ルアーフィッシングのトピックをこまめにお届けする釣りの総合ニュースサイト

LureNews.TV YouTube Channel

【チニング】“形状、水噛み、カラー”を意識して更なる釣果UPを「ワームセレクト理論」/龍岩朋樹

  • X
  • Facebook
  • Line
  • はてなブックマーク
チニング入門

ルアーニュースRをご覧の皆様こんにちは。

チニングに没頭中のO.S.P saltwaterプロスタッフ“龍岩朋樹”です。

今回は「チニング入門」での記事配信ということで、私が最もハマっている“フリーリグ”を用いたチニングについて、ワームの使い分けに特化して紹介したいと思います。 チニングの魅力や“フリーリグ”の解説については、以下の過去に配信させていただいた記事をチェックしてみてください。

【使うワームとカラーで釣果激変】場所選びやタイミング、タックルやアクション解説などをガッツリお届け!「チニング基礎講座」/O.S.P龍岩朋樹

龍岩 朋樹(Tomoki Tatsuiwa) プロフィール

東京湾のショアゲームを中心に、オフショアからのキャスティングゲームやバスフィッシングなど。幅広いジャンルを得意としている新進気鋭なマルチアングラー。北方面では北海道のイトウから南エリアでは九州のGTフィッシングまで、これまでも様々な魚種を釣獲。SNSなどを駆使して広く釣りの魅力を随時発信中。

フリーリグの重要パーツ「ワーム」

近年流行している“フリーリグ”。

このリグに欠かせないのが、シンカーとフック…そして“ワーム”です。 この釣りではワームの選択によって、釣果に非常に大きな差がつくことが多くあります。 以降では、考えるべき要素として“形状”、“水噛み”、“カラー”を挙げて紹介していきます。

ワームの「形状」

ワームには様々なパーツが付いています。

大きな爪が一対生えたモノがあれば、細かいパーツのみが付いているもの、全身にリブが入ったものなど、その形状は様々。 チニングでは、これら大小のパーツの配置や大きさ・数によって、チヌからの反応が大きく変わることも少なくありません。 本章では、各系統による特徴や使い分けについてご紹介します。

ホッグ系

動き自体は弱いが、扁平で大きなパドルが付いているのが特徴。

・季節:春◎夏○秋◎冬◎

・潮色:濁り○ 澄み○

・例:ドライブホッグSW

O.S.P公式「ドライブホッグSW」詳細ページはこちら

この系統のワームは、見た目ほど動きは強くないと考えています。

パドルにより存在感は出るものの、パドル自体はさほど動いていないものが多いという印象です。 そのためワームの存在感自体は、ある程度目立たせたいが動きは弱くしたい…という際に使用することが多いです。 また、存在感が強すぎず弱すぎないため、その日その時の状況を伺うための“パイロットワーム”としても活用しています。

クロー系

動きが強くて大きいツメが付いているのが特徴。

・季節:春○夏◎秋○冬△

・潮色:濁り○ 澄み△

・例:ドライブクローSW

O.S.P公式「ドライブクローSW」詳細ページはこちら

この系統のワームは、動きが強めの種類だと考えています。

大きな爪が大きく動いて水を押すため、アピール力が強く、遠くの魚に気づいてもらうことや、活性の高い魚を効率良く釣ることが得意な系統だという印象です。

存在感が強いため、活性の高い魚を拾うといったテンポの良い釣りをしたい時や、周囲よりも魚を寄せたい時に活用しています。

弱波動系

動きが弱くて小さいパーツがついているのが特徴。

・季節:春○夏△秋○冬◎

・潮色:濁り△ 澄み◎

・例:フラッターチューブ

O.S.P公式「「フラッターチューブ」詳細ページはこちら

より弱く繊細なアクションではないと食わせられないタイミングで活用します。 遠くの魚に気づいてもらうことはやや苦手な系統ですが、見つけてもらってからは口を使わせやすいように感じています。

上記では大きく3種類に大別してみましたが、各系統の中でも更に区分けができます。

また、推奨の季節や潮色については、あくまでも私の解釈です。 先入観を持ちすぎず、色んなワームを使いながら、自身の中での分類を探して楽しんでみてください。

ワームの「水噛み」

ここでの水噛みとは、ワームが水を噛み、水流の影響を受ける程度について。

例えば、同じ3inのワームでも、パーツやリブが多ければ水噛みが良くなり、水流の影響を受けやすくなります。 逆に、パーツが少ないほど水噛みが悪くなり、水流の影響を受けにくくなります。

ドリフト感を意識する

これを逆手に取ると、パーツの多いワームを使うことで、リグを“ドリフト”気味にさせることができます。 この“ドリフト感”というのが、チニングにおいては非常に重要であると感じています。 “ドリフト”気味の方がバイトが出やすいのか、“ドリフト”させない方がバイトが出やすいのかは、その時々によります。

ワーム形状で“ドリフト感”を変える、というのも一つの術です。

例えば、純正の「ドライブホッグSW」と、そのパドルをちぎったモノを使い比べてみると、“ドリフト感”は純正の方が明らかに強くなります。 この春発売となった「フラッターチューブ」については、特にこの“ドリフト感”を意識したワームとなっており、同サイズの他のワームに比べて、“ドリフト感”を出しやすくなっています。

ワームの持つアクションとは別に、この“ドリフト感”というものもチニングにおいて非常に重要な要素だと考えています。

ワームを選択する際の1つの判断材料にしてみてください。

ワームの「カラー」

ワームのカラーというのも、チニングにおいては非常に重要だと考えています。

カラーを選択するにあたって判断基準となるのが、“水の色”、“濃さ”、“光量”です。

水色に合わせてカラーを選ぶ

基本的には水の色と似たカラーを選択することが定番です。

水が茶色系ならばグリパン系、サンド系、水が緑色ならば深緑系、ウォーターメロン系といった具合です。 濁りが濃いのであれば、透け感の薄いカラーを選択し、澄んでいるのであれば、透け感の強いカラーを選択します。

また、光量が弱いのであれば、シルエットが出やすいカラーを選択し、光量が強いのであれば、ややシルエットが薄れるようなカラーを選択する場面もあります。 “水の色”、“濃さ”、“光量”を総合的に判断し、カラーを選択していくことが、釣果への近道になるかと思います。

最後に

ワームを検討する際の要素として“形状”、“水噛み”、“カラー”の3点を挙げました。

モチロン他の要素も沢山あり、その組み合わせは無限大にあります。 それでも、まずはこの3点を考えてみてください。きっとそれまでに気が付けなかった法則性などに気が付くことができるハズです。

チニングをやったことが無いという方でも、チニングのワームセレクトの奥深さを感じていただけたのではないでしょうか? 他の釣りにこの考え方を活かすも良し、チニングを始めてみるも良し、皆様の釣りの楽しさ向上に貢献できたのであれば幸いです。

これから迎える夏。

O.S.P saltwater製品と一緒にチニングを楽しんでみてはいかがでしょうか。

O.S.P(オー・エス・ピー)

2000年6月設立。日本のみならず世界で活躍した並木敏成が代表として自身の経験を活かし、「10 Years Standard(10年基準)」をコンセプトにモノ作りを行う。日々生み出されるルアーは定番となり、多くのバスアングラーから熱く支持されている。
釣りの総合ニュースサイト「LureNewsR(ルアーニュース アール)」