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【保存版】O.S.P「オリカネムシ2」開発秘話と秘める実釣性能について/折金一樹インタビュー

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オリカネムシ。

2013年、当時ムシ系ワームの先駆けとして発売され、一斉を風靡し、多くのバサーに親しまれてきましたが、12年の時を経て、昨今のフィールド状況に合わせられ、今年待望のリニューアル。2025年8月上旬にリリースとなる「Orikanemushi II」。

O.S.P公式「Orikanemushi II」詳細ページはこちら

特定の虫にならない事を追求。

ハイプレッシャーフィールドで幾度もテストを重ねられ、あらゆる虫に、時には蛙や甲殻類にも見えるシルエットに設計された変幻自在の虫系ワームの進化版。

飛距離にも拘られ、ベースボディを後方重心にすることで抜群のキャストアキュラシーを実現し、吊るし時なども枝葉を貫通させやすくなったと共に、ボディ素材にはエラストマーを採用し耐久性も確保。さて、そんな今話題の「Orikanemushi II」。発売タイミングも近いと共に、丁度虫パターンが楽しめるタイミングでもある季節。そこで今回は、O.S.Pプロスタッフの“オリキン”こと折金一樹さん本人に、開発秘話や特長をはじめ、使い方や使いドコロなどを色々教えて頂きましたので、この場で詳しくお届け!

折金 一樹(kazuki orikane) プロフィール

高滝湖、亀山湖、印旛沼など、千葉県のメジャーフィールドを中心に関東の様々なフィールドを駆け巡る通称「オリキン」。10年チャプター関東Bブロックチャンピオンシップ優勝、11年ブロックチャンピオンシップ東日本優勝。2016年H1グランプリとNAB21で年間総合優勝。さらに2018年H1GPXでは第4戦、5戦を優勝し年間優勝も勝ち取り、数々の高成績を残してきた。得意な釣りはサイトだが、他にもフィネスからパワーフィッシングまでハイレベルでこなす幅広さも併せ持つOSPのプロスタッフである。 最近ではyoutubeにも力を入れており数々のチャンネルに出演しながら、自分自身のチャンネルである、「オリキンちゃんねる」を開設。

Q. 【開発秘話】リニューアルのキッカケを教えていただけますか?

A. 昨今のフィールド状況は少しずつ変化しており、それに伴って求められる虫ルアーにも、より洗練された性能が必要になってきています。

さらに、ルアー素材や製法の進化も開発に着手するキッカケとなりました。これまで不可能だった形状の量産が可能になったことで、より細やかな設計を実現できるようになった点は非常に大きなポイントです。

Q. リニューアルにあたって、特に拘ったポイントや、苦労または工夫した点などを教えていただけますか?

A. 極めてナチュラルな存在感。

バスが虫として違和感なく認識できる生命感に拘りました。

そのため、極めて繊細な誘いが可能な設計にしています。

シルエットや浮き姿勢、水面での存在感などをルアーとしてデフォルメせず、リアルな要素の組み合わせで、バスを引きつける性能に仕上げました。各パーツの長さや太さ、素材の比重や柔らかさなど、細部にまで拘って調整しています。

Q. 最大の特長から順に魅力を教えていただけますか?

A. 最大の特長は、放置していても虫として認識されてバイトを呼べる点です。

細かなテクニックや繊細なラインスラックの扱いが不要で、違和感を極力排除した状態で、虫ルアーとしての存在感を演出できます。モチロン、遠くに居るバスには、大きな波紋で気付かせる必要がありますが、距離が近い場面では、脚と触覚の繊細なアクションの組み合わせと、浮かぶだけで疑わないシルエットによってバイトへと導けます。

加えて、エラストマー素材の弱点であるフッキング性能も克服。ボディのクビレが折れ曲がることで、フックポイントをオープンにし、非常に高いフッキング性能を実現しました。テスト段階でもバラシはほとんどなく、安心して使えるルアーに完成しました。

Q. 使いドコロを教えていただけますか?

A. リザーバーはモチロン、溜め池や水路など…バスと水面の距離が近い場面で特に効果を発揮します。

また、サイトフィッシングが可能なクリアな水質のタイミングも有効。

水面に落ちた虫だけでなく、水際に生息する小型生物が多い環境でも、使いドコロになります。エビや水生昆虫、カエルなどもイミテート可能です。

Q. 推奨リグを教えていただけますか?

状況によってオススメリグが異なりますので、順番に解説します。

オープンエリア

頭部にマス針(リューギ/フォグショットTC#4)でのチョン掛け。

ライトな障害物周り

細軸オフセットフック(リューギ/インフィニ ホビット#1)

タックルはUL~L+クラスのスピニングロッド

パワーフィネスでのカバー周り

オフセットフック(リューギ/インフィニ#1)

タックルはML~Mクラスのスピニングロッド

単体でも十分に飛距離が出ますが、PEラインを使うとより遠投可能です。

Q. 使い方・操作方法を教えていただけますか?

A. 特に試してほしいサイトフィッシングの使い方を解説します。バスの進行方向に先回りしてキャスト、バスが気付くギリギリの位置で待ち伏せるのが基本です。脚をピリピリと、触覚をユッタリと動かす“繊細なデッドスロー引き”で異なる振動を演出します。

また、障害物にもたれ掛けさせたり、流れに乗せてドリフトさせたりといった使い方も有効。岸際のオーバーハングやカバーのあるロケーションでは、チョウチン釣りも効果的。1点シェイクで脚と触覚の異なるアクションを組み合わせて誘うことができます。

Q. おすすめカラーと、カラーローテーションの選び方があれば教えてください。

A. 全8色全てに実績があり、ロケーションに合わせて使い分けます。

基本の3色

グリーンパンプキンペッパー OM002

ブラック OM024

アカガエル OM027

これらは、万能カラー。

多くの場面に対応し、反応を見たい時の第一選択として選びます。

プレッシャー対策の2色

カワエビ OM028

ライブリーシュリンプ OM029

存在感を抑え、光を透過してシルエットを曖昧に。

食わせのカラーとして最適です。

主張の強い3色

ミツバチ OM011

オリキンバッタ OM026

ソリッドホワイト OM025

特徴的なベイトをイミテートしつつ、背景と対比することでバスのリアクションを誘います。

Q. 初めて使われる方や、購入を迷っている方へ一言お願いいたします

A. トップウォータールアーは、水面での反応を自分の目で見ながら楽しめる魅力があります。中でも虫ルアーは、“投げる、誘う、合わせる”といった動作をユックリ行えて、視覚的にも楽しめるルアーです。初心者からベテランまで、誰もがドキドキできるルアーだと思います。ぜひ一度体感してみてください。

以上! 折金一樹さんに伺った「Orikanemushi II」に関する内容をお届けしました。虫パターンが超楽しい季節にリリースとなりますので、ぜひ普段通われているフィールドで投入してみてくださいね!

O.S.P(オー・エス・ピー)

2000年6月設立。日本のみならず世界で活躍した並木敏成が代表として自身の経験を活かし、「10 Years Standard(10年基準)」をコンセプトにモノ作りを行う。日々生み出されるルアーは定番となり、多くのバスアングラーから熱く支持されている。
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