「ディープタイラバ」はタイラバではない。
そう言うと語弊があるだろうか。いずれも同じ魚を、同じルアーで狙う釣りには変わりない。でも断じて違うのだ。

深淵なるディープタイラバの世界
日本人はマダイが好きだとつくづく思う。「めでたい」魚のイメージがあり、その赤くて丸い魚体は“日本の国旗”や“だるま”といった、古くから日本人に馴染み深いデザインに通じるものがあるような気がして。だから…でもないが、全国各地にタイラバの遊漁船がある。そしてビギナーからベテランまで数多くのタイラバフリークが存在していることが、その人気を裏付けているように思う。

アングラーの数が多ければ多いほどジャンルは細分化される。100人いれば100人それぞれ楽しみ方が違うのだから当然と言えば当然か。数を釣るスタイル、大物を狙うスタイル、道具にこだわるスタイル…etc. 例えばバス釣りならビッグベイトの釣り、トップウォーターの釣り、トーナメントの釣り…あるいはシーバスなら、港湾シーバスと磯マル、ヒラスズキでまた違う。つまり、それぞれで求めるモノが違う=遊びの本質が違う。

タイラバとディープタイラバに置き換えてみると、異なるのはその本質だ。とにかくマダイを釣ることが目的のタイラバに対し、ディープタイラバはただただ80cmや90㎝になるような、手が震えるようなデカい一発を狙う釣り。寒かろうが、多少海が荒れていようが、その歓喜の瞬間を迎えるべく遊漁船は天気と睨めっこし、その魅力に憑りつかれた愛好家は足繁く通う。
そう考えると、ディープタイラバのその字面、ただ深い水深を狙うという意味だけではなく、その遊びの“深さ”という別の意味を帯びてくるような気がするのは記者だけだろうか。

ディープタイラバの魅力は、100mを超える水深から80㎝、時に90㎝にも迫るような大鯛を狙うことに集約される。
船はドテラ流し。水深の倍近くのラインが放出されることもザラ。そんな中で船が流れるスピードに合わせてヘッドのウエイトを変え、巻くスピードを変え、バイトゾーンを見極め、フックセッティングを考慮して、口を使わせ、掛ける。そして100~200m先の水中の大鯛との駆け引きが始まる…。
こうして客観的に捉えても、タイラバとディープタイラバはやはり違う。

山波商店×ディープタイラバ
“心震える瞬間を支える高品質な道具作り”をコンセプトに掲げる山波商店が魅せるディープタイラバの世界。
山波商店がタイラバ?とお思いだろうか。いや、ディープタイラバのその本質を理解すれば、その展開は大きく頷ける方がほとんどではないだろうか。

山波商店が手掛けるディープタイラバ専用ヘッド「バリ玉」。
お伝えしている通り100mを超えるような水深を釣るディープタイラバでは、通常のヘッドでは底が取れないことも多々。そのためラインナップは100、150、200、そして300gまでのラインナップが揃う。

5colors/Weight:100g ¥1,050 (¥1,155)・150g ¥1,150 (¥1,265) ・200g ¥1,400 (¥ 1,540)・ 300g ¥1,600 (¥1,760)
バリ玉の最大の特長は“引き抵抗の少なさ”にある。例えば200gのタイラバを使って100、150、200m…ラインを出していく。当然、回収時には体に負担が掛かり、その手数が落ちることになる=大鯛と出会えるチャンスが減る。そこで、何度も船上で削ってテストを繰り返し、最大限引き抵抗の少ないヘッド形状が完成。そして、引き抵抗の少なさは同時に“操作性の良さ”という副産物ももたらす結果となった。
素材は鉛製にこだわり低価格を実現、さらにパイプは太リーダー対応のパイプ径を採用。既にやり込んでいる愛好家から、これからディープタイラバをやる方まで、誰が使っても扱いやすいヘッドとなっている。

ディープタイラバの架け橋になる日
誰が使っても扱いやすいディープタイラバ専用ヘッド「バリ玉」を山波商店がリリースする意味。
それは、一部の人だけが知るディープタイラバの魅力を「バリ玉」というアイテムを使って山波商店が伝えようとしているとは捉えられないだろうか。

ディープタイラバはタイラバではない。タイラバとはまた違う魅力があるディープタイラバ。そう、山波商店がディープタイラバと私たちアングラーとの架け橋になる日は、そう遠くない気がして。





















































