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テスト中のNEWアイテムを携えて…高松エリアに初上陸!タイラバパラダイスはここにあった!

寄稿:Galápagos 高島 健資
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Galápagos連載「タカシマムザホルモンの【月刊】たいのきもち」

人生初めての釣り場に挑戦する!なんて経験も釣り歴が長くなるにつれ、いつの間にか少なくなってきました。もちろん勝手知ったるエリア、いつもの船、というのも安心感があっていいのですが…たまにはやりたいあのドキドキ感。

エリアのクセを調べるのに徹夜したり。タックルバランスを見直してみたり。今回はそんな久しぶりの感覚を味わいに行ってきました。いつだって、人生にはワクワクが必要なんです。

高島 健資 (Kensuke Takashima) プロフィール

Galápagosのディレクター…もとい、なんでも屋。軽い気持ちでタイラバの世界に足を突っ込み、今なお深い沼に沈み続ける毎日らしい。元バス釣りYoutuberだったり元ロッドメーカーの人だったりと一際異色の経歴で今日も現場に混乱を巻き起こしている。タカシマムザホルモンと名乗っているが、某ミクスチャー系バンドとは何の関係もない。

高松エリアに初上陸!パラダイスはここにあった!

「目が覚めたら高松にいた」なんてことはありませんが、実は今まで来たことのなかった未踏の地、香川県は高松市遊漁船ワンピースさんにやってきました。ルアルアチャンネルのロケなのでたとえボウズでも容赦なく放送の1発撮り。帰りに号泣しながら讃岐うどんをすする事態だけは避けたいところです。

ルアルアチャンネル

ルアルアチャンネルhttp://lure-ch.tv/ =初心者にも釣り経験者にも釣りのテクニックがわかりやすい!ソルトルアーフィッシング中心の番組です! サンテレビ 毎週水曜日22時30分~23時オンエアー!! テレビ神奈川 毎週日曜日朝7時00分~7時30分放送!! 番組レポーター:釣女ちゃこ、河原さゆり、ぺルビー貴子、高本采実

さてこの高松というエリア、明石からもそう遠くなく地続きならぬ海続きになるのですが、小豆島を西に超えた瞬間一気に景色が変わり瀬戸内海をこれでもかと感じさせる様相へ変貌します。お世話になったのは僕たちのアイデアを鯛龍として形にしてくれる、松岡スペシャルの代表松岡船長です。

今回のアウェイ高松釣行、実は個人的に試してみたいことがいくつかあったのでその検証結果を元にレポートしていこうと思います。どうぞお付き合いください。ちなみに放送は2026年1月16日(金)22:30~予定!各地の放送時間はこちらをチェックしてください。

高松で試してみたことその①:明石タックルそのままでやったらどうよ?

同じ瀬戸内海でしょ!(世界地図レベルで見たら)というわけで、あえて普段使うセッティングそのままGalápagosタイラバスティックシリーズの中で最もフィネスで、最もイントゥイティブで、そして最もフェティッシュなやり方でいかせていただきました。

選ばれた1本は「タイラバスティックR GTSR-FS54SUL」。

やはり54…!! 54は全てを解決する…!!

タックル構成はこのような具合

ロッド…タイラバスティックR GTSR-FS54SUL
リール…スティーズATW C.C
ライン…PE0.6号 フロロ10lbを約5ヒロ
フック…オリジナル極小針3本

…あまりに明石過ぎて明石海峡大橋が瞼の裏にチラつきそうです。通常高松を始めとした瀬戸内エリアではもう少し強いタックルで挑むことが多いと思います。タイラバスティックならGTS-FS65ULGTSR-ST65ULGTSR-FS67ULなどがドンピシャ。

PEも0.8~1号にリーダー14lb前後、というセッティングがしっくりくるのではないでしょうか。それらと比べたらかなりフィネスに振ったタックルでの挑戦です。一日釣りをして使用したのはテスト中の「鯛龍NOROSHI100」から「鯛龍BIGNOROSHI SLIM 300」まで使いました。

絶賛テスト中の鯛龍NOROSHI100で(あやかちゃんの方がサイズでかいな…)

鯛龍NOROSHI100の2枚付け(やっぱりあやかちゃんの方がサイズでかいな…)

鯛龍BIGNOROSHISLIM300は大小ボッコボコでした

う~ん…めちゃくちゃええやんか…。

数は余裕のツ抜け、最大泣き尺ならぬ泣きロクマルの59cmまで釣りましたが、リフトパワーはもちろん操作性に関しても全くの不満無し!相変わらずブチ曲げはたまらなく気持ちいい!

パラダイス高松とは言え、アタリの弱い時、ガツガツ来る時はやはり様々。明石の海苔パターンを想起させる弱々しいバイトにしっかり送り込んで反転をフッキングする一連のアクションは、ところ変われど繊細なショートロッドに分があるなと改めて思わされました。

【真冬の明石でツ抜け!?】なぜ冬のマダイは「のり」を食うのか/海苔パターン解体新書

ただ、タックルの中で言えばリーダー10lbはちょっと細いかも知れません。しっかり丸呑みブレイクを1発やらかしました。潮も激流ではないので14lb前後が良さそうですね。

高松で試してみたことその②:テスト中の鯛龍NOROSHI100

さて、ちょくちょく名前があがっている「鯛龍NOROSHI100」。この記事を書いている12月現在絶賛テスト中の鯛龍シリーズNEWアイテムです。

ざっくりどんなネクタイか紹介すると…

①鯛龍80だと小さい、鯛龍120だと大きい…の間を埋める、非常に要望の多かった100サイズ
②既存サイズと「強い場面」を明確に差別化する為、厚さは鯛龍80と同じ0.6mm厚を採用
③水をガッツリ掴む他サイズとは対照的に潮の中でたなびくようなアクション

という単純に80と120の間を埋めるサイズ、というわけではなく、既存の鯛龍シリーズとはコンセプトが異なるネクタイなのです。

この存在感が求められる場面は実を言うとかなり多い

故に一筋縄ではいかない代物ですが、現場でいじりながらテスト中です。ご期待ください。明石、加太を中心にテストしていますが、高松エリアでのテストは今回が初。こちらは中々面白いテストとなりました。どのあたりまで放送されるかわかりませんが…ぜひお楽しみに!

高松で試してみたことその③:30cmのBigネクタイがどれだけ食われるか

鯛龍シリーズの最大サイズは30cmある「鯛龍BIG NOROSHI SLIM300」です。

たまーに、鯛龍の「120」とか「185」ってどういうサイズの表記なの?とご質問いただくのですが、これはネクタイをピンと伸ばした時の頭から尻尾の先までのサイズが数字となっています。つまり「鯛龍NOROSHI120」なら伸ばすと12cm、「鯛龍MEGANOROSHI185」なら伸ばして18.5cmと言った具合なので、ローテする際参考にしてみてください。

話は戻りまして鯛龍300。つまり全長30cmという中々にBIGなネクタイですが…もうバックバクです。ネクタイの半分しかないような小さい鯛から倍のサイズまで、誇張表現でもなんでもなく「これが本当の無限バイト編…」ってボソッと呟いちゃうくらいには永遠にアタっていました。

右舷左舷で分かれたのにダブルヒットが異常に多かったのも印象的

3人で半日釣りしてキープサイズだけでもこの釣果。この内、約半分は鯛龍300での釣果です

ではこの刺激的な無限バイト、果たしてパラダイス高松だったから体験できたのでしょうか…?実を言うと、そんなことは無いと思っています。もちろん“高松沖は鯛の絶対数がとんでもなく多い”というのはおそらく間違いありません。事実ワンピースさんでは足元に釣り人用の魚探がセットされており、実釣中テレビ向けに喋るのも忘れてこのモニターに食らいついていたのですが、船の下には鯛らしき影が常にいるのです。

魚探大好き髙島さん。左に映っているのがどこにでも持ち込むマイ魚探です。僕の足裏が振動子になっています。ごめんなさい嘘です。

松岡船長の選球眼(選ポイント眼?)が素晴らしいのもありますが、それでも他のエリアでここまで長い時間継続的に鯛が映っているのはあまり見たことがありません。と、聞くと「そりゃあ鯛が多いからね」「ビッグネクタイで釣れるのは鯛が大きいからだね」なんて声が聞こえてきそうです…が…他のエリアで同じことが不可能かと言うとそんなことは無いとキッパリ断言できます。

それはなぜか?

番外編:鯛龍BIG NOROSHI SLIM 300の秘密

鯛龍300をリリースして1年半くらいになるでしょうか。どうしてもBIGネクタイ=大鯛専用という“古の記憶”が皆さんの脳裏に焼き付いているのか、未だに「明石で使う代物じゃない」「記録級を狙っているわけではないから使う理由がない」という方に出会います。

それ、実にもったいない考え方です。

もちろんデカいのが釣れます。大鯛が釣れる可能性、という話でも小さいサイズのネクタイに比べたらやはり随分高いです。明石でもこんなのが釣れるのでそれは間違いないのですが…。

デカい鯛が釣れる=デカい鯛“専用”ではないのです。ズバリここが勘違いに陥りやすいポイント。手のひらサイズのチャリコでも鯛龍300を平気で食ってきて、至って普通にフッキングします。

ネクタイよりも小さい鯛が釣れる、というのは案外経験しないと信じられないことなのかも知れない。これは鯛龍300で20cmそこそこのチャリコ君

だからこそ本当に考えなければいけないのは「デカい鯛を釣りたいからビッグネクタイ」なのではなく、「今の状況で真鯛を釣る為にはビッグネクタイ」という選択肢を自分の中に用意できるか否かです。用意できたら、今よりもっと数が獲れるようになるかも知れません。

というわけでこの番外編では、その選択肢をとれる方が一人でも多くなるよう“釣れちゃうBIGネクタイ”こと「鯛龍BIG NOROSHI SLIM300」を少し、紹介しようと思います。

鯛龍BIG NOROSHI SLIM300

この画像だけでもわかる人は「なるほどね」となるかも

鯛龍300のテーマは「よりバイトを獲られるビッグネクタイ」。そう言わしめるのはこのネクタイ最大の特徴であり最強の武器【細さ】から来るものです。

吊るしてみるとより分かりやすいかも知れない

大きいけど細い。長いけど弱い。鯛が見た時に「見つけるのは容易で、たぶん食べるのも容易」と判断させることができる恐らく市場にあまり無いタイプのネクタイ。通常ビッグネクタイはアピール力に全振りしたものが多いですが、明らかにそれらとは種類の異なる存在です。

鯛龍NOROSHIの中ならWテールシリーズの近縁種だと考えてもらえれば、その特徴をイメージしやすいと思います。

Galápagos「鯛龍NOROSHI」の新シリーズが釣れまくっているらしいので、開発スタッフにあれこれ聞いてみた

Wテールの近縁種…ということで僕の場合よく使うのは「底で転がすように見せたい」場面。特にタコ食いやイソメ食いなど「強い潮流の中でエサが転がってくる、流されてくるのを待っている鯛」にアプローチする時は無類の強さを見せます。

先の動画、夕マズメに釣った77㎝なんかはまさにそれで、タコを求めてシャローの激流ポイントに夕方入ってくる大型がボトムベタベタで食ってきました。ピタリと狙いがハマったあまりにも気持ちいいクオリティフィッシュです。

この【長さを持ちつつ弱々しいベイトに見せられるネクタイはハマると非常に強い】という一面。そして【ハマる場面は他のネクタイでは代用できない事が多い】という事実から、もっとみんな普段のローテーションに組み込んでみたらいいのに…と僕はひっそり思っているわけです。

中々手が出せない方の不安な点はこんな感じじゃないでしょうか?

・大きいネクタイはバイトだけで終わるから釣れないのでは?
・それ用にアシストフックを用意するのが面倒くさい
・専用のタックルを持っていない
・お祭りしそうで怖い

実は僕もビッグネクタイに触るまでは同じように思っていました。不安な気持ちもよくわかります。でもある日突然気づくのです。「全然警戒するような代物じゃなかったな」と。では最後に皆さんのビッグネクタイに対する恐怖心を取り除いて、この記事を締めようと思います。信じて飛び込んでみてください。

ビッグネクタイ、これだけで一気に使いやすくなる3つのポイント

ポイント①:一段階重いヘッドを使う!

例えば、レギュラーサイズのネクタイを60gのヘッドで快適に使えている場面でビッグネクタイを入れるなら、ヘッドのウェイトを80gに上げてみましょう。体積が大きく潮を受けやすいため“快適に扱うなら”1段階~2段階上げると、それまで使っていたレギュラーサイズと同じ感覚で使え、お祭りも防げます。

またあえて“快適に”と強調したのは、コントロールさえ可能なら軽いヘッドでビッグネクタイを扱えるようになると更に攻略できる幅がグンと広がるからです。これは慣れたらぜひ実践してみてくださいね。

ポイント②:専用のタックル、専用のアシストフックはいりません!

これはすみません。どのビッグネクタイでも!と言ってしまうと語弊があるので、この項目は「鯛龍なら」とさせてください。

まずタックルですが、普段使っているタックルでなんの問題もありません。手に馴染んだ好みのロッドでやってください。フィネスなタックルしか持っていない…という方も大丈夫。今回のルアルアチャンネル、僕は鯛龍300を超フィネスな「タイラバスティックR GTSR-FS54SUL」でやっちゃってますから。

基本性能としてバランス良く設計されているタイラバスティックシリーズなら、どの番手を使っても扱いやすく、安心してオススメ出来ます。固いロッドがいるんでしょ?と思われている方はビッグネクタイ=太軸フックを使うもの。という固定概念があるのかも知れません。専用のアシストフックが必要か?という話のアンサーにもなりますが、ぶっちゃけると普段使いのアシストフックで問題ありません。

鯛龍300の特徴で出てきた“細さ”という特長。この細さ故に鯛の口の中で折れ曲がりやすく、また中途半端な箇所を噛んできてもヘッドを支点に上手く鯛に絡んでくれる為、短めのアシストフックや小鈎でもかなりのフッキング率を誇ります。参考までに、僕が普段から使っているハリは「がまかつ 掛りすぎ口太7号」というグレ鈎で、一般的にタイラバフックの中では最小クラスとされる同社のスーパークイック3Sよりも更に小さく細軸のハリです。これをかなりショートに組んでいます。

77相手にも問題なし。1本取れているのはグリップで掴んだ際に暴れて引っかかったからです

ポイント③:バイトだけで終わる時は、思い切って完全に止めてみましょう!

どうしても長いので…あります。バイトだけで終わっちゃうとき。ただ、その場合の多くはベイビーサイズのチャリコであることが多いので気にしない!という方法ももちろんあるのですが…フックアップ率を上げる方法は“ある”ので、ショートバイトに悩むときは実践してみてください。

方法はいたってシンプル。アタリが出たら巻きを止めちゃってください。

イメージは鯛がかじったことによって大きな物がふわーと自分の食べやすい位置まで降りてくるようなアクション。…アクションと言っても止めるだけですが。

ビッグネクタイは大きい。大きいから水に当たる面積も多く、完全に巻きを止めてしまっても潮を受けて弱々しくたなびきます。それまで存在感抜群だったものが自分の一撃で急に弱った!と鯛に思わせられればこっちのもの。1~2秒後に訪れる次のバイトは結構な勢いでヘッド付近を食べにくることが多いのです。

巻きスピードを“落とす”のではなく、完全に“止める”です。最初の一枚を釣るまでは中々信じ難いかも知れませんが大丈夫。人間の手が止まってもネクタイは動き続けるので安心して止めてくださいね。

ビッグネクタイで釣った一枚は何物にも代えがたい独特な幸福感があります。この記事を読んで「それならできるかも!」と思った方。ぜひ“釣れちゃうビッグネクタイ「鯛龍BIG NOROSHI SLIM 300」を手に入れて、この面白い世界に足を踏み入れてみてくださいね。

Galápagos(ガラパゴス)

バスフィッシング・ソルトルアーフィッシング、それぞれ異なるジャンルのエキスパート達が集まり2021年に設立。 代表作「Grace240F」を始め、現場で徹底的に研鑽を積んだ逸品が光る。
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