今江克隆のルアーニュースクラブR「大注目!高額賞金制オカッパリプロトーナメント『MLFジャパン ショアアタックリーグ』」 第1263回
今週はバサーオールスタークラシックの練習で、またまた霞ヶ浦に長期滞在中。

バサクラに向けて、ひどい腰痛にビビりながらも気合いで極寒の利根川水系の練習中。寒すぎてヤバいです。
今週はこの週末に開催された、日本初のオカッパリプロトーナメント「MLFジャパン・ショアアタックリーグ」について紹介しよう。
このMLFジャパン・ショアアタックリーグとは、霞ヶ浦で発足したプロトーナメント団体MLFジャパンが主催する、日本で初めての高額賞金制オカッパリプロトーナメントである。
オカッパリにプロ?と思う方も多いかもしれないが、誰もがバス釣りの最初はオカッパリから始まるわけで、そこから沖を走る華やかなバスボートや、釣りで生計を立てるバスプロに憧れてトーナメントに参戦する流れは、バスフィッシングという競技性の極めて高い釣りの自然の理である。
だが、FFSライブが主流となった今のトーナメントでは、JBマスターズクラスに昇格するには、タックル、ボート、SUVに最低1,000万円、基本戦闘力を備えたデジタル装備(エレキ・GPS・FFS)にざっと200万円以上の初期投資が必要になる。
これは20代の普通のサラリーマン家庭では到底不可能な、投資回収の可能性も極めて低い初期投資である。
だが、その最初の一歩から、ロッドとルアーと人並外れた情熱さえ持っていれば、誰もがプロレベルの技術とパフォーマンス、さらには賞金の獲得に挑戦できるのが、このMLFジャパン・ショアアタックリーグである。
そしてそこからMLF、JBへのチャレンジの道が開ける可能性も高い、いわば釣りに関する電子デバイス皆無の「ステゴロバス釣り格闘技」である。
オカッパリトーナメントのダークサイド
しかし、過去の歴史上、オカッパリトーナメントは常にダークサイドな問題が背中合わせにある微妙な存在でもあった。 それは場所も姿も、ましてや釣っているその瞬間すら見えない場所で、釣果のみを自己申告、もしくは写真投稿などで競う性質上、「不正疑惑」は後を絶たず、最終的に消え去っていく運命にあったことは歴史が証明している。
事実、イマカツもかつてLFKD(ラブフィッシュキングダム)という名において投稿写真オカッパリトーナメントを5年近く開催してきたが、高額賞品目当ての不正投稿やルアーの付け替え、釣り禁止エリアでの釣果などでイマカツの歓心を買うニセファンアングラーが激増した時期があった。
元々ファンサービスのために始めたはずの企画が、SNSの発達などによってのちのちメーカー代表としても嫌な思いをすることが多々起こりはじめ、開催を断念することになった。
現実、この企画から今もLFKD出身者で信頼できるモニターとして長年にわたりお付き合いが続いているホンモノのイマカツファン、ホンモノのアングラーは片手でも余るほどになった。
違反、不正を徹底排除
このようにオカッパリトーナメントの黒歴史において、MLFジャパン・ショアアタックリーグは、徹底したデジタル機器投入による参戦アングラーのリアルタイム可視化、および有力アングラーのライブカメラ密着配信によって、ルール違反、マナー違反、不正の発生を極限まで排する努力を日本で初めて本気で行っている団体だといえるだろう。
驚くべきことに参加者全員にリアルタイムで正確な位置情報がわかるGPSトラッキング機能付きアクションカメラ装着、もしくはライブ配信カメラマン密着をルール化。

これがMLFジャパンショアアタックリーグ参加者全員に装着義務化されるGPSトラッキング機能付きアクションライブカメラだ。リアルタイムで全ての行動と映像が記録される。もちろん迷惑駐車もNGだ。
キャストからフッキング、キャッチまでをすべてそこに収録して、初めてMLFジャパン製アプリによるスマートスケールと呼ばれるデジタル現場計測ウェイインが正式認定される厳格さだ。

MLF製スマートスケールは計り方の手順まで厳格に決められており、バスに少しでも手を添えて計測することは許されない。チンペーは同行のMLF公式LIVEカメラマンの確認も同時にされている。
それを2~4人レベルではなく、40~50人規模で2日間開催することは、どれだけの高額経費、人件費を掛けた遊びレベルではない本気のオカッパリトーナメントだということがわかるだろう。
100万円もの賞金がかかった「プロ」のオカッパリトーナメントだけに、不正の防止徹底化こそがその大会への信頼度と、勝者へのホンモノたりえるリスペクトとなることを、運営側が重々理解しているからである。

スマートスケールで釣果を申告。本部承認が下りた時点でウェイインとなるため、バスを弱らせないようにキープしつつ承認を待つチンペー。一部始終がパーフェクトな映像で記録されていなければならない厳しいルールだ。
ちんぺーこと、益子大和くんがぶっちぎりの完全優勝
そして、そんな日本初のオカッパリプロトーナメントにおいて、自分が心底驚いたことがある。 かつてLFKD年間チャンピオンを獲得し、現在イマカツのブログネタ担当の「なんちゃってローカルモニター」をしてくれていたハンドルネーム・ちんぺーこと益子大和君が、2日間、密着ライブ配信のプレッシャーの中で40人の参加選手中、初日2匹(リミット3尾ルール/1DAY)、2日目2匹、唯一のトータル重量3kg超えを達成。ぶっちぎりの完全優勝を飾ったのだ。

イマカツLFKD6代目キングからついに初代MLFジャパンショアアタックリーグチャンピオンとなったちんぺーこと益子大和くん。日本初のオカッパリ百万円プレーヤー誕生だ。
しかもウィニングルアーはすべて「バスロイドJr.Taboo」でのビッグベイトで、LIVE配信の盛り上がりは本家MLFジャパン霞ヶ浦プロシリーズ・レギュラー戦のLIVE視聴者数をはるかに超えたそうだ。

「バスロイドjr.Taboo」一本勝負でぶっちぎり優勝。優れたビッグベイトの圧倒的チカラはまだまだ健在なのである。背中の歯形が勲章だ。

チンペーの超溺愛の「グランドコブラリミテッドAURORA」でキロフィッシュをぶっこ抜き。グラコブのオカッパリでの超便利さを実録で力説している。
2日間、なんとウェイインできたアングラーは10人以下だったデスレイク霞ヶ浦で、しかもオカッパリで、ビッグベイト一本勝負を貫き通した根性と気合、そしてなによりそのスピリットは、まさにイマカツ魂を具現化する、並のバスプロ以上に真のプロアングラーだったと思う。

ライブ配信では1,000人を超えるリアルタイム視聴者がチンペーの釣りを凝視していた。その中で2日間ビッグベイトを貫き勝ち切るには並の胆力ではない。
出会いは20数年前
ちんぺーはこれまで長年、いつも私のブログやルアーニュースに、霞水系オカッパリのストロングパターンでの釣果を飽きもせずマメに送ってくれており、自らのブログも長年にわたり今も頻繁に更新し続けている。その見た目の怪しさ?も相まって毎度イジリネタに使っているので、その名をご存知の方も多いかと思う。

イジられ担当だったちんぺーが、なんかめっちゃカッコよく見えたのはワシだけか?
ちんぺーとは実は20数年前、兵庫県芦屋のフィッシングマックス(釣具店)の駐車場で深夜2時ごろ、自分が買い物帰りに車に乗ろうとした折、超絶ガラの悪いチンピラ感丸出しの車から数名のいかつい関西ヤンキーが降りてきて、オラつきながら絡んできたことに始まる。 最初は「すわオヤジ狩りか!」と前蹴りを警戒し斜めに構えたのだが、その先頭で拍子抜けするほど低姿勢でサインを求めてきたのがちんぺーだった。それから20数年後にイマカツの投稿企画ラブフィッシュにしつこく投稿し、移住した霞ヶ浦の試合会場で再会し、その時のヤンキーと思い出すまで完全に忘れていた存在だった。
その時の怪しさと見た目のヤバさから、ずっと怪しさ満点のチンピラ君といじってきたのだが、私の昭和イジリにもめげることなく、本当にイマカツ一筋20数年、ブログや現場で応援してくれてきたその「イマカツLOVE FISH」を体現する気持ちと姿勢に、嫌な思いも多かったLFKD企画は決して無駄ではなかったな、と思えた。
結果的にLOVE FISH KINGDOMは、一人のホンモノのアングラーを見出したのだ。

まさかあのチンピラ君が、ここまで成長するとは思ってもいなかった。彼の実力と20年以上変わらぬイマカツ愛は紛れもなく本物だった。
これからは敬意と感謝を込めて、「益子プロ」と呼ぼうと思う。読み方がわからんので年内だけだと思うけど(笑)。

こんなイイ顔もできるんだね、ちんぺー。知らんかったわ。これからはしばらく益子プロと呼びます。これにてイマカツプロスタッフ昇格です。

1,000人をはるかに超える衆人環視の中、名誉と100万円賞金を目指した本気でライバルたちの前でウィニングパターンを語る快感はよくわかる。この優勝で勘違いしてまたオラついたチンピラに戻らないことを切に祈ります。
2026年は霞ヶ浦で4戦
2026年、MLFジャパン・ショアアタックリーグは霞ヶ浦水系で年間4戦を予定しているそうだ。
ルールは非常に厳しく、アクションLIVEカメラに対する慣れも大変だが、高額賞金のみならず本物の実力派「プロショアリスト」として全国に名を上げる最短距離の、注目のプロリーグになることは間違いないだろう。

MLFジャパン代表の加藤栄作氏と記念撮影。ちゃんと確定申告しとけよ、ゼームショに丸わかりだし。
詳細およびライブ配信アーカイブはコチラから↓
https://www.youtube.com/live/bU61yR9siHY?si=Os3-XbRE-JaIDges
https://www.youtube.com/live/KkeRhyMySV8?si=lm4_Fn_WtElcbCEd
ちなみに益子プロはMLFジャパン霞ヶ浦にコアングラー(ノンボーター部門)として全5戦に参戦しており、こちらも栄えある完全試合「00000」を達成しているので、誰にもチャンスは十分あるはずだ!





















































