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夏はルアーで力強いアユとの駆け引きを楽しもう!

寄稿: 杉浦 信之
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相模川で初めてのアユルアー

△キレイな相模川のアユ

みなさん、こんにちは。ゴーセンの杉浦です。

今回は神奈川県相模川にて「初めてのアユルアー」を体験してきました。

九州の有名河川でアユの友釣りを体験した際、掛かった時の衝撃の強さに興奮して「明日も友釣りしたい」と感じたのを思い出し、その魅力を知っているだけに「アユルアー!?」と少し抵抗があったのですが…。

いざやってみると…面白いじゃん!

ガツンッ!グイ!グイ!と手元に伝わるこの衝撃!

気付けば夢中にアユを追い求めてしまう「アユ釣りの魅力」が詰まっていました!

杉浦 信之(Nobuyuki Sugiura) プロフィール

某有名ラインメーカーに25年勤務。 ロッドデザイナーの故西村雅裕氏と日本で初めて4本組、8本組のシーバス専用PEラインをプロデュース。オフショアからネイティブ・エリアトラウトなど様々なルアーフィッシングを経験し、企画開発に携わる。 2021年よりゴーセンに入社。 自社でPEラインを開発・製造できる同社の非常に高い技術力と品質に驚き、そこに魅力を感じている。

レッツトライ!

初めてのアユルアーということで、大学の後輩であるパームス社の大高君に協力を要請。パームス社はこの釣りの草創期からタックルの開発に力を入れているパイオニア的存在。ルアーをはじめ、ロッドやタモ、ライフジャケットなど専用のものをリリースしている。

△パームス社・大高氏

そして「この釣りのエキスパートを派遣します」ということで、パームス社の若きエース・青木海さんに、釣り方をレクチャーしていただいた。

午前9時に河原集合。

気温が高く日差しが強いので熱中症対策は万全に。小型クーラーに飲み物を入れて釣り場まで持って行くことをおススメする。

ウェアについて

下半身は撥水または防水のショートパンツにウォーターアクティビティ向けアンダータイツを履く。

上半身はTシャツと日焼け除けの長袖アンダーシャツ。

帽子は絶対に被ろう。

足元はアユ釣り用の「アユタビ」が水の抵抗を逃がし、つま先を守ってくれるのでベスト。苔の多い石の上でも滑りにくい、フエルトソールのウェーディングシューズでも問題ない。

△日本の夏、アユルアーの夏

河原まで歩いて数分。

川幅の広い上流部から下流へ向かって狭くなる瀬を狙うことにした。

ルアーはミノーとバイブレーションを用意。

流れの強さ、深さで使い分ける。

初めての場合は扱いやすいミノーから始めてみよう。

つまり、ミノーで攻めることができる流れを見つけることが、釣りのスタートだ。

△当日の使用ルアー。ミノーとバイブレーションを用意し、まずはミノーからスタートすると慣れやすい

そしてもうひとつ。

アユを掛けるための「掛け針」。これにはチラシ針とイカリ針の2種類がある。

アユルアーでは基本的にはチラシ針。

ルアーを広範囲に泳がせて探るので根掛かりが少なく、攻めやすい。

パームス社では「管付き」タイプの針を採用しているため背掛かりしやすく、キャッチ率が高いのだ。

ピンポイントで狙っていく場合はイカリ針が有効だそうだが、これはかなり慣れてからの方が良さそうだ。

いよいよ、狙うポイントにルアーを流せるよう、川に入っていく。

安全第一で、入るのも膝下くらいの水深までにしておこう。

青木先生が隣に立ち、レクチャー開始。

△青木〝先生〟にルアーの流し方を聞きながら操作

狙うポイントの上流部に立ち、下流方向気味にいわゆるダウンクロスで狙っていく。

流れの強い流心部にルアーを入れると、水の抵抗が強くルアーが浮いてしまうので、流心の手前、少し流れが緩いところへキャストする。

着水したら数秒、ラインをフリーにしてルアーを流す。

ルアーが下流へ流れたらベールを返し、ダイブ開始。

ボトムをしっかり叩くよう、ロッドは下に下げる。

そこからロッドを上流方向にス~ッとゆっくり動かして、石にルアーをゴツゴツ当てながら泳がせる。

この時アユが掛かることが多い。

アユの反応がなければラインを巻きながらロッドを下流方向に戻して、また上流方向へ動かしていく。

ところどころで、ロッドを左右に動かし、ルアーを横移動させて誘うのも有効だ。

アユは川底の石に生えた苔を食べる。

苔が生えた石は茶色に見える。

このような石を見つけたらアユがいる可能性が高いので、そこにルアーが泳ぐように探ってみよう。

△アユの付きそうな石を見つけてステイさせると説明を受ける

石の近くで何度もミノーをトゥイッチさせて底石に当てていると、ガツンッ!と掛かってくる。

ラインはルーツPEx8のライトグリーン0.6号を使用。渓流でヤマメやイワナ狙いにも使う川の釣りでは万能な号数。

△ルーツPEx8 0.6号使用

ラインカラーは視認性が良いので泳がしているルアーの位置を把握でき、耐摩耗性もすぐれているから石と接触しても気にならない。

リーダーはルーツFCポケットリーダー6lb.

結節強度が高く、コンパクトタイプで携帯に便利だ。

△FGノットのヒゲは長めにカット巻き込み防止の目印

ワンポイントアドバイス

リーダーはアユルアーのハリスより太いものを選ぶと、根掛かり時にルアーの回収率がアップします。

1投目から待望の!

一投目、青木先生のレクチャー通り、ルアーを泳がせているとティップが曲がり手元に重みと生命体の動きを感じた。

△ロッドの位置は低く保つ

「先生、来ました!」

グングン引っ張られる感触が伝わり「外れるなよ」という思いで緊張感が増す。

友釣りで経験していた「あの小さい体で、こんなに引くのか!」という驚きが再びよみがえった!

竿を立てて一気にタモ入れ。

ハラハラドキドキ!

△竿を立て、一気にタモへと誘導していく

これもアユ釣りの面白いところだ。

アユが宙を舞い、タモに吸い込まれていく。

初めはうまくいかないと思うが、慣れるまでに時間はかからない。

無事入りました

タモにスポーン!とアユが入った。

この瞬間が本当に嬉しい!

△しっかりと背掛かり!

掛かったアユを見てみると、しっかり背掛かりしている。

これが理想的な掛かり方。

参考までに言うと友釣りの場合は釣れたアユを囮にするので、背に掛かったアユはダメージが少なく元気に泳いでくれるから、ヒットに繋がる。

だから背掛かりが良い。

引きも強く、楽しさが増す。

ワンポイントアドバイス

こまめに掛け針の針先をチェックしよう!

針先を親指の爪に立てて引く。

この時、針が引っかかるようであればOK。

滑ってしまうようなら交換する。

ちょっとした確認作業が釣果を大きく変えるから重要。

△針先を爪にあてて滑らないかチェック

短時間で釣れたポイントも時間が経つと「アユが移動する」ため、全く掛からなくなる。

周りのアングラーの邪魔にならないよう、上流または下流へ移動しアユの付き場を探ろう。

3時間で大満足釣果

この日は、入ったポイントと時間帯が良かったようで、3時間ほどで10尾くらい釣り上げた。

ライトな装備でひんやり冷たい川に浸かり、川のせせらぎを聞きながらアユの引きを楽しむ!

短時間で十分遊べて、夕方にはアユの塩焼きを味わい、冷えたビールを流し込む!

夏にしか味わえない、夏だから味わえるアユルアーの楽しさ。

経験しないで釣り人生を過ごしてしまうのは…なんとも勿体ない。

3時間足らずでこんなに!

使用タックル

ロッド:パームス アルティバALGS-86L
リール ダイワ15ルビアス2004
ライン ゴーセン ルーツPEx8ライトグリーン0.6号
リーダー ゴーセン ルーツFCポケットリーダー6lb.
ルアー パームス エスケードEC-80MDF

ゴーセン(GOSEN)

1953年設立、大阪府大阪市中央区に本社を置く繊維ブランド。フィッシングラインの開発から始まり、その後テニスやバドミントンのガットなどを手掛け、現在は世界的に注目されているブランド。 すべての製造工程を自社内でトータルに手掛け、「細くて強い糸」の実現に向け、日々研究開発を重ねている。
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