今江克隆のルアーニュースクラブR「トランスフォーマー系?今季の大本命、未公開マル秘ルアーをついに公開」 第1275回
さて、フィッシングショーも終わって、各メーカーから今年の新作ルアーが出そろったタイミングで、いよいよ今週からは今季イマカツの大本命未公開㊙ルアーを公開していこう。
不遇の迷作の歴史
まずその超絶キワモノワーム第一弾が、俗称トランスフォーマー系「ビーストボーン」だ。
この「ビーストボーン」を公開する前に、ぜひとも知っておいてほしいイマカツの、そしてバークレイ、さらにはイマカツから2019年に独立起業した霞デザインの長年にわたる不遇の迷作の歴史がある。
今からさかのぼること約20年前、アメリカのバークレイが、当時若手で頭角をメキメキ現してきたB.A.S.Sプロ、マイケル・アイコネリのリクエストで作った、自分的に知る限り世界で初めてのブルーギル系ワームが登場する。その名が「ビースト」である。
アイコネリの当時の記事を覚えているが、バックスライドと今でいうスパイラルフォールと同義のグライドフォールが特徴で、傷ついたギルの動きを真似たものだと解説していた。そしてアイコネリはこの「ビースト」で見事、B.A.S.S(当時はTOPハンドレッドシリーズ?)で優勝を飾る。
今江的にはバークレイからその話を聞き猛烈にこのワームに興味を持ったが、当時実はまだ「バスってギル食ってるの???」とギルの捕食に関して日本では自分ですらまだ半信半疑だったのである。その今では信じがたい謎迷信だが、「ビースト」はその素晴らしい計算されたアクションとデザインながらワゴンセール直行…全くブレイクすることなく不遇の名作となってしまい、すぐに生産中止となった。

ギル系ワームの始祖でもあるバークレイの不遇の名作「ビースト」。スパイラルフォールの元祖でもあり、20年前、マイケル・アイコネリがエリートで勝ったワームである。当時の日本ではまだギル系はなじみがなく、使い方もわからず売れなかった。
アメリカでもまだギルパターンがメジャーでなかった時代なのだ。だがマイケル・アイコネリの先見の明と、この独特のデザインは深く自分の記憶に刺さっていた。

今江的には昔からバークレイ「ビースト」を高く評価しており、幾度もイマカツでリスペクトモデルにチャレンジしたが、オリジナルを超えられず試作段階で断念していた。
2014年 元祖骨系「ギルボーン」
そして月日は流れ、2014年、ついにギルパターンは日本でブレイクし始める。
そのタイミングで奇才ぶりではアイコネリをもしのぐ日本の奇天烈大王、当時イマカツでルアーデザインの修行をしていた狩野敦氏が作ったトンデモギルルアーが生まれる。それが歴史に残るキワモノ、元祖骨系「ギルボーン」だ。
このワーム、実は確かにめっちゃ釣れたのである。しかし、イマカツメインブランドではなく、トンデモキャラの狩野氏が宣伝するイマカツ社内別ブランドだったこと、またそのデザインのあまりの奇天烈さから、お店や一般アングラーからは完全にイロモノ扱いされ不遇の迷作となってしまった残念な経緯があったのだ。 この「ギルボーン」、確かに釣れたのである。だがあまりの奇抜な骨形状になじめず、自分自身すら信じ切れなかったのである。

日本の、いや世界の?骨系ルアーの始祖である鬼才・狩野敦作「ギルボーン」。20年以上前、あまりのキワモノ感に世に受け入れてもらえず、不遇の迷作だったが、当時から明らかにバスの反応は違っていた。
2020年 稀代の名作?「踊る接骨院」
その悔しさからか狩野氏はイマカツから独立後、この「ギルボーン」をあきらめきれなかった執念で、ついに稀代の名作?「踊る接骨院」を2020年、霞デザインからデビューさせるに至ったのだ。
すでに独立しライバルメーカーとなっていたため、あえて「接骨院」に関してはブログ等で触れることはしなかったが、自分は大好きな「ハイパーオマタソフト」同様、この「踊る接骨院」はマジで凄いワームだと密かに確信していた。このころ、自分も骨系ギルワームを試作しJBエコ登録もしていただけに、内心、やられたな…と思っていた。

狩野さんがイマカツから独立した翌々年、霞デザインから満を持してデビューした異形の骨系ワーム「踊る接骨院」。ネーミングが狩野さんらしすぎるフザケた名前すぎて不遇の迷作となったが、今江的にはギルボーンの意図をくむ骨系ワームの傑作だと確信していた。
不運な運命に
だが、またしてもこの「踊る接骨院」も不運な運命に翻弄される。
日本では知る人ぞ知る骨型ワームとして一部マニアの間では話題になっていたが、実は何がハマったのかアメリカでブレイクしかけていたのだ。ところがイマカツと同じ製造元である中国のワームOEM工場が、コロナ禍の影響と中国環境政策の問題から、「踊る接骨院」のデビュー直後にこのワームOEM工場が大規模倒産することになる。日本の大手ルアーメーカーも、イマカツもワームジグ生産に関しては多大な損害を被った大事件で、中国の工場に保管されていたイマカツ製品の金型もすべて借金のカタとして競売に掛けられ、霞デザインの「踊る接骨院」の金型も行方不明になり生産不可能となった…。再び金型を作り他の工場で再生産するだけの市場的余裕が当時の日本のバスの市場にあるはずもなく、多くの進行中プロトがボツとなり、狩野氏はこのタイミングで、海のルアー設計デザインオフィスへと転換することになった(こちらは大成功で、災い転じて今は海用ボートも所有するほどホクホクだそう)。

「踊る接骨院」に負けじと、2022年に自分がデザインした「ギルボーン」の完全進化型ともいえる「ハドルテールギル」。だが翌年、大手中国OEM工場の倒産騒動で「ギルボーン」も、「踊る接骨院」も、そしてこれも金型が競売に掛かってしまい紛失、生産不可能となってしまう。
そして昨年、タイフーンマリーナで何度か再会していた狩野氏に、自分が高い評価をしていた「踊る接骨院」をイマカツで復刻させたいという自分の提案に、狩野氏は快く、なんと無報酬でデザインを提供してくれたのである。そしてピュアフィッシング・バークレイとのスポンサー契約復活、時と条件がそろった。
奇しくも先月、プロとして昔からリスペクトしていたピュア契約プロのマイケル・アイコネリが今季での引退を宣言していた。これも何かの縁だったのだろう、今まで自分が理想としていた骨系ギルルアーはすでにずっと構想にあったため、試作サンプルは最速で完成した。

そして、ピュアフィッシングのサポート復活と、霞デザイン狩野さんの協力で、ついに念願の「ビースト」と「踊る接骨院」、そしてイマカツ技術の三位一体が実現!次世代”骨系ギルワーム”の究極変体が完成した。
それが2026年イマカツ新作「ビーストボーン」である。

長年の念願だった「ビースト」のテールバイブレーションを最大限に活かし、さらに接骨院ならではの全肋骨がボワボワとキモすぎるアクションを発生する「ビーストボーン」。バークレイ、霞デザインの協力なくしては実現できなかった奇跡のトリニティだ。
「ビーストボーン」の特徴は























































