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個性派集団【エクスセンス ジェノス】。より軽く、より遠く、よりテクニカルに…いざ、待望のフルモデルチェンジ

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各モデルの性能を特化させ、個性のあるラインナップで人気のシーバスロッド“エクスセンスジェノス”が待望のモデルチェンジ。

シマノのエキスパートアングラー鈴木斉さん、松岡豪之さん、嶋田仁正さんの3人それぞれが求める理想のロッドをシマノの最新テクノロジーにて実現。前作からの進化や各モデルの特長などを詳しく解説していきます。

エクスセンス ジェノス【シマノ】

2025年7月登場予定

 

シマノ公式「エクスセンス ジェノス」詳細ページはこちら

基本性能の進化、研ぎ澄まされる個々の戦闘能力

“REAL SEABASS”をコンセプトに掲げ、シーバスゲームにおける感覚・感性・感動からなる“究極の感”を追求してきた個性派集団「エクスセンスジェノス」がさらなる進化を遂げフルモデルチェンジ。スパイラルXコアを纏ったブランクスを基軸に、軽さ、キャスト性能、トラブルレス性能に優れたフルXガイドやハイレゾタイプのカーボンモノコックグリップ、グリップの安定性を突き詰めたフラットサイドシートといった先進機能を惜しげもなく搭載。

スペック
品番 全長(ft.) 全長(m) 継ぎ方式 継数(本) 仕舞寸法(cm) 自重(g) 先径(mm) ルアーウェイト(g) 適合ラインPE(号) グリップタイプ リールシート位置(mm) リールシートタイプ カーボン含有率(%) 本体価格(円)
S90L+/F 9’0″ 2.74 インロー 2 140.4 122 1.8 4‐26 0.4-1 カーボンモノコック 375 UPLOCK 98.6 66,000円
S88ML/RF 8’8″ 2.64 逆並継 2 135.7 128 1.7 6‐30 0.5-1.2 カーボンモノコック 375 UPLOCK 98.4 66,000円
S96M/RF 9’6″ 2.9 逆並継 2 148.7 135 1.8 7-40 0.6-1.5 カーボンモノコック 406 UPLOCK 98.7 69,000円
S93ML・MH/F 9’3″ 2.82 インロー 2 144.4 147 1.7 6-36 0.6-1.5 カーボンモノコック 406 UPLOCK 99 69,000円
S90MH/R 9’0″ 2.74 逆並継 2 141.3 132 1.7 8-45 0.8-2 カーボンモノコック 408 UPLOCK 99.9 69,000円
S100MH/R 10’0″ 3.05 逆並継 2 156.2 149 1.7 10-48 0.8-2 カーボンモノコック 430 UPLOCK 98 71,000円

トラブルレス、さらなる軽量化をもたらすフルXガイド

今作で搭載されるフルXガイドは、前作に対しガイド総重量で最大約18%軽量化を達成。軽量化によってブランクス本来の性能を最大限に引き出すことに成功し、キャスト時のブレを低減。シャープで抜けるような振り抜き感を実現しています。

また、持ち重り感やダルさを排除し、より高い精度でのルアー操作が可能に。コンセプト、狙いの調子に合わせて、アイテムごとに最適なガイドセッティングを施し、トラブルレス性能を徹底追求しています。バット部分には、「Xガイド エアロチタン」を配置。フレーム断面をラウンド形状にすることでキャスト時の空気抵抗やラインダメージを抑制。トップとティップ部分には、「Xガイド 3Dチタントップ」と「Xガイド 3Dチタン」を配置し、その計算された傾斜角度と形状により、糸抜けの良さと糸絡みの低減を両立。新生エクスセンスジェノスはフルXガイド化により、軽量化、キャスト性能、そしてトラブルレス性能を高い次元で達成しています。

アイテムごとに独自設計したOne by Oneのガイドセッティング

個性派集団GENOSは、ガイドセッティングに対してもアイテムに合わせたone by one設計を採用。

Grand StingerやDark Forceのように、ティップ部が曲がり全体の屈曲変化が大きいRF(レギュラーファスト)とF(ファスト)のテーパーに対してはバットガイドを小径にしたうえで全体のガイド個数を多く設定し、曲がりがもたらすパワー伝達性の効率化とティップ部のライントラブル抑制を実現。

一方、Wild Contactのようなティップの曲がりが少なく全身がスムーズに曲がり込むR(レギュラー)テーパーについては、バットガイドを大径にすることで重めのルアーや太めのラインにも適応。ガイド個数も少なめにすることで、ノンストレスで突き抜けていくような優れたライン放出性も実現されています。

ハイレゾタイプのカーボンモノコックグリップ採用

リアグリップは中空・軽量・薄肉のカーボンモノコックグリップを多面体形状に設計したハイレゾタイプ。

横面と天面をフラットにすることで脇挟みや肘当ていずれにもフィットしやすく、グリップ性、操作性、ファイト性能が格段に向上。さらに肉厚部と薄肉部を効果的に配置することで軽量化と強度を両立しています

精密設計された革新的NEWフラットサイドシート

軽量・高強度のカーボン繊維素材CI4+を採用した新開発のフラットサイドシート。EVAのフロントグリップのみならずリールシート本体にもサイドカットを施した斬新なデザインにより、手の指に沿うように絶妙にフィット。0.1mm単位で最適解を探ったこだわりの設計は握りやすく力が逃げにくいためグリップの安定性が秀逸。

キャスト、ルアー操作、ファイトいずれの局面においても精度の高いパフォーマンスをサポートしてくれます。また、リール装着時の段差を極力排除したことで、違和感やストレスを感じることなく少ない力で自然に握り込むことが可能に。

ベンディングカーブ比較表

ラインナップ

ラインナップは全6機種。各モデル、特化した性能を持つロッドとなっており、好みの機種を選ぶことができます。

Dark Force 90 S90L+/F

前作「S87L+/F」をロングレングス化して対応力を高めつつ、継承されるコンセプトである軽さと緻密さの極みを求めたライトスペック。アジングロッドと錯覚するほどの金属的でキレ味のあるブランクス。ティップは繊細、ベリーからバットはシャープに仕上げた、メリハリの効いたファストテーパーアクションを採用。流れやボトムタッチに対する感度など、あらゆるものに対して敏感。そして明暗部や流れの変化など狙ったゾーンの中で、アングラーの意図通りにルアーを操れる精度が特長。ラインがスムーズに出やすいテーパーによって、フッキングした瞬間からドラグがサウンドするエキサイティングなファイトを実現します。

Dark Force 93 S93ML・MH/F

柔軟なティップと強靭なバットを融合した、メリハリの効いたファストテーパーアクション。水の流れを感じルアーを狙い通りのコースにトレースできる緻密さ、ショートバイトを捉える追従性、一気にフックを貫通させてそのまま強引にストラクチャー際から引きずり出す暴力的なパワーを高次元に実現。シンキングペンシルなどの低負荷ルアーは繊細なティップでコントロールし、バイブレーションなどの高負荷ルアーは強靭なバットでキレよく操作できる2つの操作領域を持つ。警戒心の高いランカーシーバスをバイトさせる操作性と、確実に獲るためのパワー。相反する性能を兼ね備えたアイテム。

Grand Stinger 88 S88ML/RF

繊細さと操作性に磨きをかけ、小~中規模河川や激戦区の港湾などの攻略を追求したテクニカルバーサタイルロッド。絶妙にシャープに仕上げたティップはレスポンス性とコントロール性を両立。あらゆるタイミングを把握しやすく、失速しやすい軽量級ルアーに対しても安定したキャストを可能に。また風・波・流れが強いラフな状況下でもルアーの動きやバイトを的確に捉え、積極的に攻めていく操作とフッキングをサポート。粘り強いバットは負荷に応じてジワジワと曲がり、掛けたシーバスの動きと方向を捉えてフックオフやラインブレイクなどのミスを抑制し、常にアングラーが優位な状態でやりとりできるファイト性能を実現。

Grand Stinger 96 S96M/RF

全国各地のフィールドを縦横無尽に駆け巡り、あらゆる状況下で結果を出すことを追求した中核的バーサタイルロッド。絶妙にシャープに仕上げたティップはレスポンス性とコントロール性を両立。あらゆるタイミングを把握しやすく、キャストのプッシュ力が高まることで安定した遠投を可能に。また風・波・流れが強いラフな状況下でもルアーの動きやバイトを的確に捉え、積極的に攻めていく操作とフッキングをサポート。粘り強いバットは負荷に応じてジワジワと曲がり、掛けたシーバスの動きと方向を捉えてフックオフやラインブレイクなどのミスを抑制し、常にアングラーが優位な状態でやりとりできるファイト性能を実現。

Wild Contact 90 S90MH/R

歴代に対してさらにブランクス全身のシャープさに磨きがかかった“硬くて曲がる“超攻撃的ロッド。向かい風をも切り裂くキャスト性能、少ないモーションでルアーを緻密に操れるリニアな操作性、水中にあるルアーが今どんな状態なのかを鮮明に伝える感度、バイトがあれば速攻でフッキングを決めてスピーディーに引き寄せられる瞬発的なパワーなど、あらゆる攻めの動作をサポート。計算されたロッドの”硬さ”は曲げ込むほどに強大な反発力を発揮し、そのレングスからは想像できないほどの遠投を可能に。

Wild Contact 100 S100MH/R

遠投性能を高め、広大なフィールド攻略を重視した「Wild Contact 100」。ブランクス全身がシャープかつ硬質でありながら、一瞬の変化やタイミングを把握するための絶妙な曲がりに磨きがかかった“硬くて曲がる“超攻撃的ロッド。向かい風をも切り裂くキャスト性能、少ないモーションでルアーを緻密に操れるリニアな操作性、水中にあるルアーが今どんな状態なのかを鮮明に伝える感度、バイトがあれば速攻でフッキングを決めてスピーディーに引き寄せられる瞬発的なパワーなど、あらゆる攻めの動作をサポート。計算されたロッドの”硬さ”は曲げ込むほどに強大な反発力を発揮し、10’0”レングスの常識を凌駕する大遠投を可能に。

テスターインプレッション

ティップは繊細、バットは強靭。静と動の釣りを極める。

嶋田 仁正 JINSEI SHIMADA

私は「Dark Force 90」と「Dark Force 93」の開発に携わらせていただきました。まず「Dark Force 90」についてですが、こちらはシーバスロッドとしては異色の個性を持つロッドです。まるでアジングロッドをシーバスロッドに仕立てたかのような軽さと高感度を備えており、10g以下の軽いルアーを思い切り遠投できるように作り込みました。キャストフィールには特にベリーの曲がり方を重視しており、ティップでタイミングを掴みつつ、ベリー部分でしっかりルアーの重さを受け止めて遠投できるようこだわっています。

次に「Dark Force 93」ですが、こちらは柔軟なティップと強靭なバットパワーという、相反する性能を両立させているのが特徴です。ティップ部分はMLクラスの柔らかさで、バット部分はMHクラスの硬さという、非常にメリハリの利いたアクションです。この調子を追求した理由は、軽いルアーから重めのルアーまで気持ちよくキャストできるようにするためです。

さらに、さまざまなルアーサイズを正確に操れる使いやすさも兼ね備えています。軽めのルアーや引き抵抗の少ないシンペンなどには繊細なティップが機能し、そのナチュラルな泳ぎをしっかりとコントロールしてくれます。また、バイブレーションのリフト&フォールなど負荷の強いアクションを多用する場合は、強靭なバットのおかげで正確かつ機敏な操作が格段にやりやすいと感じています。ジョイント部にはインロー継ぎを採用し、曲がりをできるだけスムーズにする設計としました。

負荷が大きくなったときは、バット部分まで全体的にしなってバラシを防ぐ効果があります。どちらのロッドもフルXガイド化およびガイドのダウンサイジングを施したことで、振り抜けの良いキャストフィールも味わえます。度重なるテストを繰り返してガイドセッティングの完成度を高め、ライントラブルも激減しました。自信をもっておすすめできるロッドですので、ぜひ手に取ってその性能を実感していただきたいですね。

出典:シマノ公式HP

信頼のバーサタイル。すべてのファクターが高次元。

鈴木 斉 HITOSHI SUZUKI

「エクスセンスジェノス」は各インストラクターのこだわりの詰まったロッドで、このロッドだからこそ出せる個性とテイストが、それぞれの魅力だと感じています。今回のフルモデルチェンジによる進化点としては、リールシートやカーボンモノコックグリップが新しくなり、さらにはガイドがすべてXガイドになったことで、振り軽く、持ち軽く、トラブルレスなロッドに仕上がりました。

僕は全国各地のさまざまなフィールドで釣りをし、ルアーもいろいろなタイプを使います。幅広い対応力の必要性から、オールラウンドに活躍してくれるロッドとして形にしたのがグランドスティンガーです。まず「Grand Stinger 88」は、8cm前後の小型シンキングペンシルから12cm前後のミノーを中心にテストで投げ込み、小~中型ルアーによるテクニカルゲームを中心に作り上げました。こだわりの部分としては、リールシート位置を少し短めに設定しています。その理由は、ピンポイントを狙いやすくするためで、キャスト精度を高めるためにコンパクトなモーションで振り抜きやすいようにこだわっています。

次に「Grand Stinger 96」は、前作から引き継がれている主力ロッドです。9’6”のレングスは汎用性がとても高く、遠投性にも優れていながら、ティップは繊細で、トップウォータールアーを細かく動かす、ショートバイトを掛けていくといったことも器用にこなせます。軽さ、感度、バイトの弾かれにくさは非常にハイレベルで、ともにバット部分はランカーサイズにも十分に対応できる粘り強さを重視しています。シーバスとケンカするような硬さではなく、素直に追従していく曲がりなので、ミスやバラしを抑制しながらファイトも楽にこなせます。

疲れにくさや操作性の高さなど、全体的なバランスの良さが大きな特長で、誰が使っても使いやすいバーサタイル性に優れたロッドに仕上がっています。さまざまなフィールドでシーバスを狙って活躍させてみてほしいですね。

出典:シマノ公式HP

伝統と革新が息づく”硬さ”が、攻めの一手を可能にする。

松岡 豪之 HIDEYUKI MATSUOKA

ワイルドコンタクトは2009年の初代エクスセンスから歴代引き継がれており、当初から完成度の高いロッドでした。そして新たな進化によって細部がさらに研ぎ澄まされ、“硬くて曲がる”というブランクスの特性をこれまで以上に強く感じられるようになりました。

ブランクス全身の張りはさらに高まりましたが、使用感は従来のコンセプトをしっかり継承しています。張りのある硬さを持ちながらも、シーバスを掛けた瞬間にはしっかりと曲がる。その計算されたバランスは健在で、変わらない魅力として息づいています。

シーバスフィッシングでは、経験を積むほどに求めるロッドの方向性が明確になってきます。その意味でも、このロッドはひとつの完成形といえるでしょう。慣れていない方には硬く感じるかもしれませんが、使いこなせば攻撃的なスタイルで挑める武器になります。たとえば、横風や逆風の中でも風を切って飛距離を出せるほか、流れが複雑な河川でもルアーをしっかり操作することが可能です。ストラクチャー周りでのファイトでも、瞬発力に優れた曲がりが主導権を握る助けになります。

特に遠投性能においては、「あと50cm、1m先に届けば…」という場面で、このロッドの反発力を活かして振り抜いた時、まさに狙い通りに飛んで決まるあの快感を得られるはずです。ワイルドコンタクトはアングラーにとって不利な状況でこそ真価を発揮します。クセがあるロッドかもしれませんが、使いこなせば手放せなくなる一本。これまで攻めきれなかったシチュエーションにも、このロッドとなら挑めるはずです。

出典:シマノ公式HP

前作をまだまだ愛用しており、モデルチェンジを待ちわびていたという方も多いはず。個性的なラインナップはベテランアングラーでも満足できること間違いなしです。気になった方はぜひチェックしてみてくださいね。

シマノ(Shimano)

1921年創業。1970年に「レジャーを通して人々の健康に寄与する 」という企業哲学のもと、釣具事業部が発足。リール、ロッド、ルアー、用品などクオリティの高いアイテムの開発、製造、販売までを行い、釣具の総合ブランドとして、国内外問わず多くのファンを抱えている。独自の技術も数多く、世界に誇るジャパンクオリティを提供し続けている。
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