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今江克隆のルアーニュースクラブR「今江流フィッシングショーOSAKA2026トレンド分析!」 第1274回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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新製品総力特集2026

フィッシングショーOSAKA2026が閉幕した。今週は今江流にフィッシングショーOSAKAを斬ってみたいと思う。

トレンドは?

まず今年のフィッシングショーでは2つ、あきらかなトレンドがあった。

一つ目はバスフィッシング専門メーカーのあまりの少なさに、ぶっちゃけ2026年のバス業界トレンドを探るのが非常に困難なほどだった。

巨大水槽が懐かしいジャッカルも、デプスも、レイドも、イマカツも、さらに印象的だったのは数年前まで目立っていたバスプロ独立系インディーズブランドがほとんどないに等しいぐらいの寂しさだった。

バス専門メーカーの出展は過去最少レベルに激減していたが、その分、お客さまが集中したのか、トークショーは例年以上の大盛況になった。

正直なところ、物販がOKな横浜の釣りフェスや名古屋のキープキャストに比べて、弱小メーカーが多いバス業界は高額な出展経費との費用対効果を考えれば、いたしかたない現状なのだろう。フィッシングショーOSAKAも今後は横浜のようにメーカーブースでの物販を取り入れていかなければ、バス関連メーカーは絶滅危惧種になる可能性すら感じた今回のショーだった。

4号館イベントステージでの藤川温大プロとのトークショーも満員立ち見御礼。藤川温大プロの生い立ちと出会い、そして来年からのアメリカ挑戦の話まで、かなりレアなバスプロライフの裏舞台を話せたと思う。

下野正希プロ

そしてもう一つのトレンドは、間違いなく下野正希プロだろう。

実に約20年ぶりという下野プロのフィッシングショー参戦は、超満員になったトークショーはもちろん、Instagramを見ていても驚くほどのフィッシングショートレンドになっていた。という自分も2年ぶりの再会なので、しっかりツーショットを撮ってもらったが、バス釣り全盛期に絶対的な存在感と人気を博した下野プロ(73歳)の人気は健在だった。ただ、自分の時も含めトークショーに集まるバスフィッシングファンの高齢化は毎年気になるが、逆にそれだけバスフィッシング全盛期のファンが今もしっかりと残っていることも素晴らしいことだ。

当時のファンが今や孫の世代にわたってなお応援し続けてくれている事実は、バスプロという仕事を社会に根付かせた、バス釣り黎明期から今も活躍し続けるオールドプロのまさに本懐だろう。

改めて今、日本のバスフィッシングシーンが辿ってきた熱く困難な道のりを、後世に伝えていくこともショーの重要な役割なのだということを感じた。

下野さんとは現役時代は超バチバチでヒリヒリした関係だったが、数年前から関係性がずいぶん変わったように思う。今回のショーの最大のトレンドは、間違いなく下野正希プロだったと思う。

ソフトルアーのトレンド

さて、ではバス業界のトレンドはどうか? あまりにもルアーメーカーが少なく傾向が極めてつかみにくかったが、まずソフトルアーに関しては大阪ではリングス・エンジンの昨季絶好調の連勝男・今泉拓哉プロが一人、気を吐いていた。

ソフトルアーの傾向的には、やはり今年も昨年以上に極小化されたマイクロ系ワームとエラストマー製「モジャモジャ毛モノ」の亜流変化系が引き続き業界トレンドで、エンジンでもその傾向はハッキリと見て取れた。「バゼル」好きの今泉プロだけあって、イマカツの「クジャラ」も、ひょっとしたらイマカツ設立年の不遇の迷作「アクションゲイラ」も大好きだったのだろう(笑)。

今江的には「アクションゲイラ」に毛を付けて復刻しようかなと思っていたタイミングだけに、「やられた感」満載だった。しかも「モジャオ」ならぬ「モジャフォー」ときたもんだ(笑)。ネーミングまで今江的。

イマカツ設立時のデビュー作である不遇の迷作「アクションゲイラ」。20数年前にこれを作っていた自分は、やはり時代の先を行きすぎていた。

一方で、今泉プロ渾身のセコ技がマイクロワーム。もはやここまで来たら昭和生まれのプロには「もー無理」レベルに限界突破の小ささ。この大きさを扱えるFFSラインの進化も、今年のトレンドかもしれない。

老眼の自分には「もー無理」なセッティングだが、鰭(ひれ)までついて、大きめのネイルも入る上に、ホバストフックまで専用設計されている。自分もマイクロワームのデカバスへの威力に昨年気づいただけに、侮れないワームだ。

同時に恐らく今年の2大トレンドと思われたのが、ソフトエラストマーの「デカ蛙」系と、これまた謎の毛虫・多足類、骨系といった俗称「キモい系」ワームだろう。

蛙(カエル)系は従来のネズミ系のような水面フロッグとしての使い方もあるが、むしろメインは水中でのジグなどと合わせて使うチャンク的な使用や、スト系中層パワースイミングを想定した「水中泳ぎ蛙」が間違いなくトレンドだ。 大きさの違いはあれど、福島健プロが開発していた虫系も水中での水押しパワースイミングを想定した「泳ぐ虫」の動きを実現しており、蛙や虫が水面だけでなく「水中スト展開」で使う方向性へと変化している印象を受けた。

今年の間違いないトレンドの一つがデカ蛙の水中ジグスト系スイミング。水面やカバートップで使うことがデフォルトだった蛙が、スト系中層泳ぎデカ蛙になってトレンド化。とにかくデカいのが釣れるのがトレンドの理由だ。

今江的2025年MVPワームの「カタクジャラ」の4分の1カット。フラットな部分に水がぶつかって後方に発生する乱水流で、硬くて張りのある脚が一本一本、勝手に稚魚の群れのような自発バイブレーションを生む。

名前を忘れたがエンジンの多毛系エラストマーワームの特徴は、このスパッと切った面の部分。これは「クジャラ」4分の1カットのフラット面が、実は非常に重要な意味を持つことを証明してくれたともいえるだろう。

また昨年、青木大介プロが多用していた化石系? ギーラカンスの流行から、多足・多骨系のワームも各メーカーから様々な異形のワームが登場してきそうだ。その中でもエバーグリーンの「ゾワゾワ君」は、なかなかの見た目は多足系キワモノながら、その実演水槽での多足がゾワゾワ震えるスイミングアクションはとても印象的だった。

骨&多足系の極み? エバーグリーンのゾワゾワ君。骨&多足な化石系が、2026年ワーム系の最新業界トレンドになりそうだ。

エバーグリーンのミニ回流水槽はナイスアイデアだと思った。ゾワゾワの意味がよくわかる水中アクションを見ることができる。

顎のクランクカバー、フックが見えないスリットなど、毎度ながら福島健プロの細部へのこだわりには感服する。FACTのルアーは今江的にもとても評価の高い、玄人好みのルアーばかりだ。

このミニ回流水槽でのアクションは笑えた。まるで必死でクロールする、焦りまくったクリオネ…。

ちなみに多足・多骨系ワームとしては、イマカツでもトップシークレットにしていた㊙最新作「多骨・多足&ミノ〇〇〇系」がすでに完成しており、エコ登録前に来週のルアーニュースRで最速公開予定である。

ハードベイトのトレンド

ハードベイトに関してはビッグベイト人気が完全に収束し、今年はベーシックで小さめのルアーへの原点回帰傾向がややうかがえるが、正直、驚きを感じるものはほぼなかった。

ただ、今回のショーで今江的にちょっとこれはある意味賢いトレンドかもと思ったのが、フィッシュデバイスの45年ほど前に大流行した「Balsa50」をちょっと彷彿させる、ハンドメイドに近いオールドルアー系ながら性能的には最新技術を盛り込んだプラグたちだ。

40年以上前の「バルサ50」を知る世代の方々には、結構刺さってしまうデザインの表層クランク。見た目はノスタルジックだが、性能面はさすがフィッシュアローで名作を作り出してきた松本猛司氏だけあって、何気に最先端である。

「フィッシュデバイス」を立ち上げた松本猛司氏は、最新最前線を意識する主流派ルアーメーカーとは全く違った独自の方向性で歩み始めた。ある面で、時代を見据えた独自の大穴路線になるかもしれない。

下野プロの話ではないが、高齢化する昭和バスアングラーには、ちょっと懐かしのノスタルジーを感じさせるフィッシュデバイスの雰囲気は結構刺さる人も多いだろう。今と同じくらい1匹を釣るのが難しく、バスがいるのかいないのかすら分からない池で、ルアーを泳がすことを楽しんでいた時代への回帰を予感させる展開だ。LIVE(ライブソナー)全盛のトーナメントの釣りとは対極の立ち位置として今後の時代を先取りした、トッパー的、懐古的でありながら、あくまで実戦性の高いルアーを楽しむ独自の世界線を松本猛司氏は歩み始めているように思えた。

釣れる釣れないではなく、投げてみたいな、使ってみたいなと思わせるプラグ本来の魅力を感じさせるFDの新作プラグたち。見た目はファン系トッパーなのに、釣獲力を一切犠牲にしていないところが彼らしい。

さらに続く、2026トレンド予想

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