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【25モアザン】シーバスロッドに必要なコトって何だろう…を突き詰めた「モアザン」。檜山敏崇が操る!!

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檜山敏崇 × 涸沼水系 会心のシーバス

檜山敏崇(ひやま としたか)。愛称ヒヤマン。写真は、先日の撮影で檜山さんがひねり出した会心のシーバス。
■檜山敏崇Instagram

〝ヒヤマン〟といえばホームは涸沼(ひぬま)であり、この一発も涸沼水系でキャッチしたシーバスだ。「このところの涸沼は正直ギャンブルです」とご本人が話していた通り、めちゃくちゃタフな状況。その中から的確に絞り込んでの一撃だった。

そして、その右腕となった注目のNEWロッドがダイワ「モアザン」だ。

新生「morethan(モアザン)」

ダイワのシーバスブランド「morethan(モアザン)」。そのブランド名をそのままロッド名にも採用した。つまるところ王道。檜山さんによれば「投げやすい、操作しやすい、操作での疲労が少ない、ファイトも安心。それが誰にとっても…というロッドですね」とのことだ。

まさに“王道”と呼べるスタンダードなシーバスロッドの理想形。NEW「モアザン」

ハイスペックなスタンダード

モアザンの名を冠するロッドには、モアザンブランジーノEX AGSというロッドも存在する。ブランジーノに関してはいわゆるレーシングチューン。ダイワ・フィールドテスター陣がアイデアを出した、シチュエーションごとにスペシャリティを持つ尖ったラインナップを誇る。

△檜山さんが今回使用したのはモアザン96ML/M 。モアザンの中でも実に幅広い対応力を持つ中核を成す機種のひとつといえる

一方でNEWモアザンは、先にも触れた通り、誰が使っても、どこで使っても、そのポテンシャルを発揮してくれるロッドだという。かといって丸くなりすぎているわけではない。「一言でいうと、ハイスペックなスタンダードロッド」とは檜山さんの言葉だが、言い得て妙。

単に幅広い層に…というだけでなく、シーバスフィッシングにおけるロッドに求められる要素があらゆる面で高次元。それでは、どんなテクノロジーを積んでいるのか。

求められる基本を、高いレベルで追い求めるために

シーバスロッドに求める要素はシンプルで「キャスト性能、ルアー操作性、ファイト性能」。そんな基本要素を追求し、さまざまなダイワテクノロジーが搭載されている。

ブランクのメインマテリアルにはM40Xを採用。これをダイワテクノロジー、SVF COMPILE-Xナノプラスで仕上げ、レジン量は少ないにも関わらず粘り強さの高い、細身・軽量、けれど強いブランクスに。

グリップ周りを強化

その中でも特徴的なのは、モアザンはグリップ周りの剛性を引き上げたという。具体的にはグリップ周りを厚巻き構造で強化している。グリップ周りに張りがあることで、キャスト時においてはパワーロスをしない。

バット付近までブランクスがブレる・曲がるロッドでは、飛距離が出ないことは想像できるはずだ。

それでいながら先端にかけては必要な曲がりしろを残していて、使用ルアーに必要な分だけルアーウエイトを乗せて曲がってくれるから、その復元力を活かしバシュッと飛距離十分&精度高く飛んでいく。グリップ周りのパワーアップは、ファイトでも力負けしないアドバンテージにもつながっている。

このあたりを含めたテーパーデザインは、従来のモアザンはもちろんのこと、ブランジーノとも異なる。全く新しいバランスを採用しているんだとか。

檜山さんは「とにかく一日キャストし続ける必要があるこの釣りでは、投げ続けるフィジカル的な問題と、キャストが決まるかどうかというメンタル的な問題、その両面で疲れない…というのが大事です。投げていて疲れない、それだけじゃなくてしっかり思ったようにコントロールできる。それがしやすいのが、このモアザンですね」と話す。

△負荷のかかるジョイント部はダイワテクノロジー「Vジョイントα」を採用。これもまたスムーズな曲がり、キャスト時のスムーズなライン放出につながっている

CCグリップ

ちなみにリアグリップにはCCグリップを採用。CC=Complete Control(コンプリートコントロール)を意味するグリップ。両サイドに若干スライスされたフラット面が設けられている。そしてリング部分がわずかに凹んでいるデザイン。

このCCグリップ、フラット面があることでキャスト時の引手がスッとグリップになじむ形状。そしてリングの溝には指が適度に引っ掛かることで、いつでも正しいポジションでキャストしやすくなる仕組み。また、グローブ着用時であってもきっちりとキャストできるのも利点だ。

AGSタイプR&CWS

キャストや感度面に影響するガイドはAGS(エアガイドシステム)タイプRを採用。もはや説明不要のダイワ独自のカーボンガイドで、振幅などをアングラーへ伝達する精度はピカイチ。

そしてこれをCWSでブランクに接続。CWS=カーボンラッピングシステム。スレッド巻きによる接続ではなく、強固に編み込んだカーボンクロスでパーツを固定する。シンプルに軽量化につながるだけでなく、そもそもの強度も高くなるテクノロジーだ。

操作系ゲームへの対応力

ということで、実にキャストが快適でしっかり飛距離を出せるテクノロジーが随所に盛り込まれたモアザン。そしてもうひとつ大事な点が、投げた先での操作性だ。

その点で、これまで述べてきたように細身で軽量設計、AGSタイプR&CWSなどがアドバンテージをもたらすのは明白だが、リールシートにも注目してほしい。

今回、檜山さんが使用した93ML/M をはじめ、全12機種中9機種に「ゼロシートシームレスフィット」をリールシートに採用している。

ゼロシートとは、〝ストレスゼロ〟をコンセプトに開発されたものだが、このゼロシートシームレスフィットはリールフットがリールシートに埋め込まれるように配置。

つまりはリールフットとリールシートがひとつのモノであるような一体感となっていて、だから握り込みたい時はしっかり握れるし、例えば軽く握り、手の感度を高めたいリトリーブ時などでは余計に力を入れなくて済む。

エアセンサー・スリムフィットシートよりも細身化されたこのゼロシートシームレスフィットは「さまざまなルアーでさまざまなアクションをする時に、簡単にいえばスゴく楽!快適!!」と檜山さんが言う、縁の下の力持ちといったパーツマテリアル。

フィールドやタイミングにもよるが、近年のシーバスゲームではジャーキングミノーやトップウォータープラグを「積極的に動かす」場合もある。そうした現代の“操作系ゲーム”にもモアザンは対応する。

そもそもの軽さや細身のブランク、ゼロシートシームレスフィットにより、アングラーの腕となるような一体感が向上している。

ちなみに、ゼロシートシームレスフィットが採用されていないのは103ML/M、106M、106M/MHの3機種。つまり、長めのロッドでパワーも強めな機種。これは、LT5000番のリール使用を考慮してエアセンサー・スリムリールシートを採用しているからだ。

ファイトを楽に…

そしていざ大型シーバスが掛かった時、そのファイトでは新たに設計されたテーパーがしなやかに追従。魚に応じてオートマチックに曲がっていくような印象だという。だから、高い負荷が掛かった状態でもロッドが自然と仕事をしてくれ、寄せてくることが可能。

△撮影当日もワンチャンスを確実にモノにし80cm

フルキャストした際の安心感と飛距離。軽快な操作性。大型シーバスに主導権を与えないトルク。まさに王道と言えるハイスペックスタンダード「モアザン」。

機種展開も以下の通り、隙のない陣容となっている。

アイテム 全長(m) 継数 ジョイント仕様 仕舞寸法(cm) 標準自重(g) 先径/元径(mm) ルアー重量(g) 適合ライン PE(号) カーボン含有率(%) メーカー希望本体価格(円)
morethan 83L/ML 2.51 2 印籠 130 110 1.6/10.4 5-35 0.5-1.5 99 67,000
morethan 86ML 2.59 2 印籠 133 118 1.6/10.9 7-35 0.6-1.5 99 68,000
morethan 89M/MH 2.67 2 印籠 138 136 1.7/12.2 10-55 0.8-2.0 99 70,000
morethan 90MLM 2.74 2 印籠 141 124 1.8/11.9 7-40 0.6-1.5 99 71,000
morethan 93ML/M 2.82 2 印籠 145 127 1.5/12.2 5-40 0.6-1.5 99 73,000
morethan 93H 2.82 2 印籠 145 158 2.2/14.0 20-80 1.0-3.0 99 76,000
morethan 96ML/M 2.90 2 印籠 149 133 1.6/12.2 7-40 0.6-1.5 99 75,000
morethan 96M 2.90 2 印籠 149 135 1.8/12.2 10-40 0.8-1.5 99 75,000
morethan 99MH 2.97 2 印籠 153 149 2.2/13.7 10-55 0.8-2.0 99 77,000
morethan 103ML/M 3.12 2 印籠 160 144 1.6/13.1 7-50 0.8-2.0 99 81,000
morethan 106M 3.20 2 印籠 164 150 1.9/13.1 10-50 0.8-2.0 99 82,000
morethan 106M/MH 3.20 2 印籠 164 170 2.0/14.0 10-60 0.8-2.0 99 84,000

ダイワ公式「モアザン(ロッド)」詳細ページはこちら

ダイワ(DAIWA)

1958年の創業、リール、ロッド、ルアー、用品などあらゆる釣り物のフィッシングタックルを扱う総合ブランドとして、国内、海外に多くのファンを抱えている。ジャパンクオリティの品質の高いアイテムを日々開発、その過程で、世界初となるテクノロジーも数多く輩出している!
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