、当たればラスト15分でも連発大満足、年々秋と冬の境目が曖昧になってる11~12月はそういう時期だと思っている。

中途ハンパな寒さで広範囲に散ったまま低活性化したバスを何とか釣るにはメタル系ルアーの高速攻め。縦のハードベイト感覚で使う

ただ、ひたすら1匹を釣るための選択

では、この時期、何のルアーを信念もって反復できるか?ということになるが、これは人それぞれ自信のある釣りだ。

それが信念だ。

だが、この時期からは正直、人間にも辛い時期になるため今江的には「簡単シンプルな操作で、スピーディかつ、明確に広範囲に反復できるルアー」となる。

この時期、特にボートの釣り、岸釣りを問わず、ひたすら釣ることのみを考えた場合(テストやお題ナシの釣り)、自分のTOP3は、かなり明確かつ絶対的だ。

メーカー忖度宣伝ナシに「ただひたすら1匹釣るための今江的1位」は間違いなく「メタルクロー(スピン)13g」、次点で「メタルクロー11g」、2位が「ワカサギマジックスプーン」、3位が「ソルティーソニック17g」、次点で「ソルティー”マッハ”ソニック20g」である。

とにかく何としても釣りたい時は、もはや絶対守護神の「メタルクロー(スピン)」。小バスもメチャ釣れるが、マグナム級の事故率も驚異的

動画でも公開したが、ワカサギレイクで当たると手が付けられない大爆発を起こすことがある「ワカサギマジックスプーン」。今江的には、例年は10-11月が最強だが、暖冬の今年は今からが旬だ

ちなみに1月に入ったら1位は「ソルソニ17g」&「マッハ20g」一択で、2位が「メタクロ」、3位以下は混迷状態(何やっても釣れんから…)となる。

11~12月は「メタクロ」、「ワカマジ」に軍配が上がるが、本当の冬になったら最強は「マッハ17g」&「20g」だ

スライドフォールで少し逃がして追わせたい時は「ソルティーマッハソニック17g」。スライドさせずに真っすぐ速く正確に落とし、よりリアクション効果を狙う時は「ソルティーマッハソニック20g」を

ちなみに「ハドスイ(ハドルスイマー)」のアラバマリグは、別格1位だが公式試合では使えないので除外。

1月に入ると、ほぼほぼコレ一択になるほど真冬の絶対定番「ソルティーソニック」。リアクション効果を最も発揮するのはスライドフォールを制限した「ソルティーマッハソニック20g」だ

三つのルアーの共通点

めちゃくちゃ単純すぎて面白くも何ともない解答かもしれないが、現実、この釣り方が本当に何としても釣りたいなら、迷わず反復し抜くことで、最終的に他のルアーを上回る結果が出ることが非常に多い。

その理由は、三つのルアーともに「使い方、操作がシンプルかつ、ほぼ同じ所作」、「強風や波、天候に左右されにくい明確な使用感とボトム感度」であること、最後に最強なのが「答えが速攻で返ってくること」だ。

まず、一番重要なのは一定動作を決めたら延々その動作を繰り返すことだ。

これも余計なことをする必要はなく、0度→90度のロングストロークのリフト&フォールと、「刻み」と呼んでるチョンチョンと小さく弾くようにシャクるショートリフトの二つだけ。

あとはこの二つを自分のやりやすいように組み合わせるだけ。

この時に「着底を明確に感じられる重さを使うこと」と「自分のやりやすいようにやる」という二点が最大のキモで、リフト&フォールに正解の操作などは全くない。

「自分が一番続けやすいリズムが一番釣れる操作」だと信じることがキモだ。

自信がなければ刻みナシで、ひたすらシンプルにロングストロークだけでよい。

この釣りは、あれやこれやと操作法を迷う方がはるかにNGだ。

今江的に「ワカサギマジックスプーン」は、ハイシーズンは泳がせたり、表層直下のジャーキングで使うが、冬季の使い方はデカメタルジグだ

狙い方のキモは? 狙う場所の選び方は?

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