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今江克隆のルアーニュースクラブR「超解説!中国・上海国際ルアーフィッシングショー」 第1281回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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さて先週は、初の「上海国際ルアーフィッシングショー」のレポートを現地からザクッと書いてみたが、予想以上の反響でアクセスランキングも1位を獲得した。

実はもし3位以下だったら別のネタにする予定だったのだが、非常に関心も高いようなので今週はさらに切り込んで、自分の目で見て感じたリアルな中国バスフィッシング事情を紹介しよう。

年齢層が違う!

まず今回のショーで最初に感じたことは、日本のルアーメーカー、バスプロが想像以上にこの上海ショーに出展、もしくは来場していたことだ。TOP50プロやWBSプロなどの日本のバスプロが少なくとも10名は来場しており、「メガバス」、「ジャッカル」といったメジャー日本メーカーのブースも多々見受けられた。

上海ショーの総入場者数は、今年の横浜釣りフェス・大阪フィッシングショーをともに余裕で上回る43,000人オーバー。出展社数は141社。なんとその7割近く がバスフィッシング関連メーカーという驚きのルアーショーだった。同時に若者の多さがとても目を引いた。

今回の上海ショーでは、メガバスやジャッカルをはじめ、日本のバス関連メーカーのブースやバスプロの姿も多く見られた。

中国のファンのアツさと日本のバスプロ認知度も日本のショーの雰囲気とさほど差がないほどで、同じアジア人ということもあってかサイン会などもほとんど日本のフィッシングショーとなんら変わらないような雰囲気だった。

ただ、なにより決定的に日本のフィッシングショーとの大きな違いを感じたのは、そのファンの年齢層だ。日本のフィッシングショーの来場者が近年、あきらかに「高齢化」が進んでいるのに対し、上海ショーは20~30歳代の若者が中心で、同時に女性も圧倒的に多い。

そして中国でも若い世代は日本や海外の情報に敏感なためか、サインや写真待ちのマナーもあらかじめ指示さえすればとてもよく、同時に日本のプロ、バスフィッシング事情をよく知っているコアなファンが多いことがものすごく印象に残った。

また夕方から各ブース前に現れる若い女性インフルエンサーの自撮りライブ配信の多さは、日本ではまず見られない中国ショーならではの光景だった。

日中バスファンの大きな違いはその年齢差に思えた。若い世代、若い女性が断然多く感じた中国に対し、高齢化が進む日本のフィッシングショーは、その魅せ方を考えなければならない時期に差し掛かっている。

リール

では、実際に中国のバスタックル事情を個別に紹介していこう。

まず、圧倒されたのが中国のリールメーカーの多さである。自分もまったく知らなかったリールメーカーが驚くほど多数出展しており、同時にそのレベルが決して低くないことに驚かされた。

「カストキング」、「EWE」など巨大なブースを展開している大手?以外にもまったく知らないリールメーカーが多数存在しており、28mm~30mm径のスプールを搭載した「KTF」のような超軽量・超ベイトフィネスなものから、カルカッタ系丸型も各種多々あり、もっとも驚いたことにDC(デジタル制御)のリールが当たり前のように各社のフラッグシップとして大々的に宣伝されていた。中国は世界一のEV先進国だけに、DC系リールがあきらかに2026年のバス業界トレンドとなっているようだ。

価格は正確に把握できなかったが、少なくともダイワ、シマノと比較すれば現地では激安であることは間違いない。

平均的レベルのリールは、少なくとも机上で触った感じ、見た目だけならば必要十分。費用対効果で考えればその種類と機能の豊富さに驚きを隠せなかった。

EV大国中国では電子制御系のハイテクリールが今年のトレンドのように感じた。同時にKTFを彷彿とさせるようなスプール、超小径ベイトフィネスリールなども多種多様見かけられた。

ロッド

リールと同時に少し気になったのが各社のバスロッドのグリップで、まず「富士工業」ではないと思われる独自で先進的なデザインのグリップが各社で見受けられた。

上海の街を走る車を見ても思ったが、BMWやレクサスかと見まがうようなデザイン性の高い(見た目が先進的でカッコいい?)車がとても多いのが印象的だったので、安くて斬新なデザインのグリップの多様性に羨ましさを感じてしまった。

「富士工業」が日本では独占しているグリップだが、中国では独自のデザインのグリップを搭載したバスロッドが多々見受けられた。見た目のよさは中国製EV車のデザインに通じるところがあるようだ。

ただ、「レクサス」かと思ったら「マクサス」って名前だったのは笑ってしまったが。

ルアー

そしてさらに驚いたことは、中国のルアーメーカーのクオリティと本気度の高さだ。

中国=パクリメーカーだらけ…という日本人的思い込みは一部の先進的ルアーメーカーを見る限りもはや過去のものにすら思えた。

各社の巨大なブースが立ち並ぶ中、とりわけ往年のジャッカル顔負けの巨大なプールをブース前に設置し、大量の放流バスを現地プロ?が実際に釣ることで多くの観客を集めていた「レイブンクラフト」が目を引いた。

往年の「ジャッカル」ブースの巨大水槽を彷彿とさせた巨大実釣プール。「レイブンクラフト」のビッグブースはバスバブル期の横浜・大阪フィッシングショーを彷彿とさせた。三原プロも釣っていた笑。

今江的印象ではジャッカルとメガバスを合わせたような雰囲気のメーカーで、ルアーをじっくり見て回ったが日本でも十分通用するレベルのクオリティ(アクションは未知だが)のものも多く、なにより日本のバスプロ最前線の情報をいち早く製品に反映させていることに驚きを覚えた。

「レイブンクラフト」ではビッグベイトのクオリティ、デザインの独自性がまず目を引いたが、それ以上に8m以上潜りそうなビッグクランクベイト、「クジャラ」や「ジミーヘンジ」系の水押し多毛系エラストマー(しかも専用リギングウェイト付)、さらには非常にクオリティの高いスモラバ、「スキップドック」イラガチューンのような高比重ワームなど、そのまま日本ですぐ使いたくなるようなプラグや最前線ワームが目白押しだった。

ビッグベイトは日本では見かけないベイトフィッシュを模した中国独特のデザインで、その豊富さ、独自性、3DRプリントにおいて完成度の高いものだった。実際に触って河野正彦プロも驚いていた。

複数アイやリアフックハンガーなど日米の超ディープクランクのイイとこ取りを盛り込んだスーパーディープクランク。これで安価なら日本のメーカーもうかうかしていられない。

もはや中国でも当たり前の存在になっていたエラストマー毛モノ系。名前が漫画「ベルセルク」のアレやん笑。専用リグとコンビネーションで作られていた。スモラバの完成度の高さはもはや日本のスモラバと何ら遜色がない。

スイムベイトやジャークワーム系も日本バスシーンの最前線をリアルタイムで研究していることがよくわかった。正直、日本から日本製ルアーを輸出する商売は中国ではもう成り立たない可能性が高いとすら感じた。

まっ、なにより驚きは「レイブンクラフト」ブースになぜか三原直之プロがずっと立っていたことではあるが笑。

目立っていたブースは? 

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