TENRYU・パワーマスター サンドウォーカー
TENRYUのパワーマスター・サンドウォーカーはショアからのルアーゲームを楽しませてくれるロッド「パワーマスター」シリーズの中で、特にサーフフィッシングを意識したモデルで、サンドウォーカーの名が付く。ヒラメやマゴチのフラットフィッシュ、シーバスを軸に、中型クラスの青物も守備範囲。
機種は以下の3モデルで、近・中距離向けテクニカルモデルのPMS9102S-ML。遠投性と操作性を兼ね備えるバーサタイルセミロングロッドPMS1032S-MLM。遠投性能を重視したPMS1102S-Mという内訳。
品名 | タイプ | 全長 ( m [ft]) |
継数 (本) |
調子 | 仕舞寸法 (cm) |
ルアーウェイト (g) |
ライン (lb) |
ライン (PE/号) |
最大ドラグ (kg) |
リアグリップ (mm) |
先径 (mm) |
自重 (g) |
使用繊維 カーボン/グラス (%) |
本体価格 |
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PMS9102S-ML | S | 3.00[9’10”] | 2 | RF | 153 | Best20/Max45 | MAX25 | 0.8-2 | 4 | 420 | 1.6 | 175 | 95/5 | ¥46,500 |
PMS1032S-MLM | S | 3.12[10’3″] | 2 | F | 160 | Best30/Max50 | MAX25 | 0.8-2 | 4 | 420 | 1.8 | 184 | 95/5 | ¥47,000 |
PMS1102S-M | S | 3.35[11’0″] | 2 | F | 172 | Best40/MAX60 | MAX25 | 0.8-2 | 4 | 435 | 1.9 | 209 | 95/5 | ¥47,500 |
飛ばせてバラし難いPMS1102S-Mをピックアップ
今回はその中からPMS1102S-Mをピックアップ。3機種の中では最も後発で仲間入りしたPMS1102S-M。言い換えればサンドウォーカーにおいて、これまでなかった欲しかったモデルということになる。
欲しかったところは、やはり遠投性。シリーズ中最長の11ft2inのブランクスを持ち、遠投性能に優れた1本。まずそこは間違いなくこのモデルの特徴だ。
しかしながら、真価は飛距離だけでは語れない。
確かにこのモデル、沖のサンドバーやナブラを狙う場面では、そのロングレングスでシリーズ中、最も飛距離を発揮する。しかし、飛距離に特化したロッドは他にも存在するはずだ。
PMS1102S-MがTENRYUらしさを感じさせるのは、掛けた魚をしっかりとフッキングさせ、バラしにくく仕留める性能にある。
ティップはやや柔軟に設計されており、バイトを弾きにくく、魚とのファイト中にはしっかりと追従する。この「粘り」のあるブランク設計こそ、天龍らしい味付けだ。フィールドテスター久保田氏も「フックアップしてからの安定感は、他の追随を許さない」と語る。
多様なフィールドに対応する柔軟性
メインステージは広大なサーフ。だがその性能は、遠浅な地形に限らず、大規模河川の河口域、ゴロタ浜、波止場、低い磯場など、ロングロッドが有利に働くあらゆる場面で生きる。磯での使用も視野に入れたブランク設計で、ヒラスズキなどへの対応力も十分に備えている。
サーフから一歩先へ。そんなアングラーにもフィットする懐の深さが魅力だ。
PMS1102S-Mは、同シリーズのPMS1032S-MLMより張りを持たせており、重めのルアー(30〜40g)も扱いやすい。ミドルクラスの青物やサーフ沖の回遊魚を狙う際には、そのキャスタビリティが武器になる。
また、しなやかなティップが特徴のシーバスロッド「SW1163S-M スワット」と比べると、今作は向かい風の中でもラインスラッグを抑えてしっかり飛ばせる。どちらを選ぶかは、キャスト性能を取るか、バラしにくさを取るかというアングラー自身の優先順位次第だ。
サーフで遠くのポイントを撃ち抜く能力に加え、掛けた魚をしっかりと獲る。PMS1102S-Mは、単なる「飛ばせるロッド」ではない。一瞬のバイトを確実にモノにし、ランディングまで持ち込む性能を備えた、頼れる相棒だ。

リールシートやジョイント部には西陣織仕様のカーボンシートももちろん採用
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