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平村尚也コラム【琵琶湖リサーチ】パターン変化の激しい5月状況

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濁りの影響で好調だった砂撒き工事が終わる

南湖での通称・砂撒き工事が終了。泥底を砂地に変える事業。オイルフェンス撤去で濁りがなくなるのが、今後のパターンに影響する

南湖での通称・砂撒き工事が終了。泥底を砂地に変える事業。オイルフェンス撤去で濁りがなくなるのが、今後のパターンに影響する 南湖の下物の葉山川沖で行われていた通称・砂撒き工事が終了して、5月21日現在オイルフェンスが撤去されている。
同工事は正式に水産資源環境整備事業とされ、滋賀県が主体で実施されている。目的は『砂地を造成し、セタシジミの水産資源の回復、ホンモロコなどの最適な産卵繁殖の「場」として機能させ、砂地が有している魚介類の生息環境や生態系保全機能の回復を図る』と滋賀県は記載。事業費は平成22―29年間で12億円が投じられている。
砂地がなくなり、底質が泥化しているために行われているものであり、下物の浚渫の埋め戻しを目的としたものではなく、あくまでも泥底を砂地に変える事業となっている。この手の事業は過去には赤野井湾内で実施されており、その時も赤野井湾内の釣果が一時的に復活するなど、魚類にとっては泥底から砂地に変化するのは好ましいことが分かる。

オイルフェンスがついに撤去。この後の釣果に影響も

周辺で毎年冬季を中心に工事が実施されており、砂地となったエリアは通称・六本柱観測塔(唐崎沖観測塔)の東側から葉山川方面にかけてのエリアであり、一時的に砂地となりウイードがなくなったエリアとなり、ウイードエッジとなっていたエリアでの釣果があがるなど、バスアングラーにとっても注目のエリアとなっていた。
今年の工事は葉山川沖の100㍍四方で一番北の部分は下物の浚渫部分と絡んでいる。この工事の濁りがクリアだったエリアに濁りをもたらし、周辺のハードボトムにはオオカナダモが育成していたことから、今春の人気エリアとなり、釣果情報にもオイルフェンス南、あるいは砂撒きエリア周辺というものが多くなっていた。
今後は工事終了にともない濁りの発生は、葉山川からの濁りとなってしまうため、ほかの下物エリアと同様にクリアになっていくだろう。ただ、周辺エリアにはオオカナダモの生える箇所、ハードボトムとなっている箇所が多いだけに、今後もある程度の釣果を支えることになるが、工事の濁りによるバスに対するルアーへのだましやすさは減少するため、釣果は春の工事期間よりも減少する可能性がある。
あと、オイルフェンスがなくなったことにより、目印がなくなりGPSを持たないアングラーにとっては場所の特定が難しくなった反面、エリアが広くなり、ボートが流しやすくなるだろう。(5月26日配信へ続く)

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