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今江克隆のルアーニュースクラブR「衝撃!納得!激選!今江的タックルオブザイヤー&ベスト10」 第1268回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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2025年ラストを飾る大晦日配信のルアーニュースクラブR。今週は先週のグッズオブザイヤー(GOODS OF THE YEAR)に続き、大本命、バスフィッシングの中核を担うタックル、ルアー、そして人物!? の「今江的タックルオブザイヤー(Tackle of the Year )2025&ベスト10」を大発表だ。

第10位

それでは早速ベスト10の10位から発表だ。

第10位は、おそらく2026年にかなり流行する可能性の高い水比重高浮力ワーム、「ハドルギルSG-1」の「安藤リグ」だ。

これはなかなか沈まない「ハドルギル」の3~5インチに大型のマス針を背面セットし、水をグイグイ掴みながら視認できるギリギリ表層直下で移動距離を抑えて動かし、バスをコールアップさせ基本目視で食わせてかけるテクニックだ。フラット面が広く多層リブ構造で水を強力に押す「ハドルギル」の集魚力は凄まじく、梅雨時期には衝撃的なくらいデカバスが釣れた。

トドメに青野ダムで余裕のロクマル超えまでキャッチしたことでトップ10入りだ。

青野ダムでロクマルをコールアップサイトで食わせたハドルギルSG-1。安藤リグの威力に感動した、今年もっとも印象に残った1匹だ。

食い上げてくるバイト数は猛烈なのに対し、課題はフッキング率の向上で、ライブサイトでも毛モノにならぶ武器になりうる可能性があるため、来年リグの熟成により流行年になると予想。

水比重のハドルギル5inchを使った安藤リグ。フッキング率がわるいのが難点だが、フックの改良で毛モノに匹敵する武器に進化するかもしれない。

第9位

第9位はコンビネーションで、「ドノーシャッドハイピッチ」と超低弾性巻物専用ロッドが9位入賞。

TOP50最終戦・霞ヶ浦の浚渫で、絶体絶命のピンチを救った大会トップウェイトをマークしたシャッドの食い上げクランキング。

数年前からテストしていた「超低弾性15トンカーボン」というグラス並みに超低弾性のハイテーパーカーボンロッドを使い、ボート際ギリギリまで付いてきてルアーの軌道が変わるピックアップ寸前にボートべりで食い上げバイトする、霞ヶ浦や遠賀川独特のスレっからしバイトを獲るためにテストしてきたロッドだ。

15トンの超低弾性カーボンでありながら、片手で楽々振り切れる611レングスの巻きシャッドロッドが完成した。5~7gのチャターやジンクスミニにもびしっとマッチする、ハイテーパーでグラスチックなロッドだ。

このロッドとメチャクチャ相性が良かったのが「ドノーシャッドハイピッチ」。小型シャッドのロングビルで、アクション、スタック回避力は抜群なのだが、どうにも投げにくいのが弱点だった。軽く空気抵抗の高い小型ダイビングシャッド系や小型クランクを、超低弾性カーボンの乗せの良さと、約7フィートながら片手で振り切れる圧倒的な低レジン&ハイテーパーの軽量性で完全に解消し、ストレスなく遠投しピックアップ寸前のバイトも口切れさせずに取り込めたことで2026年の製品化が確定。

これまた地味だが、「ドノーシャッド」は極めて優秀な巻きシャッドだと年々確信を強めている。これと「ワスプ55」があれば、霞ヶ浦水系全域でシャッドはほぼカバーできる。

カレイド史上初の超低弾性カーボン採用・テクニカルな巻物専用機種への期待値も込めて9位選出とした。

第8位

第8位は、ちょっと地味だが釣獲力の高さを評して「スキップドッグ」bros。

TOP50開幕戦を最下位で落とした後、苦手意識のあった第2戦・小野湖で、起死回生のスーパービッグフィッシュ2,300gをキャッチしたことで個人的思い入れがあるので8位選出だ。

地味な存在だが実戦能力はめちゃくちゃに高いスキップドッグ。小野湖でのスーパービッグフィッシュの立役者、霞ケ浦でも必携の高比重ワームである。

この「スキップドッグ」は今江的にはトーナメントを生き残るうえで絶対必要なアイテムながら、まだ発展途上にある高比重イモ系グラブだ。小野湖戦のときは、咄嗟に遠距離キャスタビリティと大きさの面から3.5インチプロトを使ったことでさらにその想いが強くなり、新型の大藪厳太郎リクエストの霞ヶ浦専用2.6インチイラガチューン、今江的必要性からのクリアウォーター用3インチ超高比重を試作・テスト中だ。

今江的には、おそらくクラス最重量の霞デザイン「ハイパーオマタソフト」を超える超高比重スキップドッグ3インチを2026年早期中に実現したいと思っている。

上からオリジナルスキップドッグ、イラガチューン、スキップドッグ3インチ超高比重プロト、スキップドッグ3.5インチプロト。シンプルだがトーナメント、プライベート問わず、今や絶対に必要な戦力である。

第7位

第7位は、もっと上位ランクされてもまったくおかしくないのだが、まだ自分がTOP50で結果を出せていないので7位となった「ダンベルクラブエラストマー」だ。

だが、すでに上級ライバーである藤川温大プロがJBバスクラシック津風呂湖で優勝争いを演じる5位入賞、亀滝プロや安藤プロも超高評価でサンプルの取り合いになっているほどで、そのポテンシャルは来季、トップ3に入る可能性も高い。

ライバー温大も絶賛のダンベルクラブ。わずか2個のためにクラシック初日終了後、津風呂湖から大阪のイマカツ事務所までサンプルをもらいに来たほどの信頼度だ。

独特の形状からのパワフルなバレルロールアクション、逃がしでリアクションを強力に誘発する剛毛角面の水押しパワー、アナログサイト、ライブサイトでのさまざまな使い手の多さは極めて秀逸かつ便利で、釣獲力だけで見れば2025年No.1のポテンシャルだろう。

残念なのは、来シーズン早々にはデビューする予定なので、独占的に使える間に結果を出せなかったことである。

独創的なカタチに独創的なアクションを持つダンベルクラブエラストマー。すでに十分な実績を残し、来春早々に市場デビューする。

第6位

第6位は本来TOP5に入れたかったGraviusのREVIVEフルチューンモデル「Knight Raven(ナイトレイブン)」だ。

なぜTOP5落ちになったかは次の5位の方のせいである……。 2025年は事実上、ほぼこのリールの開発をメインにしていたほど、REVIVE武本氏とチューニングを極めたリールだ。

ベイトフィネスにも十分対応するが、近年それ以上に出番が多くなったライブサイトでのクジャラ系を使う際のクイックモーション、多角的中~長距離高精度キャストに対応するトラブルの少なさと操作性の高さ、そして霞ヶ浦水系でもっとも必要な4g~7gのシンカーに3インチ程度のワームを組み合わせた5~14gのフィネスな中量級リグを、もっとも快適にトラブルレスかつ的確・高精度にスポットへ静かに打ち込むためのこのリールの性能は、TOP5入りに相応しいものだったと思う。

1年間、REVIVE武本チューナーが時間をかけてチューニングし上げたグラビアス・ナイトレイブン。カリカリで使い手を選ぶベイトフィネス系リールではなく、ストレスフリーを目指したグラビアス史上最高の名機だ。

今江的忖度抜きに、REVIVEが独自チューンしたこのリールは、今の時代、今の日本のさまざまなトーナメントレイクで戦略的にベイトリールを使ううえで、人や場所を選ばずもっとも出番が多く、特に試合のメンタルストレスを最も軽減してくれる高度性能ながら「極めて人に優しいリール」というのが偽らざる印象である。

今江的にはライブフィネスベイトリールと呼んでいるナイトレイブン。ピッチングでもキャスティングでもストレスがなく、アングラーが雑になったときほど気持ちを落ち着かせてくれるようなリールである。

第5位

それではいよいよTOP5の発表だ。

2025年Tackle of the Year第5位は……タックルではなくこの2人だ。まずは青木大介プロ。

もう多くは語らないが、敵に塩を送るのは同じ現役プロとしてあまり気分の良いものではないが、日本のトーナメントの未来のために、この男の存在は絶対に必要不可欠だとの思いから、22年のバサクラで声をかけてから3年、その自分の判断に間違いはなかったと改めて今思う。正直、それでもまだ悔しい思いを感じるので、ギリギリTOP5にしてやったぜ。皆から追われる立場はしんどいぜラスボス青木プロ、隙あらば寝首はいつでも掻いてやるつもりだ(笑)。

アナログ世代とデジタル世代の両方の強さを持った青木大介プロ。3年前にケツを引っ叩いた結果、火をつけてしまって今や手に負えない強さになってしまった……(泣)。

そして第5位はもうひとり、藤川温大プロだ。

TOP50初年度にして表彰台獲得、クラシック5位、そして年間14位は新人としては文句なしの合格点。それ以上に、プロ中のプロである偉大な父親を持つことによるプレッシャーを感じさせるどころか、TOP50の舞台での著しい成長とプロ意識の高さは、初めて出会った頃の印象とはまさに別人である。JB初参戦の頃、自分も今もお世話になっているある人から「今江はトーナメントで社会人として成長しなさい」と言われたことがあったが、この短期間での社会人として、プロとしての成長は目を見張るものがある。TV取材や表彰台での立ち振る舞いひとつとっても、まさにプロ選手だ。

プロ選手=一流の社会人=社会の模範」、この公式が当てはまるバスプロは極めて少ない。今後彼がプロとしてどう成長していくのか、その期待も含めて青木プロと共に5位選出だ。本来、マンオブザイヤー選出なら青木プロがA.O.Y、ルーキーオブザイヤーが藤川プロである。

阪神監督の藤川球児氏を父に持つ藤川温大プロ。超一流プロ選手のDNAは間違いなく彼にも引き継がれていたようだ。来季最注目選手である。

第4位

今江的にT.O.Y第4位は「バスロイドjr.Taboo」だ。

取材でも試合でも大活躍のバスロイドjr.Taboo。下火のビッグベイトブームの中で、ダントツの結果を残している。

今江的には取材オブザイヤーと言ってもいいほど、ルアマガ取材では破格のビッグフィッシュをもたらしてくれたルアーであり、昨年は生みの親、薮田和幸プロがTOP50小野湖で表彰台獲得、今年は益子チンペープロがこれ一本でMLFジャパンショアアタック初代王者を獲得するなど、文句なしのTOP5選出である。

MLFジャパンショアアタックリーグのライブ配信で、バスロイドjr.Taboo一本勝負で衝撃的な完勝をした益子チンペー陸プロ。日本初のオカッパリ1,000,000円プレイヤー誕生だ。

「バスロイドjr.Taboo」でデビューしたFDガードはGOODS OF THE YEARにも上位選出されたが、2025年最強のビッグベイトはバスロイドjr.Tabooだったと言っても過言ではないだろう。

FGガードが装着され、さらにライブテールも搭載可能となり、まったく新しいビッグベイトとしてよみがえったバスロイドjr.Taboo。2025ビッグベイトオブザイヤーは間違いない。

ベスト3を発表!

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