エクリプスの「バロール」といえば、対シーバスで実績抜群のシンキングペンシルだ。
現在バロールには130mm・90mm・65mmのラインナップがあり、最も後発なのかバロール65。2025年頭に登場となった65mmサイズ。言い換えれば今のシーンに必要だったのがバロール65だ。

バロール65

| Model | Length | Weight | Hook | Ring | Price |
|---|---|---|---|---|---|
| バロール65 | 65mm | 7.3g | #8 | #3 | ¥1,738 (税込) |
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サイズの小ささがカギになる場面がある
こちらの動画はバロール65を監修した前田泰久さんの解説。
バロール65のコンセプトは明確。サイズを小さくすることでバイトするシーバスを増やす、というシンプルな発想。ベイトが小さい状況ではサイズ感としてマッチすることはもちろん、そもそものプレッシャーが高くルアーのサイズそのものにシーバスがナーバスになる場面では、小型ルアーのほうが明らかに反応がよいことが多かったという。

そこで自身のバロールシリーズに、新たな65mmをラインナップに加えた。
ちなみにだが、開発当初は60mm案が進んでいたという。しかしテストを繰り返すうちに、飛距離面やバロールらしいアクションが狙い通りに出せず、ウエイトなどの微調整を行いながら65mmへとなったそうだ。
とはいえ従来のエクリプスで最も小さなペンシルはドリフトペンシル75。エクリプスのシンペンとしては、さらに小さなサイズ感となっている。
アピールが弱い…ではない

もうひとつ小さいからといってアピール力まで弱めかというとそうではない。
ボディ形状はバロール90をベースにしていながらも、アクション設定は90よりもやや強め。テールスライドをよりしっかり出せて軽いロールも入ることで、水中では艶めかしいシルエット変化を演出する。
サイズとしては小粒で食わせやすいが、だからといって気付かれなければ意味がない。その絶妙なバランスを持つのがバール65。

またリトリーブスピードを緩めればロールが色濃くなり、お尻をスイングさせるアピールとヨタヨタした動きの両立が可能。
バロールらしい反り返ったボディは浮き上がりが早いが、レンジは90よりも入れやすく、食わせ要素も強い(レンジは0~40cm)。
実釣では、渋い状況やベイトが抜けて魚の気配が薄い場面で口を使わせる。大きなルアーでは反応しない魚が、小ささゆえに躊躇なく食ってくることも少なくない。
ちなみに搭載フックは#8。このクラスとしては大きめで、決して小型シーバス用というわけではない。

先に、元々60mm案があったのを飛距離の観点からも65mmに着地したと記したが、重心はセンターやりやや後ろ寄りに設定し、同クラスのルアーの中ではトップクラスの飛距離を誇る。
しっかりとした飛距離でシャロー帯を広く流しながら探る釣りにも十分対応できるという。

シリーズ内での位置づけを見ると、130は最もアクションが弱く、バチ抜けや弱い波動が効く状況向き。90はロールとテールスライドのバランスが良く万能型。そして65はテールスライドが強く、小型ベイトパターンや高プレッシャー時に特に強さを発揮する。テスト段階からくるくるバチやシラスパターンなど、小型の捕食対象に依存するシーバスに対して高い実績を見せてきたそうだ。
3兄弟の末弟、バロール65はタフコンやルアーサイズにシビアな反応を見せる時にこそ新たな可能性を広げてくれるはずだ。

































































