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春のタイラバ準備はOK? 状況別特化型が揃う天龍「レッドフリップ」を解説

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まだ気が早い? いやもうボチボチ? 気になる春ダイの動向。フィールドにもよりますが、春は大型マダイが釣りやすくなる季節のひとつ。

タイラバゲームのご準備はいかがでしょうか?

そんなワケで今回は、細かなシチュエーション別に特化した性能を持つ全6機種が揃う、天龍の「レッドフリップ」をご紹介。タイジギングなんかにもピッタリな機種もありますよ!

レッドフリップ

レッドフリップは2022年にフルモデルチェンジされ、機種ごとに特化するスペシャリティを持たせたロッドとなった。といっても汎用性も十二分に高いのですが。

ベイト5機種、スピニング1機種の計6機種が、それぞれ個性溢れるモデルとなっている。

コンセプトについては以下の動画もチェック!

6機種のスペック
モデル タイプ レングス(m[ft]) 継数 アクション 仕舞寸法(cm) ルアーウエイト(g) ライン(PE/号) ドラグMAX(kg) リアグリップ長(mm) 先径(mm) ロッド自重(g) カーボン/グラス(%) 本体価格(税別)
RF5101B-UL/VSN ベイト 1.78[5’10″] 1 RS 178 バーチカル30~100
ドテラMAX150
MAX 1.0 2 425 1.4 96 83/17 37,000円
RF5101B-ML/VSK ベイト 1.78[5’10″] 1 F 178 バーチカル45~160
ドテラMAX200
MAX 1.2 3 425 1.2 100 87/13 37,500円
RF642B-L/VDN ベイト 1.93[6’4″] 2
オフセットハンドル
RS 144 バーチカル45~120
ドテラMAX180
MAX 1.0 2 425 1.5 113 91/9 39,000円
RF642B-M/VDK ベイト 1.93[6’4″] 2オフセットハンドル F 144 バーチカル60~180
ドテラMAX250
MAX 1.2 3 425 1.4 116 93/7 39,500円
RF6102B-MH/DK ベイト 2.08[6’10″] 2
オフセットハンドル
RF 159 バーチカル60~200
ドテラMAX300
MAX 1.5 4 425 1.5 129 84/16 40,500円
RF672S-LML/CK スピニング 2.00[6’7″] 2
オフセットハンドル
RF 160 バーチカル45~160
ドテラMAX200
キャストMAX75
MAX 1.2 3 405 1.1 101 92/8 38,000円

機種名から得意な状況を読み解く

全国区になったタイラバですが、フィールドによって狙う水深の違い、船を立てるのかドテラ流しなのか…といった部分はかなり地域性が強い。

また、バイトに乗せていくのか・掛けていくかといったアングラーが判断すべき状況もあって、ロッドもそれに応じてスペシャリティを持つ複数機種を持ち込む方も多くなっているのは事実だ。

表記 バーチカルorドテラorキャスト シャローorディープ 乗せor掛け
VSN V=バーチカル S=シャロー N=乗せ
VSK V=バーチカル S=シャロー K=掛け
VDN V=バーチカル D=ディープ N=乗せ
VDK V=バーチカル D=ディープ K=掛け
DK D=ドテラ流し どちらにも対応 K=掛け
CK C=キャスティング どちらにも対応 K=掛け

上記が機種名の意味で、通うフィールドにピッタリな1本をセレクトするとよいだろう。

パーツマテリアル

ベイトロッドはPULS、スピニングはVSSリールシートとなる

ステレンスフレームSiCリングのKガイド

前作にはなかったC・N・T

前モデルにはなかったC・N・T(カーボンナノチューブ)をブランクスにコンポジットしている点も非常に大きい。

驚異的な粘りで、細身でありながらリフト力の強いブランクスは、タイラバロッドにはメチャクチャマッチします。加えて、マグナフレックス製法によるティップの低弾性から中弾性~高弾性とつながるブランクスは、ティップではバイトを弾かず食わせ要素を存分に発揮しながら、掛けてからは想像以上に強い、粘る。

繊細なティップからは想像できないリフト力を持つ。ちなみにトップガイドはLGトップガイド

これは何も強いテーパーを持つ機種だけでなく、ULクラスでも大型マダイをリフトできるようバットには強靭な粘りと剛性を持たせている。

デザイン的にもこれぞ「天龍」といえる西陣織仕様のカーボン素材が、フロントグリップやリールシートに採用され所有感を満たす。

全6機種展開

さて、ではスペシャリティのある6機種、それぞれ駆け足で説明すると以下のような特徴があります。

RF5101B-UL/VSN

5フィート10インチのワンピースでUL。VSNということで「バーチカル・シャロー・乗せ」に向く。

浅場でのタイラバというとシャローに突っ込んできて、活性が高い魚が釣れるイメージがあるかもしれませんが、そうとばかりも言い切れません。また浅場ということで、レンジ的に誘いしろが少ないので、一旦食い渋ると状況を打破しにくくなることも。

だからN乗せであり、ULパワーとなっています。つまりは、バイトを弾かず追従させ、ナーバスなマダイの弱いバイトを乗せる。

C・N・Tコンポジットなので、しなやかさはもちろん、粘りも驚異的。ULアクションであっても、3~4kg級のマダイなら余裕のパワーを持ちます。

また、あえてバット部にはパワーを残し、食い込ませて…食い込ませて…マダイ自らが反転した時にオートマチックにハリ掛かりし、それを受け止める部分を持っているのも特徴。

RF5101B-ML/VSK

上記RF5101B-UL/VSNと対をなすといいますか。

バーチカルでシャロー、そんな時にマダイが積極的に捕食姿勢を見せる時に掛けにいくモデルがRF5101B-ML/VSK。

いわば、「浅場でタイがイケイケな時」にぜひ投入したいモデル。

MLパワーで、ティップには繊細さを持つ中弾性カーボン、これをよどみなくマグナフレクス製法でベリー~バットの高弾性カーボンへとつなぐ。

510というレングスもあり、バイトから早めにフッキングが決められる機種です。

50mより浅いフィールドで、乗せより掛けが効率よい場合はコレ!

ちなみにドテラ流しでは、100m程ラインを出し200gまでのウェイトであれば使用は可能とのこと。

RF642B-L/VDN

続いてはディープに対応するモデルを。

まずはRF642B-L/VDN。6フィート4インチの2ピース。LパワーのVDNということで「バーチカル・ディープ・ノセ」。

水深50mより深場で、食い込みを重視した時にセレクトしたい機種で、リトリーブで乗せる王道のど真ん中なモデルともいえます。

ティップには低弾性カーボン、ベリー~バットにかけては中弾性カーボンを用い、そのしなやかさで食い込ませられる。

ドテラ流しでは180gまでのウエイトに対応することから、全国的にも非常に汎用性が高い機種です。

RF642B-M/VDK

バーチカル・ディープ・カケに向くのがRF642B-M/VDK。

深場での掛けということで、活性が高い時にレスポンスよくフッキングを狙っていくモデル。

掛けといっても、マダイがタイラバ(マダイにとってのエサ)を弱らせようと最初のバイトがあった時に掛けにいく、文字通りの早掛けや、マダイが反転した瞬間を狙って掛けていく送り掛けなどがありますが、いずれにも対応。

ファストテーパーで、中弾性のティップから高弾性へとマグナフレックス製法でつながり、50m以上の深場でもパワーをロスすることなくフッキングできるモデル。

ドテラ流しでは250gまで対応可能で、ディープドテラであってもある程度の広い範囲をカバーできる機種でもあります。

RF6102B-MH/DK

ドテラ流しの掛け、という負荷のかかる仕事をやってのける異色作がRF6102B-MH/DK。

特にドテラ流しにおける高活性時、浅場の掛けにその性能を発揮します。

ドテラ流しでは、潮の流れによっては水深の倍ほどラインが出されることもザラで、斜めにラインが出されることから負荷も掛かり、掛けていくというのがそもそも難しい。

ストロークを取りつつも、フッキングをしっかり伝えることを想定し、6フィート10インチというレングスに落ち着いたそうですが、シリーズの中では最も長いけれども長過ぎないからレスポンスもよい絶妙なライン。

もちろんディープドテラでも300g程度までは対応可能なのだが、水深50mより浅場でドテラ、かつ掛けが効率的な時にこそ真価を発揮するモデル。

RF672S-ML/CK

シリーズ唯一のスピニングロッドがRF672S-ML/CK。

CKはキャスティング・掛けを表し、キャストからの斜め引きを得意とするモデル。

まずはシンプルに広範囲を攻めることで、新しいポイントを撃つことができ、船下からの反応が芳しくない時にはフレッシュな反応を得られることも多い。

ドテラで潮と風の動きが弱く、船が流れないといった時には、自らその状況を作れるのもスピニングの利点。

また、状況によっては浮いた個体がいることもあって、そうした時にキャストから着底、ある程度巻き上げて斜め引き、再び落とす…という縦と横方向に探ることで結果が出ることも多々。

パワーもMLで細身のブランクスからは想像できないほどの粘りもあり、不意の青物などにも対応するモデル。

関連動画もチェック

出典:Youtube「TENRYU CO.,LTD」

というわけで、全6機種をご紹介してきました。

とにかくあらゆるシチュエーションを想定して選び抜かれた6本、お好みのレッドフリップはありましたか?

天龍(テンリュウ)(てんりゅう)

1961年、六角竹竿加工業として下伊那郡鼎町下茶屋に塩澤製作所設立。1990年、株式会社 天龍に社名変更及び改組。創業当時、六角竹竿で一世を風靡し、1970年には日本初となるバスロッドを自社ブランドで発売。以降、カーボン素材を主軸に幅広い時代のニーズを先読みしたアイテムを輩出している。ソルトウォーターでは超軽量&高感度のSWライトゲームロッド「ルナキア」、ライトジギングでは「ホライゾン」が有名なほか、バス、トラウト、エリアフィッシング、さらにはテンカラなど、非常に幅広いジャンルでこだわりの強いロッドを生み出している。