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開発者 渡部圭一郎に訊く「タイニーNZクローラー」物語

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夏のバス釣り特集

小さくなっただけではないという事実

オリジナルが、Jr.がそのまま小さくなったのかといえば、答えは否。

素材に関して、小さくなってもその絶妙なバランスを保つべくウイングを薄くする必要があるが、これまでの素材をただ薄くすると強度が保てない。そこで、新たにバネ素材に変更されている。また、アクションで言えば、アピール力の高い基本のアクションは同じではあるが、ピッチがより細かくなっている。

シルエットもアクションも全体的にライトになった。結果的にただ巻きはもちろん、シェイクやトゥイッチなどの小技も効かせられるようになったのだと。

よりバーサタイルに

シルエットもアクションもライトになったことで、使えるシチュエーションも広がりを見せる。

オリジナルやJr.だとキスバイトで終わるようなシビアな状況や、大きいサイズではどうしても出きらない小規模のリザーバー、あるいはため池などで幅広く使えるルアーになった。また、サイズ問わずではあるが、ウイングがキラキラと光を反射しアピールすることで小魚を演出することもできる。つまり、虫パターンだけではなくベイトを食っているようなバスにもアピールできる。

「ぜひ、トップウォーターで魚を釣ったことがない人や、そもそも使ったこともないような人にも使ってほしい」という、渡部さんの言葉の裏には、あらゆるフィールドで使用でき、様々な状況のバスにアピールできるという事実がある。

本気の「食わせ」

「いわば本気の食わせルアーですね。釣りたい時に投げるというか…」

そんな渡部さんの言葉通り、カラーラインナップはクリア系など、かなりナチュラル系カラーに寄せているとのこと。

カラーラインナップ

#01レインフロッグ

#02ジェットブラック

#12ボーンクラックル

#13ハルゼミ

#14ミンミンゼミ

#15アカガエル

 このサイズにしか食ってこない魚がいる

また、長くテストを続けている中で、このサイズでしか食ってこないバスがいることを強く感じているそうで、オリジナルやJr.で食わせきれないバスに対しフォローとして使用するなどもアリとしている。もちろんそれは逆のパターンもありき。強いアピール力があってこそ引っ張れる魚も当然いる訳で「適材適所、状況に応じて使い分ける」というのが今現在の正解。

開発者のワンポイントアドバイス

使用する上で何か気をつけることはありますか?と伺うと、こんなことを教えてくれた。

①ウイングの“開き”に注意

ベストな状態で使用してこそ、100%ポテンシャルを引き出せる。どんなルアーでもそれは然り。

オリジナルでもJr.でも…と前置きした上で、ウイングが均等に開いていないとキレイなクロールアクションが出ない。ボックスの中で他のルアーと干渉したり、魚が釣れて負荷がかかったり、はたまた岩盤などのストラクチャーにぶつけてしまったなど、ウイングがキレイに均等に開いているか必ずチェックしてほしいとのこと。

またウイングを開く角度についても言及。水平近くまで開くときは前に倒れ気味になり、よりスローな展開に向くんだそう。一方、閉じ気味だとクロールのピッチが早くなるのでやや早巻きまで対応。魚に追わせて食わせる…といった展開も可能とのこと。

②巻くスピード

これは状況によりけりではあるが、最初に投げる時などはできるだけ「ゆっくり巻くこと」を意識してほしいとのこと。そのスピードは、クロールする際にウイングが斜め45°くらいまで持ち上がるくらいのスピードのイメージ。

③アワセない

巻きで食わせることがデフォルトのルアーのため、パツパツ…ではないもののラインテンションは常に張った状態にある。つまりバイトがあった際にアワセてしまうと弾いてしまうこともあり、アワセない=巻きアワセをすることが重要とも。

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